ギャンブルで勝てないことは分かっているんです

公開日: 

いやぁ~ハラハラしました。本日放送の「ヨソで言わんとい亭」。
うっかりブログでお伝えするのを忘れてしまいましたが、
実は、こっそり出演して参りました(笑)

1週間はネットでご覧いただけますので、
まだ見てない方は、こちらからどうぞ。26分頃から出てきます。
http://www.tv-tokyo.co.jp/official/iwantoitei/

テレビで見ると、相変わらずの話し方と、
オバサン顔がくっきりと出て、がっくりですが、
まぁそういう恥はぐっと忍んでですね、
それでもやっぱりTVでこの問題を取り上げて頂けることは、
大変有難いなぁと思っております。
当事者が話すからこそ意味があることもあると思っております。
少しでもギャンブル依存症問題の理解が進みますように。

しかし私、はまってた頃の話をしていると楽しそうですよね~。
司会の名倉さんにもそう指摘されてますけど。
もう、あの頃に戻りたいとは思いませんが、
ギャンブルにはまっちゃう感じと言うのは、
いつでも生々しく想い出します。

そして、今日の放送についてTwitterで感想が流れていたんですけど、
どうも皆さん「ギャンブルで勝てないと分かっていないんじゃないか?」とか、
「数学に弱くて計算が出来ないんじゃないか?」とかって、
思われるみたいなんですよね。
つまり「ちょっとバカだよね」って思うみたいなんですけど、
確かにその気持ちは分かります。
普通の方だったら理解不能で、そう考えるしかないですよね。

でもですよ、この世の中に
「ギャンブルは儲かるよ」と本気で思ってる人っているでしょうか?
むしろ「ギャンブルなんて儲からないよ」って、
よく耳にして育ちますよね。
それは「信号は青で渡りましょう」位ポピュラーに、
聞かされることじゃないでしょうか。

だからギャンブラーももちろん勝てないことは分かってます。
っていうか、勝てないことを身にしみて一番感じているのが、
ギャンブラーじゃないでしょうか?

実際私たちも「ギャンブルは勝てないよね」と、
それこそ何百回も口にしてました。
でもですね、本当に何十回、何百回に一回、
大きく勝つことならあるんですよ。
それが続かないだけで。
だから、「次に大勝ちしたら止めよう」って思って続けちゃうんですよね。
何故なら、そうしないと莫大な借金が残るから恐くて、
その1回を考えることで、現実逃避をしちゃうんです。

「じゃあ、借金作るまでやらなきゃいいじゃないか!」
と普通の方は思われるでしょう。
でもですよ借金してるって最初のうちは実感がないんですよ。
いうなれば「一時流用」みたいな気がするんです。

「あ~あ、お金なくなっちゃった。まっ明日給料日だからいっか」
みたいなことから始まり、
「まっ3日後に給料日だから、ちょっと貯金から借りておこう」になって、
「1週間で給料日だから、とりあえずキャッシングしてすぐ返そう」となり、
気がついたら、「分割で返せばいいや」
そこから「分割で返しきれないから、もう1枚のカードで借りておこう」
ってなっていって、気がついたら借金数百万・・・
なんて具合になっているんですけど、
この徐々に悪化しているっていう状態が、曲者なんです。

本当に分かんないんですよね、その渦中にいると、
何ともならなくなっているのに「なんとかなる!」って、
自分で信じ切っているんです。

で、「ギャンブルで勝ち続けることは出来ないけど、
1回なら大きく勝つ日はくる。
その日が来るまではやり続けるが、
それできっぱり足を洗おう!」なんて本気で考えています。

でも結局大きく勝つと、
「なんだやっぱり返せるじゃないか。
だったらやり続けても大丈夫だ。」なんて思っちゃって、
結局、またやる・・・ってなことになっちゃうと、
もう完璧な依存症スパイラルですね。

