民間団体支援の苦悩です

公開日: 

ギャンブル依存症の顕在化と共に、それに伴う相談業務などがドンドン忙しくなっているのに、
「ギャンブル依存症対策をしっかりやる!」という掛け声だけでロクに予算もつけず、
相変わらず我々のタダ働きをほくそ笑む政府のお陰で、
今や「夜中コンビニにバイトに行こうか?」と悩む53歳です。

民間団体の助成金は、事業費だけでなくランニングコストにも使えるようにしてくれないと、
我々業務ばかりが拡大し潰れます。
ところが、現状はランニングコストどころか、
地方自治体も需要の高まりと共に「助成金つけます」と連絡をくれるのですが、
何故か「事業費の半額まで」などと言いだす自治体が多数あり、
「この助成金の意味や意義を理解しているのか?」と甚だ疑問です。

ロクに自助グループもない自治体が、事業費半額しか出さず、
こっちにタダ働きさせた上、受け皿を丸投げで作らせよう!って虫がよすぎる(涙)
厚労省は是非ともこの助成金の趣旨を、分かりやすく徹底して伝えて頂きたいと願うばかりです。

当会のような弱小団体は、せめて事業費は満額くれないと協働はできないです。
30万の助成事業15万出すと言われても、じゃあ残りの15万はどうすりゃいいの?って途方にくれてます。
だったら15万の事業にして満額下さい。

半額しかくれない自治体さんの助成は、
「受けられません」と丁重に辞退させて頂いておりますが、
悩んだ末、岡山県だけやらせて頂く事にしました。
ここは、かねてより我々の悩みだったのですが、
それなりの人口がある都市でありながら、
家族の自助グループがない!んです。
家族会もないし、受け皿が全くないんです。

皆さん、自分たちと同じ境遇の人がですよ、
泣きながら相談電話をかけてくるわけですよ。
後ろで赤ちゃんが泣いていたり、未就学時の子供がいて、
夫は仕事とギャンブルで完全ワンオペ育児。
そして世間体というおばけにがんじがらめになってる人に対して、
「できることありません」っていう絶望感・・・分かって貰えますか。

何度も言ってるように、依存症ってのは1度や2度ちょこっっと相談に行った位で、
解決なんかしやしません。
家族だって、色んなことが怖くて怖くて、少しずつしか変われないんです。
だから家族の自助グループや家族会は必須です。
電話相談を受け続けたって、「でも・・・」「だって・・・」で、
なかなか変われないし、そこをずっとなんてこちらも付き合ってあげる余裕がありません。

だから「行動できる人になる家族コミュニティ」が必要なんです。
時々、全然変われないのに、やたら家族を集めてる、
病院などの家族会などがあって苦しくなります。
同じような講義を何十回も聞いている人達。
「良い話しだった~」とその時だけ分かった気になっちゃう家族。
でも状況が何年も何年も全然変化しないんですよね。

「行動できる人になる家族コミュニティ」を全国に作ること。
これが今の目標です。
そしてそこに連携をして下さる、医療者や支援者、援助職を作っていきたいんです。

岡山県は、ずっと悩みの種でした。
それなりに相談件数が来る、でも自助グループや家族会がない。
めちゃくちゃ遠いのに半額助成は非常に痛手です。
またしても自腹切ってやらねばなりません。
応援に来てくれる仲間の交通費などは完全に自腹でお願いすることになります。
大阪の仲間が手を貸してくれることになっていて、
代表としてのふがいなさを申し訳なく思う一方、割り切れない思いもあります。

何故半額助成ということを自治体は言いだすのか?
国と自治体が折半で民間団体を支援しよう!というこの助成金。
地域に何の受け皿も作ってきておらず、家族の支援体制も出来ていないところを、
「我々が事業費のみで動きますよ、それは仲間に対する愛ですから!」
ってことが、この事業の主旨だと思うんです。
厚労省もそこ理解してくれてこの助成金を作ってくれたと思うんですけど、
その主旨がきちんと自治体に伝わってないと思うんですよね。
私たちも分かって貰えるよう丁寧に説明していきますが、
厚労省からも行き届くまで、是非是非説明をお願致します。

考えているとだんだん気分が悪くなり、またいつもお金の算段で追いかけられ、
でありながらギャンブル依存症対策すら利権にしようとたくらむ人達の所業をみると、
とっても鬱になっちゃうんですけど、
まぁでもやることにしましたのでやります!
いつか「あんな苦労した時代もあった」と笑える日が来ると信じて。

と言う訳で、岡山の医療センターの橋本望先生をゴリ押しで巻き込みましたぁ(笑)
岡山県で初のセミナー開催となります。
皆さま、是非いらしてください!広報のご協力もお願いします。

頑張って成果を出していけば、気持ちは報われるんだよね。
誰かが元気になってくれればね!
仕方ない、与えられたものでやっていくっきゃないし、
天に貯金していると思う事にしよう!

仲間達よ!頑張ろう。
ギャンブラーに貢いだ金を、今度は仲間と地域と国に貢いでやろ~じゃね~か(笑)

20181014岡山基礎講座

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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