死に物狂いでやったんだよ!です

公開日: 

本日、日テレのNews every.さんのギャンブル依存症特集に出演させて頂きました。
こちらのネットニュースでご覧いただけますので、
見逃した方是非ご覧下さい。
「寝ずにハマった」ギャンブル依存症の実態(日本テレビ系(NNN)) – Y!ニュース

しかし当時の事を良く聞かれるんですけど、
思い出すと心の底から
「あの頃には戻りたくない!」って思いますね。

本当にやめることは苦しかったし辛かったです。
あの4年間の頭の爆発した感じ。
とにかくいつ何をどんなことをしていても、
過去の嫌なことしか思い浮かばない、あの辛さ。

あの頃私はよく自分の頭の中のことを
「火山が爆発して止まらない」
と言っていました。

あのですね、ギャンブル依存症者は、ギャンブルの事を考えないでいる時に、
楽しいことや、嬉しかった事などを考えることができないんです。
良く誤解されるんですけど、それが何よりつらいんですよ。

ギャンブルの事を考えてなきゃ、嫌な過去、恐れ、不安、恨み、
そういったことしか浮かばないんですから。
だからどっちを考えても地獄。
ギャンブルのこと考えている方がまだマシなんです。
で、ギャンブルの事を考えるともう居ても立っても居られない。
そしてやり始めたら、やめられない止まらない。
とことんまでいっちゃうわけです。

だからホント泣きながらですよ。
私なんか最後は買い物でしたけど、
何度泣きながら買い物に行き、泣きながら帰ってきたことか。
だって、そのこと考えなかったら、
過去の理不尽な成育歴か、いじめられたことしか浮かばないんですよ。
あれが病気じゃなかったら、何が病気なんだ!って思いますよ。

皆さん、想像してみて下さい。
ギャンブルの事以外を考えると、
ネガティブなことしか浮かばない人生を!
ねっ、地獄でしょ。脳の回路がそうなっちゃうんですから、
だからものすごい強迫観念があるんですよね。

今となってみれば、病気って言われるとめっちゃ腑に落ちます。
だからね多分私、介入できるんですよ。
あの狂いそうな、引き裂かれそうな焦燥感が分かるからです。

解決策があるって分かった時はもうすがりついたというか、
飛びつきましたよね。
「何でもするから~、もう助けて~!」そんな感じ。
まさに狂いそうでしたから。
あの時の私は、人生で一番謙虚でしたね。
自分は何の力も持っていないと、本当にお手上げでした。

でもですね、この世には一向にこの謙虚さを掴めない人がいるんですよ。
同じことを繰り返し、自助グループに行け!と行ってもいかないし、
そのくせ苦しくなった時だけすがりつく。
でも言うだけ言って絶対に変えようとしない。
そういう相談とも言えない愚痴が、私の所には毎日毎日寄せられます。
ほぼ適当にあしらってますが、余裕があるんですよね。
余裕のある、かまってちゃん。

私なんてそんな我を張り通す余裕1ミリもなかったですもん。
第一見ず知らずの人にいきなり相談なんてできなかったし、
その人が書いてある通りにやっただけですね。
まさに死に物狂いで必死になって、しがみついて回復したんですよね。

だからですね~、
回復する気がない人、どうせ提案しても受け入れる気がない人には、
この私、実に冷たいですから、あしからずご了承下さい。
めんどうくさいんですよね。
やりとりするのも。ずっと堂々巡りですから。

そういう相談が多い中でも、ホンの一握りかつての私のような、
「何でもするから助けて!」
って言う人がいるんですよね。
だから私はそういう人を助けたいし、
そういう人しか助けられないんですよね。

そもそも自助グループにも、医者にもカウンセリングにもかかりたくない人は、
私には手立てがないですから。
変わりたいか、助かりたいか、そのためには何でもやる覚悟があるか?
当事者の方は、それ以外でご連絡いただいても、お力になれません。

それとそういう「人を頼って回復する」方法以外の手立てを、
ずっと探してる方がいますが、そんな魔法みたいな方法ありません。

いいですか、
アディクションの反対語はコネクションなんです。
人に助けを求める謙虚さがなきゃ、
回復なんかできないんです。

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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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