厚労省の依存症イベントが画期的だった件です

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いやぁ~、今日は本当に依存症者とその家族にとって、
画期的な1日となりました!

以前から、告知させて頂いておりました、
厚生労働省主催の依存症啓発イベント、
「誤解だらけの依存症」
が、本日渋谷駅前の特設ステージで開催されました。

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このイベント、アルコール・薬物のご家族からも背中を押して頂き、
私も出演者の一人として舞台に立たせて頂いたのですが、
一体どうなる事やら?と結果は全く未知数ドキドキでした。

なんせ出演して下さる方が、
MCは、社会問題に造詣の深い水道橋博士さん
アルコール・ギャンブル依存のご家族の立場でダンプ松本さん
依存症を漫才にするというチャレンジに挑んで下さったのがパックンマックンさん
という現役で活躍されている一流芸能人の方なのですから!

これまでの厚労省の啓発イベントと言えば、
屋内のシンポジウムばかりで、関係者しか参加しておらず、
「これでは、一般の人になど啓発が広まらない!」という課題が常に提起されていました。

ところが、今年度になって、厚労省の依存症問題に関わる
「精神・障害保健課心の健康支援室」依存症担当の方々に人事異動があり、
新チームがものすごく風通し良く、かつセンスがあるメンバーの方々になったんです。
そこに「アルコール健康障害対策基本法」が内閣府から厚労省に移管されてきたこと、
IR推進法によりギャンブル依存症対策への注目が集まったことなど、
奇跡のタイミングとなり、このような思いきった企画が打ち出されたのです。

そして迎えた、本番の今日。
この奇跡は舞台の上にも起きたのです。

まず、なんといっても感動だったのは、
水道橋博士さんの依存症に対する理解の深さ。
これには本当に驚きでした。
かねてより、発信などを拝見して、ご理解頂いているような気はしておりましたが、

「依存症は病気であり、周囲の人達は責めるのではなく相談につなげた方がいいんですよね。」
「家族もまた、依存症問題を恥と考え隠しがち。相談には勇気がいりますよね。」
「こうやって、家族や当事者が、人が大勢集まるところに出てくることに意味があるわけですね。」

などなど、まさに確信をついた発言を次々して下さり、
これには本当に驚いてしまいました!
水道橋博士さんには、今後、依存症コメンテーターとして是非ご活躍頂きたい!
マスコミ各社は、芸能人の薬物事件などがあった際には、
博士をコメンテーターに呼んで頂きたいと切に願います。

また、ダンプ松本さんのお父様が、アルコールとギャンブルの依存症だったそうですが、
このお父様との確執も、正直に語って下さり、胸をうちました。
さっそくニュース配信されておりましたので、是非ご一読下さい。
ダンプ松本、父との確執変わらず(出典オリコンニュース)

こうしてダンプさんの様な有名人の方が、実体験をお話しして下さったことで、
「自分も相談してみよう!」と、多くのご家族が勇気づけられることと思います。

お父様と何度も喧嘩になったお話しや、
嘘に傷つけられたり、家族で「もうやらない!」と約束させたり、
そういう依存症の家族のあるあるネタを、
包み隠さずお話しして下さったので、私など舞台の上で思わず涙してしまいそうでした。
感謝の気持ちでいっぱいです。
ダンプさん、最後に
「依存症が回復できることを今日初めて知った。」
とおっしゃっておられました。

パックン・マックンさんは、依存症ネタを漫才にして下さり、
その後、精神科医の松本俊彦先生と、かけあいながら依存症の知識を啓発して下さったのですが、
パックンさんが、先日トランプ大統領が緊急事態だと宣言した、
現在アメリカ毎日140人、すでに6万人以上の方が亡くなっている、
オピオイド系薬物依存問題にも触れて下さったりして、とてもメリハリのある舞台でした。
しかも嬉しいことに、パックン・マックンさん
「これからも依存症のお仕事にはパックン・マックンを呼んで下さいね~」
と言って下さり、芸能人の方に敬遠されがちな依存症問題に偏見なく、
取り組んでくださる姿勢に、とてもありがたく思いました。

そして、プロの漫才師、パックンマックンさんをお相手に、
丁々発止と受け答えし、大事なポイントを外さすに伝えて下さる、
松本俊彦先生はさすが!お見事でした。

このような大きなイベントを、依存症問題で取り上げて貰えるようになるとは!
時代の変化を感じます。
私たちもこれからも益々啓発活動に邁進して参りますが、
社会の皆様のご理解も得られますよう、宜しくお願い致します!

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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