だから、ギャンブルが儲かるなんて幻想も抱いていないし、
勝てないという理屈がわかっていない訳じゃないんです。
もちろん分かっているんですよね。
だから、1回の大勝に賭けてる感じですね。
そしてもうその頃には、思考が衝動にあらがえなくなっています。
あらがえない・・・もうそれ以上にぴったりくる言葉がないです。

番組で借金総額1000万円なんて出てましたけど、
夫に「そんな少なくないでしょう~」と突っ込まれ苦笑い。
はい・・・もう分かんないですね。

でも不思議なもので夫の借金額は覚えてるんですよ。
夫は自分の借金は全く覚えていませんが。
夫が結婚後に作った、カード会社及びサラ金への借金は、
私が把握したものだけで1410万円です。
でもそこには、友人知人への借金や質屋への借金は入っていません。

私は、夫にいちいち借金を言ってないので、
分かんないんですよね。こっそり処理してるので。
でもですね、計算すると空恐ろしくなるんですけど、
夫と共に、最もギャンブル三昧だった3年間があるんですけど、
そのうちの2年間は、お互い月収100万くらいあったんです。

で、しかも当時家賃8万のマンションに4人でルームシェアして住んでいて、
つまり家賃は一人2万円。
生活費なんて殆どかかってないんですよね。
それなのに私たちは1銭も残せなかったばかりか、
借金が残ったんです。

しかも夫は貯金はありませんでしたけど、
私は、それなりに貯金も、生命保険の積立なんかもあったんですけど、
それが全部なくなった上に、ブランド品まで全て売り払っています。

そう考えると、その頃の収入からから考えると、
二人合わせて5000万円位使ったんじゃないかなぁと、
話してますけど、本当にあまりに沢山使ったので、
もう全く分からないです。
あんだけ働いて、本当に馬鹿みたいですよね。

お金が欲しい~っていつも思っていて、
「博打打たなきゃ、お金貯まるよね」って言いながら、
「でも、そんな刺激のない生活つまんないよね」となって、
「これでいいんだ!」って、二人で言い聞かせるように、
暮らしていた、あの頃。
恐くてたまんなかったですよね、毎日が。

恐くて、恐くて、でもその恐さがしびれるような刺激になっていて、
頭の中がいつもキーンと緊張して、引き絞られるような感じがしていました。
恐れってなんか不思議と虜になっちゃうんですよね。
ダブルワーク、トリプルワークで寝ないで働きながら、
その合間でギャンブルをやっていて、クタクタなのに、
頭の中は妙に冴えている・・・そんな毎日でした。

ホント、頭の中が異常だってことは、
当時分かってましたよね、自分でも。
何かが変だと思っていました。
あの頃ドーパミンの説明してくれたら、
めちゃくちゃ納得したと思います。

良く例えられますけど、まさにブレーキが壊れた暴走車です。
止めたいんだけど、止まらない。
だから恐いんだけどもう目をつぶって突っ走るしかない!
一か八かでどっかに着地することを願って、暴走してました。

私たち夫婦の場合、幸いにして、柔らかい芝生の丘に突っ込んで止まった!
ってイメージを自分では持っているんですけど、
でも人によっては、岩にぶつかったり、
海に転落したり、ガードレールを突き破ったりと、
その衝撃は様々です。

でも、私たちは、なんとか命だけは助かったのだと、感謝しています。
だから今はその暴走車にのり操縦不能になった人たちに、
安全に着地できる場所へ誘導している感じでしょうか。
その暴走車はもう直らないけど、
とりあえずこの芝生の丘で止めるのが一番衝撃が少ないよ!
って伝えているようなイメージですね。

「思考で理解はしている、
でも思考のブレーキが効かないよう~!!!」
と、絶叫しまくっていたあの頃。

十分、分かっていたんです、ギャンブルは勝てないということを。
ブレーキが壊れた車の、止め方がわからなかっただけなんです。

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