なめられるギャンブル依存症です

公開日: 

本日、広島で相談会があったのですが、
そこにこられたお母様が、
東京に住むギャンブル依存の息子さんを、
某区役所に相談に連れて行ったそうで、
そこでどんな相談にのってくれたかっていうと、
いきなり弁護士に破産を依頼したとのこと。

しかも当然のことながら、
事態はなんも改善してなくて、
相変わらず、お金を無心してくるとのこと。

「え~!っそれどこの区役所?」
と思わず、問いただしてしまいました。

しかも、そこは「ギャンブル依存症相談」と、
ちゃんと看板掲げてたそうなんです。
IR以降、こういう事例が増えて困ります。

ちゃんと、相談に乗らなきゃいけない!と、
お国が言いだしたために、各地方行政は
「突っ込まれるとやべ~から、アリバイつくっとかないと」
と言わんばかりの対応で、
これまで全く相談を受けたことのない行政の方々が、
いきなりなんの知識もないのに、思い込みで相談を開始している、
典型例だと思います。

借金でいきづまるというのは、ある意味介入の最大のチャンスなのに、
それをみすみす楽にしてしまって、
自助グループなどの回復のリソースにつなげていないのは最悪です。

そんなこと今どき誰でも知ってるだろう・・・
とつい思っちゃいますけど、現実はまだまだなんですよね。

しかもギャンブル依存というのは、お金の問題以外は、
ちゃんと仕事もしているし、受け答えもしっかりしているので、
実に、軽く考えられがちです。

お金のことだけきちんと対処してあげればいいだろう・・・
こんな風になめてかかられるのがギャンブル依存症です。

でも実際はそんな簡単な病気じゃない!
ホント、せめて相談の看板掲げるなら、
最低限の研修位受けて下さいね。

行政の皆様心からお願い致します。
下手なアドバイスで、家族はまた何年も回り道するんですから。
私も、へんてこりんなアドバイスをされてるところには、
きっちりフィードバックさせて頂きますね。
みすみす被害者増やされちゃたまんないですから!

最低でも研修を受けてから相談の看板掲げる!
当り前のことだと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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