当会のスタンスです

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このところ、カジノに反対する方々から、
突然メールや電話が寄せられて、正直面食らっております。

これはおそらく、新聞・TVの切り取り方によって、
こういうことが起きているのだと思いますが、
当会のスタンスは一貫して、
「カジノ建設に対して、賛成でも反対でもありません。」
と、申し上げており、それは今でも全く変わっておりません。

IR法案が11/30に審議入りし、私どもが12/1に記者会見した際にも、
「IR法案の審議入りによって、骨太のギャンブル依存症対策が作られることを望みます」
と申し上げたのですが、
「ギャンブル依存症対策がまだ不十分だ(だから反対だ)」
と読み取れるような記事ばかりがあがっておりました。

でも、会見で私がお伝えしたのは、
「これまでギャンブル依存症対策は手つかずのままでございましたが、
IR議論によって、既存ギャンブルの対策にまでメスがはいるのであれば、
それは画期的なことだと思う。」
という風にお話ししたと思うんですよね。

私の話し方が稚拙すぎて、上手く伝わらなかった・・・
ということもあると思うんですけれども、
でも少なくとも、「ギャンブル依存症対策が不十分だから反対」
などという明言はしておりません。

また逆に、「カジノを作らせて、ギャンブル依存症対策をやれ!」
と、カジノを推進しているように思われている方も、
若干ですが、いらっしゃるそうで、それにもがくっと来ています。
私の文章が、あまりに幼稚すぎて伝わらないのでしょうか???

そうではなく、バーターという言葉を良く使ってきましたがこれは、
「既存ギャンブルは、業界とのしがらみだらけで、ギャンブル依存症対策のメスは入らなかった。
だからカジノ法案とのバーターでしか、依存症対策の議論は浮かんでこなかった。」
と、これまでの現状をお伝えしているんですよね。

で、そりゃカジノがなくてもギャンブル依存症対策が進めば一番良いですけど、
選挙の結果をみても、これまでの世論の動きをみても、
バーターでもって初めて、ギャンブル依存症対策が進むのね・・・というのが現実なんですよね。
我々としては、複雑な思いですけど、民主主義とはそういうものですから、
仕方がないと受け止め、少しでも良い方向に進めようと努力いたしております・・・
ということをお伝えしてきております。

だって、本当に愚痴りたくもなりますけど、
一体いままでどこのどなたが「ギャンブル依存症」のことを、
こんなに思っていて下さったんですか?と皮肉りたくもなるような現実です。

私たち、ずっと必死で10万人署名も訴えてきたけれど、1万5千人しか集まらなかったし、
バドミントンの桃田君の事件の時も、チェンジオルグを仕掛けたけれど、
世論は「し~ん」という感じでこちらも盛り上がりませんでした。
それよりもむしろ何か発信するたびに、
「なんでも病気のせいにするな!」「自業自得」と、社会に叩かれてきて、
その上、依存症業界の中でだって常に「アルコール」「薬物」の後塵を拝しきたのが、
我々ギャンブル関係者が味わってきた道のりです。

それが急に与野党間の政争に巻き込まれたとたん、
「ギャンブル依存症対策をやってないじゃないか~!!!!!」
と、まるで「ギャンブル依存症」を、錦の御旗のように使われてもなぁ・・・
と、正直、鼻白む思いがあります。

関心を持たれない中でも、地道にコツコツやってきた経緯はあるわけだし、
全く日の当たらない時代から、何とかしようとして下さった先生方もいらして、
そういう方々に支えられてきた我々にとって、
急に「賛成、反対どっちか白黒つけろ!」と言われても、どっちにもつけません。

我々のスタンスは、あくまでも
ギャンブル産業に関して、否定も肯定も致しませんが、
ただギャンブルと共存していくしかないのが現実ですから、
だったら、少しでも安全な社会を次世代に残していきたい!
これが唯一の私どもの願いだということを、
これまで通り、お伝えしながら活動して参ります。
どうかご理解ください。

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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