パチンコは治外法権?です

公開日: 

ここのところネットで盛り上がっている、
パチンコ業界の不正クギ問題。
知れば知るほど、不思議でならないです。

以前のブログを読んでない方はご存じないかもしれませんが、
皆さん、知ってました?
現在のパチンコ屋さんに置いてある機械って、
全部釘が不正改造されたもので、
射倖心をあおったうえに、出玉が抑えられているんです。

シンポジウムで使ったスライドが一目瞭然なので、
ちょっとUPしますね。

シンポジウム2スライド

シンポジウム2-2スライド

ねっ!すごい話でしょ。
なんせ遊技人口が2990万人から970万人と1/3に減ってるのに、
市場規模は15兆から18兆に増えちゃってるんですから。
そして、さらに一人が年間で使う平均金額が、
50万円から200万円に増えた!って言うんですよ。
信じられない!アンビリ~バブル!なお話なんですよ。

なんでこんなことが許されて来たんでしょうか?
ってか、私たちギャンブル依存症の家族なのに、
こんなこと全然気がつかないって、なんて迂闊なんでしょう。

でも、こんなの日本国家の中で何故ありなんですか?
だって警察もパチンコ屋さんも、普通に「まとも」だと思ってますよね?
お役所としても、企業としても。
疑うことなんて考えてもみませんでした。

「違法だけど、そこで働いている人の生活があるんだから
大目に見て貰わないと困りますね~。
それで、女子供が不幸になろうが、自殺者が出ようが、
儲かった方が、お互いメリットがありますよね~。イヒヒヒヒ」
って、そんな江戸時代の悪代官のようなお話しが、
現代にもあるなんて思ってました???皆さん。
だってそれじゃ暴力団と同じですよね???
巨人軍の野球賭博と、パチンコとどっちも不正、どっちも違法じゃん!?
って思いませんか?

「違法行為をやめたら、潰れる店がでる、
それは失業者が大量に出てうんぬんかんぬん・・・」
の理屈がまかり通ると本気で業界の方は思うのでしょうか?
だって、そのためにギャンブル依存症者は、
パチンコ産業の従業員を大きく上回る536万人。
その8割がパチンコ依存症なんですよ。
しかも巻き込まれた家族はその3倍はいるんです。

違法行為がバレて、潰れた産業なんか、
これまでにも沢山あります。
当り前です。かばう必要なんかありませんよね。
結果がどうなるかは分かりませんが、
少なくとも不正改造した機械は即刻撤去するべきです。

何を、甘えたことを言っているのか?
その理屈が全く分かりません。
むしろ何で今すぐ営業停止にならないのでしょうか?
何故、総務省はTV CMを許可しているのでしょうか?

覚せい剤の売人が失業するからと言って、
その販売を認めたりします?

しかもこういうことを言うと、もっと驚くことに、
「パチンコの不正なんて分かってたことだ」と言う人がいること。
分かっていたなら、皆で声を上げなくてはならないし、
なぜパチンコ産業だけが「そういうものだ」と、
治外法権を、皆で認めてあげよう!とするんでしょうか?
なんでパチンコにだけみなさんそんなにお優しく、
暖かい目で見守っていらっしゃるのでしょうか?

かつてHIVが騒がれた時には、ミドリ十字を、
損失補てん問題が騒がれた時は、証券会社を、
皆で、「そんなことは許されない!」と、
声をあげましたよね。
あの事件だって、国は知っていましたよね。
でも、国民の声が勝ったじゃないですか。

以前にも書いたかもしれませんが、
うちの叔父は4大証券の取締役で、
次期社長も視野に入っていた人でした。
我が家のスーパースター。
私なんぞ、20代の小娘の頃、叔父がまわしてくれたハイヤーで、
銀座の高級すし屋に出かけて行ったもんでした。

でも、結局損失補てん問題で失脚しました。
その時の様々なことが尾をひき、
叔父は自殺をし、一度は未遂に終わりましたが、
結局再起できず60代の若さで亡くなりました。

叔父から聞いた、裏話に書くことはしませんが、
叔父がぽつりとつぶやいた、
「橋本(龍太郎)さんに裏切られたよな・・・」と言う言葉を忘れません。
「俺は何度も言った。橋本さんそんなこと出来ない。それはまずいよ・・・と。」
橋本龍太郎さんは当時の大蔵大臣でおられました。

でも、私は叔父に全く同情は出来なかったですね。
だって、バブルがはじけて、多くの方が亡くなっているのに、
損失補てんなんてズルイことが許されるはずがないと思っていました。
そこにどんな経緯があったとしてもですね。
あの時も、国民の不正を許さない、法治国家として当然の声が、
国を動かし、勝ったのです。

