「この世界の片隅に」です

公開日: 

精神科医の斎藤環先生が、Facebookでアニメ映画の
「この世界の片隅に」を大絶賛していたので、
観たい観たいと思っていましたが、
これまで超混みこみだったので延び延びに。
やっと本日、夫と観に行くことができました。

いや~、本当に評判にたがわず、よい映画でした。
昭和のノスタルジックを感じつつ、
人間の愛情や戦争の悲しみを伝えてくれる名作でした。
画像も本当に美しく、日本のアニメって素晴らしいですよね。
ジブリ以外のアニメも、この所ヒットを飛ばしまくってます。

今日つくづく思いましたが、もちろん私は戦後生まれですけど、
でも戦争を生き抜いた、祖父母や母から度々戦時中の話は聞いているので、
なんとなく戦争時代の作品をみても、リアルな想像ができます。
けれどもうちの子供たちになると、
そういう共感は全くないだろうなぁ・・・と思います。
なんせあの子たちは、アナログの世界を知らないのですから。

第二次世界大戦は、日本を丸裸にしましたが、
そこから復興していった日本って本当にすごいですよね。
特に「この世界の片隅に」の舞台となった広島は、
なんといっても原爆がおちたんですから、
そこから生き残り、復興をとげた人達ってまさに奇跡の人達ですよね。

最近、毎月広島に行っていますし、
また昨年は何度か広島の各地で講演もさせて頂いたことから、
広島市内がどんな感じで、呉市がどんな感じの所か、
なんとなく掴めるのですが、広島って風光明媚な美しい県ですよね。

でもかつてはその美しさは破壊され、世界で一番悲惨な場所でした。
そしてそこから立ち上がってきた人達の努力の上に、
私たちはいるんだなぁ~と改めて感謝の念が湧きました。
特に私は親しい仲間が、広島出身なので、
その仲間のご先祖様のパワーに感謝せずにはいられませんでした。

広島、長崎は原爆の悲劇に会いましたが、
東京も「東京大空襲」という大惨事を経験しています。
特に夫の母は、雷門1-1-1に住んでいた超江戸っ子で、
東京大空襲の際に、あの有名な「神谷バー」に逃げたけど、
既に満杯で、そこで出会った近所のおばさんに手をひかれ、
親戚の家を目指して逃げのびた話しは、もう何度となく聞かされて参りました。

もしあの時、神谷バーに入れたら死んでいた訳ですから、
夫にも強運の血が流れていることになります。

そして我が家も、下町の東京大空襲の2カ月後の、
山の手の大空襲でなんと焼け残ります。
祖父の話では、ほんの5軒程度だったようですが、
実家の1画が焼け残ったそうです。
ですから私にも強運の血が流れています。

いえ、一度日本は焼け野原になった訳ですから、
現代を生きている人達って全員、
強運なご先祖様のお陰で今がある訳ですよね。
そう考えただけで、自分が奇跡の人のような気がして、
誰しもが大切な存在なんだよなぁと思えます。

ご先祖様たちは、必死に生き抜いてバトンを繋いでくれたんですよね。
だから私は、想いを残さぬよう、出来る限りのことをやろう!と思いました。
私たちだって、いつどこで何があるか分からない訳ですしね。

「たとえ明日、世界が滅亡しようとも今日私はリンゴの木を植える。」
私の好きな名言の一つですが、今日の映画を観て、
何故か、このことばがずっと頭から離れませんでした。

戦争という重いテーマを扱った作品ですけれど、
全編に流れるテーマは、優しさであり、
そして暗い時代をたくましく乗り切る暖かさを感じます。
悲しいけれど、ユーモアもたっぷりで、
子供たちにも語り継ぎたい映画です。
まだご覧になっていない方は是非!

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