本物の衝撃です
いやぁ～、久々に「面白い」と思う小説に出会いました
原田マハさん著「楽園のカンヴァス」です
皆さんは、小説を読む時必ず最後まで読みますか
私は、つまんない小説は、さっさと読むのをやめるタイプです
夢中になって一気に読みとおせるものぐらいじゃないと、
小説はダメなんですよね～私
つまんないもの読む時間がもったいないって思っちゃうんです
この本、ネタバレしますけど、先日もちょっと申し上げた通り、
ベルエポック時代の芸術家たちの様子が、
画家のアンリ・ルソーを中心に書かれています
私は、絵画のことは全然詳しくはないですし、
自分には芸術的センスは全くないですが、
普通に美術館や絵画展は好きなので、時々観に行きます。
良く分からないなりにも、俗に印象派と呼ばれる人たち
ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、ルノワール、モネ、あとスーラ
なんかが好きです
アンリ・ルソーは名前は聞いたことがある・・・
程度の知識しかありませんでしたが、
この小説を読んで、絵画を検索したら
「あぁ～この絵かぁ
」といっぺんに虜になってしまいました。
」といっぺんに虜になってしまいました。まだ、お読みになっていない方、
あっという間に読みとおせてしまう面白さで、お勧めします
芸術的センスは、まるっきりない私なので、
絵画を語るような、恐れ多いことは一切できませんけど、
一度だけ、ものすごく電気が走るような衝撃を受けた作品があります
それは、ゴッホの「ひまわり」。
有名な「ひまわり」なので、なぁんだと思われるでしょうが、
実は、この「ひまわり」で、夫と私、
全く同じ感覚を味わったんです
まだ夫と結婚前だったと思うんですけど、
二人でゴッホ展を見に行きました。
５８億落札で世界中をにぎわせたのは、80年代のバブル期の話なので、
そのもっとずっと後の展覧会のことなのですが、
それでもやっぱり「ひまわり」の前は黒山の人だかりで、
大人気の作品でした
初めて見た「ひまわり」。
実はその時は、
「ふうん、これがひまわりかぁ。意外に小さいんだなぁ」
と、まぁそんなような感想だったんです
「そんなに、すごいのかなぁ」みたいな感じですね
ところがです・・・
衝撃は、そのすぐ後にやってきたんです
確か、その展覧会、デパートで開かれていたんですね
で、最後に「ひまわり」を見て、出口をでたんです。
すると、出口の横でなんとゴッホ作品の
レプリカを数万円で販売していたんです。
そうレプリカつまり偽物。
この「偽ひまわり」を見た時に、夫と二人衝撃を味わいました
「全然、違う・・・よね・・・」
「うん、全然違う・・・ね」
そうです
あのゴッホが、精神を破綻する前、
あのゴッホが、精神を破綻する前、狂おしいまでに求めたユートピアの象徴「ひまわり」。
そこに込められた、願いや思いを、私に図り知ることなど出来ませんが、
でも、確かに「ゴッホのひまわりには、命がある」と思ったのです。
本物と偽物を分ける、魂の差をまざまざと感じたのです
私は、折角今見た本物の「ひまわり」の躍動感や生命力が
突然恋しくなりました
偽物を見てしまい、目がけがれた様な気がしたのです
そして「もう１回本物がみたい」と二人の気持ちが一致して、
もう一度展覧会に戻り、本物を見直しに行ったのです
やっぱり本物のひまわりには、
ゴッホの魂が宿っていると思いました。
「生きてる」と思ったのです
本物を見直し、なんだかホッとして、帰路についたことを覚えています
今でも、時々、夫と二人、あの時の衝撃を思いだして
「あれ、びっくりしたよね～」
「うん、あんなに違うと思わなかったよね～」と、
話しあう時があります。
あの時の「ひまわり」の黄色は、今もまざまざと目に焼き付いています。
そして、この「楽園のカンバス」を読んでいたら、
あの時のことを思い出し、
更に、すごく霊的な体験をしたんですね。
芸術作品というのは、例え作者が死んでも、
作品は残る。そして作品には永遠の魂が宿るんだなぁ
と思ったんですね
で、突然、「でも、全てにおいて永遠は続くんだなぁ」と思ったんです
私は、現代に産まれて、今こうして活動をしている、
活動は引き継がれて、形を変えて生き続ける
例え、この世にギャンブルがなくなったとしても、
何らかの形で、真理は受け継がれていくんだろうなぁ・・・と。
そして、考えるうちに、あぁ肉体も全てそうだなぁと、
もし私が生まれなかったら、子供たちも生ま
れてないし、
れてないし、
母がいなければ、私もいないし、
母の代から、上の代の人たち、ずっとずっと昔の
推古天皇や、それこそ神武天皇の時代、
もっともっと類人猿の時代から、
ずっとずっと繋がってきた歴代の先祖がいて、
必ず誰でも一人の産みの母がいて、
その一人の母から、今まで続いてきたんだぁと思ったら、
あぁ奇跡だぁ～と思ったんですね
まさに世界のパズルがピタッとはまった瞬間ですね。
全部、何一つ、たった一人でさえ、
どこかで狂いが生じたら、今この瞬間はないんだ・・・
全人類の全ての歴史の上に、今この瞬間てあるんだなぁ
と思ったら、涙がドクドクとこぼれたんですよね。
ものすごい奇跡の上に今の私はいるんだって。
ずっとずっと昔には、すごく苦労した人達が沢山いたでしょう。
もしかしたら何かの理由で、街が全滅して、
どこかに逃げた人もいたかもしれません。
犯罪者もいただろうし、外国人もいたかもしれません。
天災にあった人、戦争にあった人、様々な人がいたはずです。
でも、それらすさまじい歴史を乗り越え、
地球が誕生した日から、たったひと組の男女の愛が、
永遠に受けうけつがれた結果、
今、この瞬間には私がいるんだなぁと思ったら、
このたった今が「奇跡であり、寸分の狂いもない完璧な世界なんだなぁ」
と思って、なんだか感動のあまり泣けたんですよね
今、ここにあることに感謝しようって、
この奇跡を味わって生きようと思いました。
どこにも狂いがない歴史が続いた結果の今を生きる。
ゾクっと鳥肌が立ちました
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沙羅さんいつもありがとうございます。奇跡であり寸分の狂いもない完璧な世界、だからこそ私たちは、私は、あなたも皆、すべての人が、存在そのものが、もうそのままで、価値があるんだなぁ…と強く共感しました。自分を大切に出来そうです。