企業問題の、不正や問題なんて歴史をさかのぼれば沢山あったじゃないですか。
私が、子供の頃なんて、それこそ大問題が沢山残っていましたよ。
チッソの水俣病、森永ヒ素ミルク、カネミ油事件、
本当に痛ましく、悲しい事件が沢山あった時代でした。

でも企業VS国民世論がいつだって、国を動かし、
企業を是正してきたじゃないですか。
まだまだ補償問題が十分ではないとは思いますが、
それでも、企業は問題を改善したし、
潰れる企業もあったけど、
生き残って行く企業もあるじゃないですか。

それが当り前の社会ですよね。
日本はだからこそ安心でき、信頼にたる国じゃないですか。

パチンコ屋さんだって、合法化したら儲けは減るでしょうよ。
でも、それは企業努力で、なんとか改善するべきことであって、
だから不法をある程度認めろ!なんて理屈通るわけないじゃないですか。

そして国民は「パチンコは仕方がない」と、あきらめるべきでも、
まして、仕方ないという後ろ向きな声をあげるべきでもありません。
むしろここで是正されるなら、
それは絶対にパチンコ業界さんのためにもなる!と私は思っています。

パチンコ業界さんは、ブラックがホワイトになるチャンスだし、
ホワイトで生きる努力をこれからはできるとすれば、
それは素晴らしいことじゃないですか。

警察庁は、これまで誰もなしえなかった大ナタを、
小柳課長さんと大門課長代理さんがなさろうとして下さっている訳ですから、
本当に頑張って欲しいです。
様々な方面から、圧力がかかっていると思いますけど、
是非、やり抜いて全台入れ替えを実現して欲しいです。
皆さん、世論でこの警察庁のHEROを応援しましょうよ。

ズルイ産業なんか長続きしないですよ。
「どうせパチンコは終わる」って、業界の方おっしゃいますけど、
本心じゃないことは、ミエミエですよ。
だって皆さんお金が大好きで、
そんなに執着してらっしゃるじゃないですか。
だったら、尊敬を勝ち得るような、ホワイト企業で、
真っ向勝負して生き残ればいいじゃないですか?

「どうせ終わるんだからこれでいいんだ。
俺は嫌われ者のまま、迷惑かけながら生きるしかないんだ。」
って、まるで否認しているギャンブラーみたいな、
ひねくれたことを言うのはおやめになったらいかがでしょうか?

仮にも18兆円もの市場規模を誇る、日本のゲーム産業の顔なんですから。
ある意味日本の文化の代表ですよね。
だったら、誇りを持ったお仕事をして頂きたいですよね。
日本の文化がそれじゃあ泣きますよ。

最近、ジャン・ギャバンの「望郷」という映画を想い出してなりません。
あれは、カスバという治外法権の土地を描いた映画でした。
でもパチンコ産業はカスバじゃありません。
法で守られているのですから、法にのっとった営業をお願いします。

クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 依存症へ
にほんブログ村


依存症 ブログランキングへ
皆様、応援をお願いします。

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Comment

  1. 匿名 より:

    田中さん、本当に本当にその通りなんですよ。
    せめて今の不正機械の事だけでもマスコミや国会で取り上げて欲しいです。
    国民がどう思っているか聞いて欲しいです
    今パチンコしてる人だってこんなに事知らない方は沢山います。
    メーカーやパチンコ店全部一度なくなって新しい法整備の元で依存者をださない努力、残念ながらそうなってしまった場合の治療、回復施設を作る、大衆娯楽として楽しめる業界にするまでがこの業界の今やるべき事だと思います。
    沢山の失業者がでるかもしれませんが経営陣がしっかりしていれば違う産業への挑戦もありだろうし、働く気持ちがあれば人手不足の建設や介護、色々ありますよ。
    小柳課長たちは一般人が小遣いの範囲内で遊べる遊技を目指して欲しいと何度も繰返してますが口先だけで何も変わらないです。
    今は一時間に2万以上のお金を使うようです、5万位は持って行かないと打てないとパチンコファンは言ってます。
    庶民の感覚ではわかりません。
    大衆娯楽と呼べるのは一度で5000円、勝って10000円位じゃないですか?
    この釘問題って警察庁じゃなくて我々消費者が被害にあってるんだか消費者庁に何か言ったら動いてくれるのでしょうか?
    理不尽過ぎて悲しいです。
    いつも長々とごめんなさい。
    お身体に気をつけてこちらの方も子育ても頑張ってください。

    • rico より:

