大感謝!松本俊彦先生、森田展彰先生のすごい所と学んだことです

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私、週末に行われたアルコール・アディクション学会で、
「ギャンブル依存症者とギャンブル愛好家を分けるものは何か?」
ってなことを学会発表させて頂いたわけですが、
まぁもうこの発表はひとえに、松本俊彦先生と森田展彰先生のお陰でできたわけです。

本当に心から感謝しています。
しかもお二人から「筆頭研究者は田中さんに」とおっしゃって頂き、
「ひぇ~~~~~!!!!!そんなばかな!!!」と申し上げましたが、
結局有難くそうさせて頂く事にしました。

お二人のすごい!と思ったことは、この研究を出すにあたって、
「田中さんとしては、このデータから何を現わしたいのか?」
「当事者にとって、どう生かしたいのか?」
などなど現場にとって役立つ発表にしようとして下さったことです。
そしてまず私に書かせてくれたり、やらせてくれて、その上で松本先生が、
いろんな解析をして下さり、論文のお作法を教えて下さったことです。
忙しい先生方が、なんちゅうクソ面倒くさい事をやって下さったんだ!
と思いませんか?すごい!すごすぎますよね~。

私たち現場ではよくこんな話を聞きます。
「研究者が土足で上がり込んで荒らしていく」と。
つまり研究に協力するってことは現場にとっては面倒な話しだったりするわけですが、
その上データがこちら側には全然使えなかったりするんですよね。
一体誰のための、何の研究なんだ!という声って、
現場に限らず、研究者の皆さんも聞いたことおありかと思います。

私が一番思ってたのは、データ収集から論文化までが長すぎたり、
下手すると論文にもせず埋もれてしまうので、法律を作るってな大事な時期に、
生かせるものが全然ないじゃん!ってことです。
それと現場では当たり前なのに、研究者に知られてないことをお知らせしていくには、
こっち側からどうやって発表すればいいんだ???ってことです。

だから松本先生にお願いして、先生の研究部の末席に加えて頂き
「やったろ~!」と思ったんですよね。

だけどこの発表をするまで、そして論文化するまでって、
私にとってはとんでもないプレッシャーですよね~。
何故なら、皆さんご存知の通り私というのは勉強が全くもって苦手で、
なんちゅうんですかノリと度胸と口達者で人生を乗り切ってきたような人です。
でも私、学校の勉強は嫌いでしたけど、学ぶことは嫌いじゃありません。
特に教えて貰うことは大好きです。
学校のつまんね~先生の話しや、つまんね~教科書を学ぶことに意味が見いだせなかっただけですね(笑)

で、今回すごく面白かったのは、
「なるほど~研究というのははるかかなた昔に習った記憶のある、
数学の証明みたいなことをやってくんだな~」
ってことで「あぁ、ああ言う授業意味あったんだ!」って発見ですね(笑)
∴とかあんなんサッパリやる意味が分かんなかったですけど、
つまりあれの超高度なことをやってんのね!ってことですよね。

私にとっては、ギャンブラーと愛好家へ質問してその答えのデータにあまりに差があったんで、
もうそれで十分面白いし、「これこのまんま発表すりゃ~いいじゃん!?」
って思う訳ですよ。
でも、それをちゃんと解析して、「統計学的にも本当に有意差が出てまっせ!」
ってなことをいちいちやって、証明してやっと発表できるんですよね。
私みたいに「見りゃ~わかんだろうよ!」って、すごんでるだけじゃダメな訳です。

しかも私が大ざっぱに見ると「全部歴然たる差がある!」って思うことでも、
ちゃんと解析してみると、有意差として認められたり、認められなかったり、
しかも使う検定によって、現わせるものが違って、
それが「へぇ~!なるほどこんなことが分かんだ!」ってのが面白かったです。
ちゃんと勉強しときゃ~よかったな~と思いました。

だからですね、この過程で気が付いたのは私にとって「絶対大事だ!」って思うことって、
それが全人類の大事なんかじゃないなってことで、
餅は餅やと言いますか、学会で発表するには、私が発表したいとことか、大事だと思うところを選んでちゃダメなんだな~ってことですね。
なので、とにかくぜ~んぶスライドにして、松本先生に
「どれ発表すべきですか?」ってお伺いをたてることにしたんですよね。

そしたらまた面白い事に、私が「めっちゃ、見やすくしたろ~」と、思ったスライドは全然いらなくて、
「こんなんどうでもいいじゃん?」と思って適当に、
「文字だけざ~と今、査読中の論文の方からコピペして貼っておきました!」
みたいなのばっか残ってんですよね~。わはは!

なるほど~、面白いな~と思いましたね~。
研究者の皆様にはこっちが大事なのか~っ!てね。
そんで、その雑だったスライドを丁寧に見やすくなるよう工夫して発表するに至りました。

お陰さまで、見に来て下さった先生方にも好評価をいただけたようで、
・面白かった!論文読みたい
・早速使ってみたい
・結果に納得!
などなどおっしゃって頂きました。
まぁ、そりゃそうです。松本先生がきっちり解析してくれたんですから!

今回のことで、現場ももっと研究者の先生方のことを
知っていくべきだと思いましたね。
そしてサンプルを提供するのだから、その代わり自分たちも関わらせて貰う。
データが出た時、それを解析した時、その結果をまとめる時、
それらプロセスをちゃんと見せて貰った方がいいですよね。

よくあるのはサンプルをとる時に協力して、
あとは出来あがった論文が送られてくるだけとか、
学会発表の場を見るだけみたいなの。
あれだとホントつまんないし、下手すると「えぇ~こんな言われ方しちゃうわけ?」
ってなことになりかねません。
プロセスに参加できないのってつまんね~な~って、いつも不満に思ってました。

文句言ってても何も変わんないですホント。
自分も参加させて貰うことはプレッシャーだし、
先生方にとってもめちゃくちゃ大変な余計な労力ですよね。
でも、それやって貰える先生こそ、本当に依存症者とその家族を愛してくれてると言えるんじゃないでしょうか?
私はそう思って、この度のこと本当に感謝してます。
勉強しなかったことは後悔ですけど、まぁ今からでも遅くない。
脳は使ってなかった分疲れてない!と信じて、
これからも少しでも先生方のお荷物からステップアップできるよう、頑張っていきます!

松本先生、森田先生、これからも見捨てずにご教示下さい。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
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三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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