やりすぎ援助の失敗です

公開日: 

この数日、私大失敗したなぁ~と思うことがあり、
これは私が家族の仲間に共依存してたんだなぁと気づいたんです。

で、それはどんなことかというと、
学会だってなんだって、み~んな言ってますけど、
何が一番難しいって、重複障害を持った人の回復ですよね。
特に、発達障害と統合失調症を持ったギャンブラーは、
私にとっても一番大変です。

なんせ日本にこの重複障害のサポートなんてほとんどない。
いえ、ギャンブル依存症対策の地域連携なんて、
これから作っていきましょうよ!
って呼びかけている時点なんですから、
普通にギャンブル依存症のサポート自体がない時代なんですよね。

でもって更に状況が厳しい、
この重複障害の人達のことも「なんとかしなくっちゃ!」と、
東奔西走しているわけですよ。

ところが私が何とかしなくっちゃ!と、
ものすごく心を痛め、時間と労力を割いている割に、
この当事者のご家族が、全然一生けん命じゃない!
仲間のサポートや、サービス活動、
それどころかミーティングもさぼりがち・・・
ってなことが分かってきて、非常にバカバカしくなった次第です。

なんでそれが分かったかというと、
いやそこでお金渡しちゃ絶対ダメでしょ!って時に
お金振り込んじゃったっていう
「はぁ?なんでそんなビギナーみたいな事!?」
ってことが起きて、気がついた次第です。
「そうかこの人プログラムもちゃんとやってないのね!」ってね。

私は、仲間愛が強く、仲間愛のない人に対しては、
非常に冷たいです。
いつまでたってもお客様のように振舞う人には、
す~~~~~~っと情熱がひくタイプ。

もちろんね、ビギナーの否認なら分かるんですよ。
でもさ~、いい加減自分の息子が重症だぞ!ってことだって、
仲間と関わってりゃわかるだろうし、
それを自分が仲間に何のお返しもしないで、
「りこさん、お願いね」と、
困った時だけ頼られても、あたしゃ奴隷じゃないんですよね。
なんでそんなこき使われにゃならんわけ?と思うんですよ。

だってね、もうこういう難しい案件は、
社会で支えていくように、社会を変えるしかないんですよ。
依存症の回復率は驚くほど低いし、
その中でも重複障害はさらに低い。

「高回復率!」なんて謳ってる施設だって、
現実にはスリップしまくってる事、皆知ってます。
どこかの施設が特別回復率が高い!なんてこと絶対にないです。
だから回復施設や自助グループだけじゃなく、
支え手が増えるように地域連携を強化するっきゃない。
そのためには私一人が頑張ったってどうにもならない。
みんなでできることを一歩一歩やっていかなきゃ、
変わるわけないじゃないですか。

それをみんなでやろうよ!
ってのが私の主旨なわけで、そのチームの仲間だからこそ、
困った時は助けるよ!と思えるわけですよ。

だって自助グループにもつながらない、施設入ってもダメ。
対人恐怖症気味でそれほど積極的に人に関われるわけでもないし、
パソコン仕事ができるスキルもなく、何より働き者じゃない・・・
重複障害の場合って、こういうポテンシャルの人が多い訳ですよ。
だからこそ母親依存が激しいわけですよね。

心を開いて貰うだけだって大変だし、
本当のことを聞きだすのだってどれだけ時間がかかることか。
でもね~、そのご家族も他のご家族助けてくれてるんだよね~
って思えばこそ、私もやれるわけですよ。

でもそうじゃなく、のんびりぬくぬくしてるなら、
何も私が必死になる事ない。
どうぞご自身でお願いします!ってことですよね。

私が「なんとかしてやる!」と一生懸命になることで、
ご家族のプログラムに向き合う真剣さを失わせていたかと思うと、
あたしゃ情けない!
これじゃあいかんですわ。

最近、度々言ってますけど、仲間に尽くし、社会貢献し、
子子孫孫が依存症になっても、
どこかで必ず救って貰えるような、
そんな社会を共に目指してくれる人じゃないと、
あたしゃなんもしたくないです。

常に謙虚に、自分のプログラムに向き合う姿勢を忘れた人とは、
困難を共に乗り越えよう!と思えないんですよね~。

つくづく自分が共依存になってちゃいかんじゃないか!と、
反省した次第です。
やりすぎ援助はいかんですね、ホンマに。

クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 依存症へにほんブログ村
依存症 ブログランキングへ

現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