      匿名さん、コメントありがとうございます。
      本当ですよね。もっとマスコミや国会で取り上げて頂いて、
      社会全体でこの問題の改善に取り組んで頂きたいですよね。
      私も消費者庁は考えたんですが、相談して見た所、どうも風営法の問題は、
      消費者庁では扱わないとか・・・
      でも警察庁は今回はやると思います。ってかやって頂けるよう働きかけましょう!
      私もこれからも頑張って発信していきます。色々作戦も考えています。
      どうか応援して下さいね。

  2. 通りすがり より:

    初めてコメントさせていただきます。
    このブログの主旨はギャンブル依存対策であると思いますので、
    現行のぱちんこ営業が合法か違法かはギャンブル依存とは(密接な関係があるにせよ)
    イコールの関係ではないことは承知したうえでコメントさせていただきます。

    かつて業界に携わっていた者です。現在は趣味程度に客としてホールに通っています。

    最近、にわかにぱちんこ遊技機の釘調整をはじめとした適法性が議論されているようで、
    いままで曖昧にされていたことが明確に定義されるのはよいことであると思うと同時に、
    娯楽のひとつであるぱちんこそのものを潰してしまえ、という論調とされるのは違和感を覚えます。

    まず、現在「直接に」問題になっていることは、
    遊技機メーカーが検定機関(保通協)に申請した釘の状態と、
    実際にホールで営業に供されている釘の状態が著しく異なる、ことだと承知しています。

    ホールの釘調整が容認されてきた根拠は、「検定通過時の台の状態を維持するため」です(もちろん建前ですが)。
    そして、メーカーが検定時とホールへの出荷時にそもそも明らかに異なる釘の状態で出荷していたことを、
    ホール側が知らなかった、というのはさほど疑うことでもないかと思います。

    そして、本件を考えるうえで忘れてはならないのは、
    ぱちんこ業界は、長年、警察の利権そのものであったという点でしょう。
    ご承知の通り、保通協の職員は警察出身者が大半を占めていますし、
    その検定料は高額であり、事実上の独占状態にあり、しかも検定の実際は不透明な状態です。

    また、ぱちんこ遊技機(パチスロも同様)は、

    1.メーカーが保通協に新台の検定を申請
    2.認可されれば、ホールへ出荷
    3.ホールでは個別に警察(都道府県公安委員会)が当該新台を検査

    という流れを踏んで、初めて営業が許可されるわけです。
    したがって、2.のところで不正があったとしても(実際あるようですが)、
    3.のチェックがまったく機能していないことを警察が認めたも同然なんです。

    悪いのはメーカーなのか、ホールなのか…といった論調が支配的であるように思えますし、
    賭博やギャンブル依存は社会的な観点から撲滅すべきであるという主旨にまったく異論はありませんが、
    本来公正であるべき警察が、業界から様々な名目をつけて相当額のお金を吸い取っているからこそ、
    いちどに大きな処理ができないのではないかと私は思っています。

    メーカーやホールにも問題や責任はあると思います。
    しかし、本件を考えるうえで警察の利権や欺瞞を考えずに、
    「警察はホワイトな組織である」という前提で話を進めることは、
    問題の核心からそれるだけでなく、まさに警察(の中のぱちんこ関係者)の、思うつぼではないかと思うのです。

    最後になりますが、賭博罪では当然に「賭博」の定義をしていますし、
    例外規定もあります。ぱちんこの特殊景品(換金性のある景品)が
    概ね5000円程度に小分けされているのも、例外規定(「日常の用に供する程度の金品」)とすることで
    「賭博ではない」と解釈されています。この方向性を示したのは、ほかでもない、警察です。

    また、これらは法的側面の強い話題ですので、
    「賭博」と「賭博性」あるいは「ギャンブル」と「ギャンブル性」などの語を
    それぞれ明確に定義し、根拠法を示しながらでないと、無駄な紛糾を生むのではないかと思います。
    「射幸心」「射幸性」とは何であるかを明確に定義しない警察も相当あくどいように、私には思えます。
    定義されていないものを遵守しろといって規制を強めているわけですから。

    • rico より:

      通りすがりさん、コメントありがとうございます。
      大変勉強になりました。
      パチンコそのものをつぶそうと考えたことはありませんが、
      パチンコの現在の在り方、特にギャンブル依存症対策に対する、
      無責任さと非協力的な態度には非常に腹立たしく思っています。
      いつまでも私たちが身銭を切って、救済していくもんでもないでしょう?
      と思っております。

      確かに、警察の天下りの問題も良く問われていますよね。
      私も、そこに問題があるのも間違いないと思っています。
      けれども警察の方々は今変わろうとしているのではないでしょうか?
      私は、過去を問うても仕方がないというスタンスでおります。
      私の目には、今は、警察の皆さんがまず変わろうとしていること、
      それに対して変わろうとしない、
      メーカーさんとホールさんと言う風に見えているのですが違いますでしょうか?

