覚えてますか?サラ金の帝王です

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私が弁護士事務所に勤めていた頃、
弁護士業界はまさに過払い金バブルに沸いていて、
私も、ものすごく忙しくはありましたけど、
お陰様でたんまりとお給料とボーナスを頂いておりました。

過払い金返還訴訟は、皆さまご存知の通り、
グレーゾーンと呼ばれる
利息制限法の上限金利18%を超えた利息部分を返還させる訴訟です。
なんせこの訴訟がすさまじい勢いで行われたお陰で、
あの武富士さんが、会社更生法を申請するまでに至ったんですから。
私なんかもう、ガンガンイケイケでサラ金と交渉してましたからね。

そもそもグレーゾーンって刑事罰がないから、
皆平気で超えて貸し付けていたんですけど、
法律にグレーゾーンてそもそも変ですよね。
皆がやってればグレーゾーンなのか?
刑事罰がなければおとがめなしってことなんかい!?
ってなったらですよ~、
「皆、高速でスピード違反してるじゃん。120キロまではグレーゾーンだよね」
なんてことになっちゃいますよね。

パチンコもそうですよね。
パチンコなんてどこもかしこも「グレーゾーンばっか!」って感じですけど、
そんなグレーを認めて、仲間が死んでいくこっちの身にもなってくれ!
って言いたいですよね。

そんなことを思っていた折に、
こんなニュースが飛び込んできました。
初鹿先生に続き、同じく維新の党の高井たかし先生が、
パチンコ不正くぎ問題で、質問主意書をバシ!と提出して下さったそうです。
高井たかし先生質問主意書
きゃ~素敵~!
政府の回答が楽しみです~。
高井たかし先生、ギャンブル依存症のこと気にかけて下さっていること、
深く感謝致します。

ところで話をサラ金に戻しますが、
昔のサラ金は本当にひどくて、
「サラ金」という言葉が登場した1983年ごろなんか、
金利が100%を超えていたんですよね。
私がOLになった1986でも73%あったんですから。

暴力的な追い込みがかけられ、
自殺や夜逃げがあとをたたない時代でした。

ちょっと昔のサラ金のことを調べていたら、
こんなYoutubeに出会いました。
私は、ものすごくよく覚えていますが、
私以上の年代の皆さまは、この人物のこと覚えていらっしゃいますか?
サラ金の帝王と呼ばれた、杉山治夫さんです。

サラ金の帝王YouTube
当時この映像が日本のお茶の間を席巻し、
戦慄を与えた有名なシーンです。
子供の頃、本当に恐かったです。

で、「あぁ、この人!今何してるんだろう。
過払い金返還訴訟で相当ダメージ受けただろうなぁ」
なんて思って検索してみたら、何ともう亡くなられていました。
それも獄中で・・・
でもそれ以上にショックだったのはなんとこの杉山さん、
ギャンブラーの息子だったのです。

しかもお父様の飲む打つ買うのせいで、
極貧生活を送ったようで、自殺未遂まで起こしていたのだそうです。

そうだったのか!
と思うと、彼が何故このような行動にでたのか、
少し理解ができるような気がしました。

もちろん彼がどんな生い立ちであろうとも、
彼の生き方に共感はありませんが、
ギャンブラーの家庭の子供に生まれるということは、
貧困や虐待といった問題だけでなく、
このような形で問題が現れ、
その問題が伝播していく場合があるのだと、
改めて打ちのめされた気がしました。

親のギャンブルの問題で、貧困に直面する子供たち。
貧しいさは、今日の食事だけでなく、
愛や思いやり、そして自尊心をも奪うのです。

ギャンブラーの家庭に生まれ育った子供たちを守るプロジェクト、
今年はこれに力を注いで参ります。
映画「微熱」と共に、全国を行脚する予定です。
一人でも多くの方に、この問題について考えて頂きたいと思います。

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