アルコール支援との違いです

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先日母がインフルエンザになったことをお伝えしましたが、
昨日、近所の医者に行った所、やはり血圧が200越えで高血圧確定!
まさに怪我の功名で、母のとんでもな症状を知った訳です。
薬を飲むことになりましたが、死ぬよりはマシ。
気がついて良かったね~ってことになりました。

近所の医者に「前回来たのは平成17年だよ。(しかも風邪)ちょっと過信しすぎ。」
と言われてしまいましたが、なんと12年も医者に行ってなかったとは!
はぁ~びっくりですね。

さて、そんなてんやわんやな我が家ですが、
母を救急で運んだあと、長い間病院のロビーで待たされたんですが、
その間にこんなドラマがあったんです。

私が、待ってる前の席の男性に向かってどたばたと年配の女性が2人やってきて、
「あの~●●さんですか?」とのこと。
「はい、そうです」
的なことを男性が答えると、この女性達平身低頭
「この度は本当に申し訳ありません。」
「いい年してお恥ずかしい限りで・・・」
と平謝り。

でもってこの女性達、どうやら運ばれてきた方の、
母と祖母さんらしく、待合室にいたのは同僚の方らしいんですね。
でもって本人は治療室。

お母さんがしきりに
「仕事の方は大丈夫でしょうか?」とか、
「運んで頂くのにお金はいかほど・・・」的なてんてこまい状態。
同僚らしき方は「いやいや大丈夫です。」ってなやり取りがあって、
そのうち帰っていかれたんですね。

で、その後ご本人が戻って来られたんですが、
車いすで運ばれてきて、なんと爆睡してるんですよ。
で、看護婦さんが「どうぞお帰り下さい」って言って、
お母さん&お祖母さんにバトンタッチしたんですね。

ここでもお母さん「本当にいい年してお恥ずかしい限りで・・・」
とかなんとかぺこぺこ謝っていて、
どうやらこの方お酒の飲み過ぎで、ぶっ倒れたっきり寝入ってしまったかなんかで、
救急車で運ばれてきたらしいんです。

でもってお母さんが「起きなさい!帰るわよ!」とかなり大声で、
いくら揺り起そうとしても、ご本人高いびきでもうぐっすり。
なるほどなぁ~、これがアルコールのご家族の現実、困りごとかぁと思いました。

ギャンブルなんかこんなことまずないですからね。
自殺を図りでもしない限り、身体はめちゃくちゃ丈夫で、
病院に運ばれるとか、身体の危険なんてまずないです。

でも、アルコールってのは、急性アルコール中毒はもとより、
事故や怪我とまさに命にかかわる問題に繋がるんだなぁと、改めて思いました。
しかも、ご本人「酩酊状態」にあるわけですから、
まさにでっかい赤ちゃんですよね。

ギャンブルなんか、気がつくと逃げだしてたり、
場合によっては失踪してたり、
だんまりになったり、部屋にひきこもったりはしますけど、
運ぶのに一苦労、急性中毒や怪我や事故が心配・・・なんてことは全くありません。
むしろ逃げ足の速さは忍者も真っ青!
気がつくと、隠してあったはずのお金ごと、
いなくなっていたりします。

まさに
疾きこと風のごとくがギャンブルで、
動かざるごと山の如しがアルコールって感じで、
支援のあり方は全く違うなぁと実感しました。

つくづく、アルコールはよくわからん?と思いました。
支援は同じ依存症だからまとめてやりゃあ~いいだろう!
ってことは絶対無理だと思うんですよ。
ちゃんと支援者の得意分野を分けて関わって頂かないと、
リスキーです。

私が、ギャンブルのつもりで、アルコールを支援しても、
予測できない事だらけで、危険だと思いました。
アルコールは水の事故なども多いそうですけど、
ギャンブルで溺死なんて聞いた事ないですからね。

逆に、ギャンブルはとにかく借金対処の力がないとできません。
家族が不安になってる所「こうやっておけば大丈夫!」と、
今すぐ対処すべきことが伝えれないと、家族は尻拭いをやめられませんし、
逆にモタモタして、数百万の金をみすみす使われちゃって
家族もろとも財産失うことになった・・・
なんて腹が立つケースも結構あります。

「なんでもっと早く手を打っておかなかったのさ~。相談窓口で言われなかったの?」
なんて私なんぞ地団太踏んで悔しがってますが、
ファーストコンタクトをした相談窓口に知識がないと悲惨です。

私が、仲間から信頼されていったのは、
前職で弁護士事務所に勤務していたため、
この借金対処の知識が抜群にあったからだと思います。

そうそう!
この度発売になった、最新号のBe!さんの「ギャン妻秘伝!家族が生きのびる知恵」
はこの借金問題について「借金問題、恐るるに足らず!」と題してお届けしてますから、
是非、皆様ご一読下さいね。
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依存、アルコール・薬物・ギャンブルの家族で、
厚生労働大臣あてに、家族が望む支援の要望書をお送りしましたが、
やはりこの3つの支援は似て非なるものなんですよね。
特にギャンブルは軽く考えられがちですが、
決して、アルコール薬物の片手間でできるものなんかじゃありません。
是非、関係各所の皆様方には、この辺の事くれぐれもご理解頂きたいと思います。

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三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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