      そして、今はなにはともあれ、釘問題を是正して頂きたいですね。
      犯人探しをするつもりもありません。
      今から、警察の方々、メーカーさん、ホールさんが、変わってくれることを願っています。

      パチンコは長年おめこぼしにあって、莫大な利益をあげてきたことも事実です。
      ここにきて急に、被害者のようにメーカーさんやホールさんがおっしゃるのは、
      こちら側からみていると非常に違和感があります。
      三つ巴で甘い汁が吸えた時代はもう終わりなのではないでしょうか?
      変化の時が来たんですよね。

  3. 通りすがり より:

    お返事ありがとうございます。

    ご指摘の通り、過去をどうこう言っても建設的でなく、真っ当な将来に向けた見方をしなければならないと思います。また、「変わろうとしている」ことに対する希望は私も持っております。

    実際に、ごくごく一般の方がものの数時間で5万円を失い、場合によっては数千円が数万円になって戻ってくるような現状は、とても「遊戯」とは言い難い、異様な状態であるとも思っています。

    前回のコメントで私が申しあげたかったのは、犯人探し云々ではなく、協力をしようにも警察が明確な方向性を示さないことが問題の根にあるのではないか、ということです。業界外の方からご覧になってどう見えるかという主観的なことはともかく、少なくとも長い期間にわたり、ぱちんこ営業は「適正な審査・検定の下で成立している合法的なもの」とされてきました。

    今回の件に限って言えば、一般客の次に弱い立場にあるのはホールです。逆に、なんのリスクも侵さずにいられるのが警察なんです。「非協力的な態度」に腹立たしい思いをされることはよく理解できますが、メーカーやホールが協力しようにも、肝心の警察が「明確な定義と方向性」を示さないから、ことが遅々として進まないのではないかと思っています。

    ぱちんこ業界は、監督官庁が警察である以上、メーカーとホールの話し合いや申し合わせだけで前進していける性質のものではありませんし、これまで、ホールは警察による一方的で根拠不明の通達を守って営業を続けてきました。

    身も蓋もない表現になりますが、警察が「変わろうとする」ことを真に見せるのであれば、例えば

    ・ぱちんこ業界から年間あるいは累計でいくらのカネが警察関係者に流れたか明らかにする
    ・名目はともかく業界に対して何らかの補填をする
    ・保通協の検定風景の動画を公開する(「本来の台の状態」を公表する最善の方法だと思います)

    など、きれいごとだけでなくて、警察にも痛みを感じていただかないことには、メーカーもホールも人間ですから、協力をしようとする気になれないのは当然ではないでしょうか。

    最後に、不幸にも依存症になってしまった方々に対する受け皿の整備についても、それを問題視するならより、警察が身銭を切るべきなのではないでしょうか。メーカーやホールはお金出してますし。

    以上、読みようによっては過去を振り返っていなくもないですが、本件を考えるうえで歴史的な経緯を無視することはできないと考えるため、補足としてコメントさせていただきました。メーカーもホールも変わろうとしています。警察は「変えよう」とはしていますが「変わろう」とはしていません。

    • rico より:

      通りすがりさん、コメントありがとうございます。
      なるほど!色々お詳しいですね。
      業界関係の方々には、警察に対する様々な思いもあるのでしょうね。
      業界全体で、申し入れや、抗議なさったらいいのに!と思いました。
      あらゆる面で、癒着などの問題をクリーンにしていくべきですよね、この際ですから。

      あと、業界関係からみた依存症対策と、我々が考える依存症対策も、
      全然規模が違うのだと思います。
      私は、メーカーさんやホールさんが依存症対策に真摯に協力しているとは思えませんし、
      現在拠出されている金額は世界的に義務付けられているレベルからみたら二桁違います。
      今拠出されてるお金なんて、業界全体で数千万の話ですよ。
      私は20億ぐらいは拠出すべきと思っております。
      それに対する、メーカーやホールさんの態度は一向に変わりませんねぇ~。もう何年も・・・
      話し合いすら拒否されてる状態ですよ。

      先日発表された、日本の大富豪ベスト20に、
      パチンコ業界の社長さんが何人も入っていらっしゃいましたよね。
      ご自分の豊かさの追求の陰で、何人もの方が命を落とし、
      何人もの子供たちが不幸な目にあっていることに、
      罪の意識を感じないのかな?とそのメンタリティが不思議でならないです。

rico へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP ↑