ご活躍と言われても・・・です

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最近、会う方会う方に「ご活躍ですね~」と言われます。
見ていて下さるんだなぁととても嬉しく思いますが、
でも、心中は複雑で、全然なんも活躍できてない・・・
と、とほほな気分なんです。

この日本のギャンブル依存症対策は、全く進んでいないですし、
逆に事態は悪化しているとも言えます。

だって、例えばですね、
長野県で起きた、兄と母を殺害した女性の事件、
どうやらパチンコ依存症の問題があったようなのに、
ほんの少しだけワイドショーで取り上げられましたが、
その後その件に関しては全く掘り下げされることなく、
一切マスコミに取り上げられなくなりました。
愛知のラーメン店従業員殺害事件もそうですよね。

どちらも犯人はパチンコ依存症だったと、思われるのに、
少し話題になった後、一切触れられなくなり、
きちんと掘り下げて検証されることはありませんでした。

更に巨人軍の野球賭博事件。
福田聡選手の
「どうしても止められなかった。自分の甘さに後悔している。」
のコメントが、一斉配信ですよね・・・
いかにも一般受けしそうな分かりやすいメッセージに飛びつく、
マスコミと大衆の構図。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00308041.html

この日本にもっと本質に迫る気概のある記者はいないのか・・・?
と絶望的な気分になります。
記者さん、ギャンブル依存症って聞いたことないんですか?
と聞いて回りたくなります。

「どうしても、やめられなかった」
いいですか、天下の巨人軍の選手、年収1000万円以上の身分を
棒に振ると分かっていてもやめられなかったんですよ。
そう本人が言ってるんです。
もうそれが異常事態じゃないですか。
それを=甘えと書かれ一斉配信じゃ、私たち浮かばれないです。

一般の方々は「甘え」が一番落とし所なんですから。
甘え=自己責任=意志が弱い
この思いこみで、何人も命を落としているんです。

意志は強いんですよ。
勝ち目のないドーパミンの作用に、勝とうと努力し続けてるんですから。
意志が弱くて甘えてて「あ~もうダメ、自分でやめらんないわ」って、
あきらめてくれる人なら助かるんですよね。
意志が強くて「まだまだ甘えてる。もっとしっかりしなくちゃ」と、
それが否認ってやつなんです。

その誤解を払しょくしたくて、コツコツ本当に草の根活動している訳ですけど、
こういうセンセーショナルな事件があると、
もうそんな我々の努力なんて一気に吹っ飛んじゃいます。

さらに、ここの所の介護現場でのギャンブル導入、
そして今日はこんな記事も薬師寺先生に教えて頂いたんですが、
なんと小倉競輪は、夜9時から観客なしで11時半までレースをやり、
インターネット投票に絞り込んで、投票させているんだそうです。
http://www.asahi.com/articles/ASHC67G4KHC6TIPE02X.html

ついに公営ギャンブルが夜11時までやってる時代になっちゃったんですよ。
そんなのありですか?OKなんですか?
知らない間にいつの間にかこんなこと始まってるんです。
もう闇カジノ並みじゃないですか。

その上、この記事をネットで読んでいたら、
少し古い今夏の記事が引っ掛かってきて、
こんな記事も読んでしまって益々暗くなりました。

なんと帯広のばんえい競馬も、ナイターレースを開催し
さらに今ではいまや6割がネット投票という時代を迎え、
V字回復したと自治体は喜び、
それを20を超える自治体が視察し、
若いカップルやファミリー層がはまっていることを、
まるで良いことのように書くメディア。
http://www.asahi.com/articles/ASH7K6DS4H7KIIPE02L.html

お給料も安いであろう、若い人がギャンブルやること、
お父さんお母さんが子連れでギャンブルやること、
そんなに良いことですか?めでたいことですか?
見学に来た自治体は、それ真似するんですか?
この国のギャンブルモラルはおかしくないですか?
メディアは、ご自身の責任を考えているのでしょうか?

しかも北海道は広すぎて、
特に家族の自助グループは、札幌周辺しかなく、
北海道の仲間はとても苦労し、苦しんでいます。
ギャンブル依存症の支援が、行き届いているとは決して言えない地域です。

ちなみにこのばんえい競馬、
もう潰れそうだった所を、ある超大手の企業が支援したとのこと。
本当にがっかりです。

もう少し、ギャンブルに地方財政を頼ることやめませんか?
潰れそうなギャンブルにしがみつき、
必死にギャンブル依存症者を作りだして、
それで運営側は儲かり、ツケは当事者、家族、国民へ・・・
何かがおかしいと思いませんか?

そしてですよ、すっごく悲しいことにはですね、
「朝日新聞さん本当に!?」って思っちゃったんですけど、
さらに古い去年の暮の記事が、検索に引っ掛かってきて、
本当に胸が締め付けられるくらい苦しくなって、
自分の子供時代とも重なったせいもあり、
思わず一瞬涙ぐんでしまいました。

朝日新聞さんには、ギャンブル依存症に対して、
熱心に取り組んで下さった記者さんもいるし、
私を「ひと」に取り上げて下さったこともすごく有難いと思ってます。

でもですね、この岩手競馬の好調ぶりを書いた記事ほど、唖然とし、
心から悲しく、一生懸命応援して下さる記者さんもいる分、
本当に悲しくなりました。
http://www.asahi.com/articles/ASGDY6SBDGDYUJUB00H.html

「家族と親戚の5人で訪れた花巻市の藤村隼人さん(25)は、
毎年この時期になると足を運ぶという。
妻の穂奈美さん(25)は「生のレースを見られるし、子供が楽しんでくれるので家族でも来やすい」と話す。
娘の実梨菜ちゃん(2)は「おうまさん、かわいかった」と話していた。

これ実名じゃなくて仮名報道ですよね?
そうあって欲しいと思いますけど、
25歳の若夫婦が、生のレースを子供と楽しむ?
2歳の女の子が「おうまさん、かわいかった」???

ファミリー層を呼び込むってこういうことなんです。
これを良いことだと思っている日本。
良いことのように、大手新聞が書く日本。

小さい頃から、家族のギャンブル習慣に、
子供を巻き込むことは絶対に良くないです。
私が典型的事例ですし、仲間の中にもこういう家庭はすごく多いんです。
少なくともメディアはそのことを知って下さい。
配慮して書いて下さいませんか?お願いします。
社内で依存症のガイドラインを作って頂けないでしょうか。
「子供連れでのギャンブル場への来場を煽るような描写はしない」
「ネット投票など便利さを宣伝するような描写をした場合には、
ギャンブル依存症の危険性についても併記すること」
などです。
社内で是非検討して下さい。お願い致します。

こんな日は、つくづく
自分の活動なんて、なんにもならないんじゃないか、
巨大産業、お金のある所には勝てない、
この国は変わる日なんて来ない・・・
と徒労感、無力感に打ちのめされていて、
ご活躍なんて一体だれの話だろう・・・って思います。

それでもあきらめるな!と自分の一番奥の魂の声が言うんですよね。
本当に、がっくり来るけど、
「黙って立ち上がれ、応援してくれる人の方を向け」ってね。

ギャンブル依存症に少しでも関心を持って下さる皆様。
どうかどうか10万人署名ご協力下さい。
http://www.izonsyo-taisaku.org/

そして11/28のイベントに足を運んで下さい。
http://peatix.com/event/125445

どんな逆境にあっても、私たちが、
人を信じ、感謝して、前を見続けていけますように。

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