バカぶりたい世代です

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最近我ながら「なるほど~!」と思う大発見をしました。
それは世の中、利口ぶりたい人も沢山いるけれど、
バカぶってると安心する人達がいると気が付いたことです!
そしてそれは俄然我々、アラフィフ&アラカン(還暦前後)の女性達に多い!

この世代というのは、「最後のクリスマスケーキ世代」で、
つまり25歳前に結婚しないと、
売れ残りと呼ばれ、俄然商品価値が落ちる、
と言い聞かせられていた世代なんですね。

つまり男女雇用機会均等法以前に、
「女は結婚前に腰かけ程度にお茶くみ、コピー取り的補助仕事に就くもの」
と社会も自分たちも信じて疑わなかった時代を生きた女性達、
「女が4年生大学なんぞに言ったら売れ残る」と言われ、
4年制大学よりも短大の方がはるかに人気があった世代です。

実際、私が短大を卒業した年に、男女雇用機会均等法が施行され、
これ以降「女性の総合職進出!」なんてことが叫ばれていきました。

でも、これを今の時代の人達が読むと、
「男女差別がひどい、最低の時代じゃん!」
と思われるかもしれませんが、我々からみたら一部の優秀な人以外は、
「え~!男と同じ仕事するなんてうんざり~」
ってな気持ちの方が強かったです。

だから、このころ「派遣」という働き方が流行ったんですよね。
「そんな男女平等で働かせられるくらいなら、
派遣で高い時給で、短時間だけ働いて、あとは遊びたい~。
だってどうせ腰掛でやめるのに、頑張って仕事なんかそんなにしたくないよ~。」
ってな女子達が法案のお陰で皮肉にも急増し、派遣という働き方が一気に広まったのです。

だから私なんかは「派遣」と言えば「お嬢様」の代名詞のように思っていて、
まさか今のように「雇用主がケチって、正社員にしない制度」になりさがろうとは、
夢にも思わないことでした。

私は、今でこそ仕事人間ですが、当時は多くの女性達と同じく、
1分たりとも余計に働きたくないと思っていました。
だってお茶くみコピー取りで、正社員で安泰なんですよ。
それで、高給が貰え、有給、ボーナス、退職金、年金基金まで保障されていた!
だったら極力かわいこぶって「できませ~ん」と言い続けて、
めんどうくさいことから巧妙に逃げていこう!と思うじゃないですか。

私は、デパガだったので、お茶くみコピー取りとは行かなかったし、
ノルマもがっつりありましたけど、
でも、要領よくやって、早く帰ろう!と思ってました。

先輩社員たちと「今日もベルサッサで!(終礼のベルと同時にタイムカードを押すこと。5時サッサとも言った)」
と、合図をかわし、実際当時のデパート閉店時間19:00丁度にタイムカードを押し、
あとかたずけは、男性社員に押しつけ、制服からボディコンに着替え、
ギロッポンにDiscoのインビテーションカードを持って駆けつけたものです。

それに自分が責任ある立場なんかにならなくたって、
当時は、当然に生涯に渡って男が養ってくれるもの、
それが当たり前だと思った時代でした。

だからこの世代の女子達が、ちょっと面倒なことがあると
「だってあたし頭悪いから~」「頭がまわんないのよね~」「誰かできる人に~」
と、いまだにスルっと!逃げちゃおうとする世代なんだなぁ!
と最近実感した次第です。

バカぶってると、面倒なことから逃げられ、かわいがってもらえた・・・
その成功体験が60歳になってもギャルのように沁みついてるんですよね。

相談を聞いていると、話しが肝心なところに来ると、
「じゃあ、夫に・・・」と急に夫に振ったり、
「じゃあ、りこさんお願いできますか?」なんて、
上手に「できない」といってこっちに振ってきたり、
なんでそこまでやってて、最後まで自分の責任でやっちゃわないのさ?
って不思議に思うんですけど、
自分に決定権があるのがすごく嫌な人達がいるんですよね~。

考えることを放棄しても、
誰かがなんとかしてくれる、やってくれて当り前!
そう思った、我々世代。
かよわい立場、「かわいこぶりっこ」こそ女の生きざまと、
もてはやされた時代。

でも本当は「なんかおかしい?」「どっか物足りない」「つまんない」
と心の声がつぶやいていたんですよね。

だからこの世代は、今、考える会や、自助グループで磨かれ、
自主性を持ち始めると、急に輝きだすんですよね。
「今までの人生なんだったのかしら~?
夫に従い、舅姑の言うこと聞くのが当たり前だと思って、
ぽや~んとして生きてたんだわ~」
と、真実に気づく。

こういう人達をみてると、実に楽しくかわいらしく思えちゃいます。
小さいハードルを一歩ずつ、ワイワイガヤガヤ言いながら乗り越えてる、
第二の青春を皆で楽しんでいる感じです。

みんな~、バカぶるのなんかやめようよ。
ちゃんと自分でなんでもできるんだからさ!
面倒~!って思う事、乗り越えてごらんよ。
実は、それこそが人生の醍醐味なんだから。

我々は、玉子やかっぱ巻きを「お寿司」と言って食べながら、
大トロは、誰かにあげちゃうような生き方をして、
「それでいいの。だってそのお陰で美味しい玉子が食べられるんだもん!」
と言ってきた世代。
違うって!大トロは1個だけじゃなくて、金払えば誰でも食べられたんだよね。

人に奢って貰う、かっぱ巻きを、後生大事にするよりも、
自分で買った大トロの方がうまいって!

そんなことに気付き始めた仲間達と、
今日もまたワイワイガヤガヤやってます。

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