家族がやるべきことです

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今日は、ギャンブル依存症の治療と診断に関わって下さっている、
蒲生裕司先生と「これからいかに依存症対策を広めていくべきか?」
ということについて、意見交換をしました。

過度の医療化を食い止め、地域連携でギャンブル依存症対策を行っていくためには、
医療と民間団体と自助グループの連携のあり方を模索していかなくてはなりません。
ただギャンブルは受け皿もないですし、医療もまとまったものも学会もない。
ホント前途多難です。
・・・という暗~い話しを、少しでも未来が明るくなるよう前向きに検討した次第です。

まっ、そんな話をしながらもですね、先生と別れたあと、
マナーモードにしていた携帯を見ると、着信の嵐・・・「あ~あ」とため息状態です。
最近ですね、家族はオロオロ、本人無一文。
携帯も繋がりません、病院、施設は行きません、犯罪と紙一重です・・・
みたいな人達を数人抱えていて、実に憂鬱な毎日です。

もうホントいつも愚痴ってますけど、
こういう重症で再発を繰り返しているパターンの親御さんに限って、
見通しが実に甘くて、少しの期間施設に繋がっているとすぐに安心して、
「自分の好きな事やります」と言いだして、全然手伝ってくれなかったり、
お金がない、お金がないと言ってこられたりで、
ホトホト嫌になっちゃうんですよね。

距離をとっておかないとやばいよ!って言ってるのに、
小康状態になると、ノコノコ会いに行ったりですね、
なによりも自助グループに行ってなかったり、
行ってもプログラムちゃんとやってないので、
事が起きるともうすぐにパニクッて、あたふたあたふたとなって、
「りこさ~ん」ってくるわけですよ。
もうね、私がうんざりするの分かって貰えるでしょうか・・・

で、私がちょっと関わってみると、
「どう考えても嘘じゃん」とか
「どう考えてもつじつまあってないよね」とか、
「この間言ってたことと、全然違って変だよね?」
って、すぐに見抜けちゃうことに、親達って一喜一憂してるんですよね。
そしてビビりまくってる。

あとですね、この人はどう考えても、
回復施設や自助グループじゃ無理だよね・・・って人も実際にいるわけですよ。
でも、そういう人達に、今はなんとかなる道がないんです。
社会資源が施設、病院、自助グループしかないんですから。
例えば、軽犯罪を繰り返している人、起訴まではされないけれど、
周囲に迷惑かけっぱなしで、社会で自立できない人とかですね。
定着センターのギャンブル版みたいなのが必要なんですよ。

だから、そういう人達をなんとかしなきゃなんないわけで、
そのなんとか道が作れるかもしれない、唯一最高のチャンスが、
この法案を作れる今!じゃないですか~。
それを必死に作ろうとしてるのに、全然協力してくれないんですよ(涙)
「ツイッターでシェアして」「地元の議員と繋がってきて」「行政まわりお願いね!」
どんだけ呼びかけても、やってくれる人は決まってるんですよね。
困った時だけすがりついてくる人は、普段全然こういうことやってくれないです。

もうね~、あたしが困ってる訳じゃないんだよ!君たちだろ~よ!と思う訳ですよ。
私だったら「仕組みを国に作らせるまでは、安心して死ねない」と必死になりますよ。
ってか必死になってる訳なんですけど(笑)
何故、他人事だと思ってるのさ。今、必死に国に働きかけなきゃならないのは、
あなたとあなたとあなたですよ~~~~~~~と、声を大にして言いたくなります。

で、こういう人達のパターンは必ず
「りこさんから言って貰えませんか?」
「りこさんに電話させていいですか?」
って言うんですよね。
どっと生気を吸い取られます。

いいですか~、耳の穴かっぽじって良く聞いて下さいね。
私は、すでに何回も言いましたが、
もうなんでもかんでもボランティアサービスで動いてあげられるほど余裕はないんです。
だから日頃一緒に活動を頑張ってくれる人じゃないと、滅私奉公なんかしないです。

活動とは、具体的には考える会や家族会の社会貢献事業をさすのであって、
「自助グループに行ってます」なんてのは、私が言う「活動」ではありません。
それは自分の回復プログラムの話しです。

それから、私の経験上、家族がきっちり言うべきことは言いましょう。
本人が「もう家族はあてにできない・・・」と腹落ちすることで、
予後が全然違います。
これは私の膨大なデータが証明しています。

「この人、回復難しいだろうなぁ」と思う人でも、
家族がきっちりと、2度と支援しないとつきつけると、
意外にきっちり自立出来ちゃったりするんです。
ちょっとごたごたすると、すぐあたふたして、
問題に向き合うことから逃げて、つつがなくすまそうとする人がいるんですけど、
それは、のちのちまで苦労することになります。

家族が今やるべきことは何なのか?
いいですか「今」という時間を大切にしましょう。
事が起こった時だけ向き合うのではなく、
「今」向き合い対策を作るのです。
そうすればきっといいことあります。
そう信じて、今一度、自分の姿勢を是非見直してみて下さい。
お願いしますね。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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