地方の惨劇です

公開日:  最終更新日:2017/11/11

今年はめちゃくちゃ地方に出張させていただいたので、
本当によく地方の状態が分かりました。

そして「我々の課題は山のようにある・・・」
と益々実感いたしました。

とにかく地方は情報が少ないし、支援者もいません。
行政の方々とお話ししていても、
依存症、特にギャンブル依存症に理解があると思えません。

なんといっても地方は面積がでかく人口が少ない!
これでは自助グループを根付かせるのは至難の業だと思います。

つまり、どこかでグループが立ち上がったとしても近所じゃない。
人口が点在しているので、人が集まらないわけです。
そうなるとですよ、ミーティングに来るのに車で1時間・・・
なんてことになるとなかなか通いきれなくなっちゃうわけですよね。

例えばですね、昨日香川県に行ったのですが、
香川県と言えば四国で一番小さい県なわけですよ。
高知県と比べたら、3分の1以下ですが、それでも1862㎢あるんですね。
でもって人口は今100万人をきって96万人なんだそうです。

対する東京都はですよ、23区部だけでも面積は626.7㎢と、
香川県のおよそ3分の1であるにもかかわらず、
人口は946万人と10倍強もいるわけですよ。
そりゃあ人が集まり、自助グループも増えますよね。

だから地方こそ、精神保健センターや保健所さんに協力して頂いて、
集まりやすい環境づくりと、
相談会などで自助グループが立ち上がるよう種をまいてほしいのですが、
これがもう全然理解がなかったりします。

いや東京もたいして理解がないんですよ。
実際、保健所さんでギャンブル依存症に関わってくださっているところなんて、
ホントごく少数です。
でも、自助グループや民間団体がその分頑張っているのでなんとかなってます。
けれども地方は、行政の協力なしに、リソースは育たないと実感しております。

それと地方に行くと、パチンコ屋さんのCMが多いのには本当にびっくりします。
東京ではそれほど目立たないじゃないですか。
ところが地方のTV局はすごい!
ガンガンCMうってるんです。

他にもホールの宣伝のラッピングバスや市電なんかも走っていて、
地方の人たちはそういった環境にさらされていることにも
全然気が付いていないんです。それが普通だと思ってる・・・

私は、脱東京基準だなぁと、自分の視野の狭さをつくづく反省しております。
これからは益々地方出張を増やして、連携を作らねばなりません。
まさに開拓精神ですね!
地元の仲間とも協力していきたいと思います。

地方の行政の皆さん。
「ギャンブル依存症民間支援助成金」来年度は是非つけてください。
交通費を下されば、私や仲間たちが足を運び、
地元の土壌を耕し、種を植えます!
どうか宜しくお願い致します。

このままでは、10年かかっても支援の花は咲きません。
どうか来年度から是非はじめていただきたく、
宜しくお願い申し上げます。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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