IR推進派への提言です

公開日: 

今日、ネットTVに出演させて頂き、「日本にカジノは必要か?」
というテーマで賛成反対のディスカッションをさせて頂きました。

番組自体は、ケンコバさんが司会で、
菊地亜美ちゃんがゲストだったりして、
十分楽しめたのですが、議論に関してはとっても不完全燃焼で、
がっくり疲れて帰宅して参りました。

私、なんのしがらみも御座いませんし、
何よりも、私の時代にギャンブル依存症対策を推進したい!
という悲願が御座いますから、そのためには誰にも遠慮せず、
はっきりと自分の意見を申し上げます。

あのですね、この賛成反対の議論って、
時々TV等で取り上げられますけど、
大体出てくるメンバーも同じような感じだし、
何よりも、2014年にはじめてIR法案が国会に提出されてから、
もう2年も経過し、状況も変わり、
一部ではどんどん議論だって深まってきているのに、
正直、この2年の間に賛成、反対どちらの論客も、
ギャンブル依存症のこと全然勉強してないんじゃないの?
と、もうがっくりです。

賛成派も、反対派も、IRで最大の懸念事項は
「ギャンブル依存症」な訳ですから、
この問題をないがしろにして、IRを語るなかれと、
心から申し上げたいですね。

今日の番組では、
「あぁ~、もうこの2年間ずっとこの無意味な論争だよ!」
という典型的な感じになってしまい、
徒労感に見舞われましたが、
同時に自分の不甲斐なさもつくづく感じました。
まだまだ全然啓発が届いていないです。

ただ今日はですね、まぁ仕方のない部分もあったんですよね。
バラエティじゃないですけど、多少お笑い的要素のある番組なので、
それほど知識を集約してきているわけでもない。
そもそも「ギャンブル依存症が病気」という
最低限の知識も会場に全くなく進行していたのです。
もうそっからつまづきましたね。

カジノ好きアイドルということで、
菊地亜美ちゃんが「私は自己管理ができるので・・・」
という発言をくりかえすので
おそらくギャンブルにのめり込んでいると思われたくない
防衛本能が働くからでしょうけど、
そう言われると必然的に
「ギャンブル依存症者は自己管理ができないダメ人間」的に、
ギャンブラーが扱われることになります。

しかも推進派のボスみたいな先生も
「自己管理が出来ない人」というスタンスで、
ギャンブル依存症と言う病気のことを完全に甘く見ているから、
最後はキレ気味になっちゃいましたよ・・・(笑)
仲間には「よく言ってくれた!」と褒められましたが。

今日はまずIR推進派の皆さまに、是非お伝えしたいことがございます。
法案を通したいとお考えでしたら、この最大限の懸念事項に、
最前線で関わっている私の意見を、どうかご参考になさって下さい。

まず、第一に、少なくともこの議論の論客として選ばれる可能性のある方は
「ギャンブル依存症は病気だ」という最低限の知識位は学んだ方が宜しいかと思います。
ギャンブル依存症とドーパミンの関係や、
どのように脳に機能不全がおきるか・・・
難しいことじゃありません。我々だって理解出来た位ですから。

そして第二に、ギャンブル依存症によって、
既に、社会がどれだけの負の悪影響を受けているかを、
調査された方が宜しいかと思います。
最低限、当事者や家族に面談するとか、
海外カジノばかり遊び半分で視察してないで、
日本の依存症施設を視察するとか、
自助グループに参加するとか、その位は是非なさってはいかがでしょうか?
ご連絡下さればグレイスロードを視察していただけるようご準備致します。

そしてカジノができた場合の対策を、
気軽に「これをやれば大丈夫」的におっしゃらない方が皆さんのためです。
そんな簡単な対策で上手くいくわけないことを、
依存症に関わる人間なら誰でも分かります。
自分たちの利益しか考えていないことがミエミエです。

「入場料」や「入場制限」などでギャンブル依存症なんか防げる訳がありません。
どこの国だって、こんな対策じゃ上手くいってないじゃないですか。
シンガポールが上手く言ってるなんて、オープン当初の話。
今じゃどんどん依存症者は増えています。
何故アジア圏の対策が上手くいかないか?
それには理由がありますが、それはまた今度まとめて書きます。

更に、必ずでる「カジノだけを作る訳じゃない、IRを作るのだ」議論。
つまり国際会議場やエンターテイナー、ショッピングモールそういうものも作っていくので、
カジノはその一部に過ぎない。
・・・だからなんなの?
それを作ることとギャンブル依存症なんて無関係じゃないですか。
そんなもの作ったて、依存症者は見向きもしませんよ。
全く話の論点が見えず、なんとか誤魔化そうとしているように見えます。

だからIR推進派の方に、是非戦略としてお伝えしたいのは、
「ギャンブル依存症は深刻な病気で、そう簡単には回復しない。
そして日本ではすでに536万人も罹患者が出ている。
日本のギャンブル依存症対策は世界一遅れている。」
という現実をド直球で受け止めるべきです。

その上で、
「だからこそIRは、既存のギャンブルにもメスを入れる起爆剤となる。
これをきっかけに盤石なギャンブル依存症対策を作り、
日本のギャンブル依存症問題による、負の負担をへらすべきだ。」
と堂々と社会全体を見据えた議論に持っていって欲しいです。

「生活保護や、貧困、家庭内暴力、失踪、自殺、
それらの問題による社会負担費の増加、
それをIRができれば軽減できる、いや軽減するような、
大胆かつ細心のギャンブル依存症対策を作る」
という議論に持っていくべきです。
そうすれば国民だって自分たちのメリットが見えるし、
また実際に国の負担も軽減し、治安も良くなるじゃないですか。

IR推進派は、この最大の懸念事項「ギャンブル依存症」を、
なんとか過小評価しようとして、自爆しています。
誰もそんな、自分たちの利益獲得がみえみえの、
薄っぺらい話など信じません。

そんな程度の対策で、IRを通そうとするなら、
徹底抗戦で反対に回りますよ私は。
絶対、論破できる自信がありますから。
その方が今のような中立の立場にいるより、
よっぽど世論は作りやすいですもんね。

そうじゃなく、既存の今あるギャンブル依存症問題に、
真摯に向き合い、そして本気で対策に取り組み、
可能な限りの改善努力を、我々の側と共に勧めてくれるのは、
IR推進側なのだ!と、論戦をはってくれ、実行にドンドン移してくれるなら、
私は全力で、全ての知識と、知恵と、経験を捧げます。
IR法案と心中する覚悟で。

ホント、我々と共に本気で取り組んで下さるのは、
賛成反対どっち派なんでしょうか?

「自己管理できない人」というレッテル貼りには、
マジでぶち切れます私。
ホントいずれこういう無知と無理解は差別にあたる!
って理解される社会にしたいと思います!絶対に。

・・・とすっかり、徒労感に見舞われ、
やけ食いしていたら、仲間にLINEでエールを送られたので、
なんとか立ち直った次第です。

明日は、反対派の皆さまに私の意見をお伝えする予定です!

お偉い先生方、世論を牛耳るマスコミさんに対して
「何を偉そうに!」と言われるかもしれませんけど、
この問題に関しては、誰よりも伝える能力にたけ、経験もあると思っています。
そして何よりも、誰よりもギャンブラーとその家族に対する、
無償の愛と情熱があると自認しておりますので、
悪しからずご了承ください。

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