稼げる女になるのです

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今年に入って、今までと環境が一変したことを痛感する日々。
考える会を立ち上げてからの3年間、ずっとそんな想いは続いていましたが、
今年は特に感じるんですね。

これまでは、自分たちが主催するセミナーやシンポジウムを、
バンバンやっていましたが、
今では殆ど外部団体に呼んで頂くイベントに、講師で参加する形になっています。

その他、執筆の依頼も増えて、有難い限りで、
締め切りを即メモしておかないと、分からなくなっちゃうくらいです。

しかも自分の普段の発信も、
結構注目されるようになり、普段の文章を書くだけでも、
かつてとは違って色々神経を使うことも多くなっています。

そして、なんと言っても、政治家の先生方や、官僚の方々との、
勉強会なんかが目白押しでしたし、
マスコミ対応も相変わらず続いています。

さらにそういった、依存症業界以外の方々との繋がりや関わりが増えていく中で、
「やっぱりこれから国の対策づくりに発言していくためには、
ちょっと福祉のこともっと学んでおかないと、分からないことが多すぎるな。」
と思ったことから、福祉系大学の通信教育学部に入学もしました。

で、ですよ考えてもみて下さい。
こうやって常に新しい世界が開けていくってことはですね、
勉強とか、スキルとか、様々なことを開拓しながらやっていかなくちゃならないわけですよ。

もちろんそれってしんどいことですよね。
この他に、これまでやってきた家族相談とか、
本人への介入とか、その他様々なことは普通にある訳ですから。

プレッシャーに押しつぶされそう・・・もう限界だわ~!と何度思ったことか。
さらには「時間がない!もう死んじゃう~」
なんて雄たけびをあげていることもしばしば。

でもですよ、ここで例えば私が、
「とにかく、良い政策提言をするために、
とりあえず法学部に入って勉強し直してきます。」
なんていって、今やってること全部放り投げたりしたら、
「えぇ~、りこさん本末転倒だよ~」
って皆さん思いますよね~?
私だって、そう思います。

仕事をやりながら、スキルアップを図り、
世界を広げていくことに、意味があるってなもんですよね。
何事もプロセスが大切な訳ですよね。

例えば、政治家の先生だって、
「やってみたけど、世界のことがわからないから、
ちょっと留学して、戻ってきたらまたやるつもり。」
なんて言わないですよね。

報道番組の人が、社会的弱者のことが分からないから、
福祉の勉強をしてから、現場に復帰します!
なんてこともない訳ですよね。

みんな、忙しいし、良く分かんないことだらけだけど、
勉強もしながら、なんとか乗り切っていって、
気がついたら、そういう慌ただしい中でも、
やりこなした数だけ、成長したなぁ~って感じですよね。

さて、今日はなんでこんなことを書いてるかと言えば、
私は、時々ギャン妻に苦言を呈したくなります。
それは、プログラムを勘違いし、
「プログラムを終えてから、仕事をはじめよう。」
「今は、プログラムを最優先してやろう。」
なんてことを言い訳にし、自分が就職することから、
逃げちゃう場合が、結構多々見受けられるからです。

いいですか家族の、特にギャン妻のプログラムには、
経済的自立は不可欠です。
せめて自分の食い扶持くらいはしっかり稼げるようにならなくてはなりません。

そして、それは一朝一夕にはできないかもしれません。
最初は転職を繰り返すことになるかもしれません。
人間関係でめげることもあるでしょう。

でもその様々な軋轢こそが、自分を成長させてくれる糧なのです。
傷つくことを過度に恐れていてはいけません。
傷つくことも含めて、人生を生きるしかないのですから。

そういった外的要因がない中で、いくら「プログラムをやっている」
と言った所で、それは言い訳でしかありません。

温室で学びながら、プログラムが終わったら外に出ていく!
と言っても、出ていけるものではないのです。

そうではなく、外に飛び出し、暑さ寒さを感じながら、
こんな時はこうしよう!
あんな時はこうやろう!
ということを体験と共に学ぶ、それこそが生き方のプログラムなのです。

ハッキリ言いましょう!
五体満足で、特に何の支障もないのに、
「子供が小さいから」なんて、言い訳をみつけて、
経済的な自立と言った、自分の責任を果たすことから逃げ、
夫や親に援助を受けながら、あぁでもない、こうでもないと文句を言っても、
自尊心が下がるだけ・・・と本当は自分が一番分かっているはず。

ギャンブラーに「回復しろ!」と言いながら、
本当は「回復して貰わないと、私の人生が台無しなの」と、
すがりついているんですよね。

やめましょう!
お互い、精神的にも経済的にも自立し、
そして助け合っていきましょう。

ギャン妻は、経済的役割分担を軽んじ、逃げてしまいがちです。
心のどっかで「男が養って当然!」と、
昭和の価値観を引きずっているのです。
でも夫は病人なのです。過度にもたれてはつぶれてしまいます。

外で働く自信がないことを認めましょう。
自信がない、恐い⇒だからギャンブラーへの過剰反応がとまらない。
という悪循環を断ち切り、
自信がないから、自信つけるためにやろう!です。

水泳選手が自信がないからといって、泳がず理論ばかり勉強していても、
いつまでたっても自信なんかつかないじゃありませんか。
沢山泳いでいると自信がつくのです。

やってみましょう!
今日から、自分の食い扶持くらいは、
稼げる女を目指すのです。
あなたがギャン妻として生きていくことを決めたなら、
それはあなたの宿命です。
やるっきゃないのです。

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