ついにローマ法王と謁見かなう!です

公開日: 

バチカン主催の薬物と依存症問題国際会議の最終日はこれまでの会議のまとめと、
スペシャルイベントとして、ローマ教皇との謁見がありました。

本当にこんな光栄なことが私の身の上に起こるなんて、
まさに神様からのGIFT。
嬉しいとかって言う感情よりも、終始自分の事じゃないような、
信じられない気持でいっぱいでした。

ローマ教皇との謁見って、よくTVなんかで見る光景だとこんな感じだと思うんですね。
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これ、実は私たちが招聘された、大会議室がある同じ建物の1階にあるホールなんです。
会議中に2回こういった謁見式が開かれていて、教皇がおでましになっていたようなんですね。
で、我々は、このホールのとなりが、受付や休憩時間にお茶が飲める場所になっているんで、
たまたまガラス張りの階段を通ったりすると、この光景が見られるんです。

おお~~~~~っと思いましたよ~。
とにかくすごい人数ですし、観光バスでどやどややってくるんです。
謁見出来る人は、多分何らかの方法で決まっているんでしょうけど、
見学してる人がとにかく沢山いるんですよね。

で、私たちもここで謁見させて頂くのかな~?
と思っていたら、全然違って何と特別待遇だったんです。
で、特別待遇や少人数でお目にかかるような場合にお出ましになるお部屋に移動したんです。
それがここ。
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今度から、TVでご覧になった時にお部屋の違いなどもお楽しみください。
ここだって決して狭くはないですよ。なんせ会議参加者500人が入れるんですから。
準備中の時はこんな感じ。
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で、なんとですね、スピーカーは前から2列目!に座れるという特別感。
いやこんなにして頂いて宜しいのでしょうか?と恐縮してしまいました。

お隣に、めちゃくちゃイケメンが座られたので、うきうきして
「どちらからお越しになった方ですか?」と聞いたら「地元ローマ」とのこと。
あまりにかっこいいので「一緒に写真撮って下さい!」とお願いしたら、気さくに応じて下さったんですね。
で、なんかこの方と、「一緒に写真撮って~」って言ってる人が他にもいるなぁ~と思ったら、
なんとイタリアの有名レポーターさんでした!
インスタ交換してびっくり仰天した次第です。
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さて、そんなこんなしているうちに、いよいよローマ教皇がお出ましになられました!
手前の赤いお帽子の方が、今回の会議で一番偉いお立場で、取り仕切っておられた枢機卿です。
イタリア語なので全く分かりませんが、多分会議が無事終わった事をご報告されたのだと思います。

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そして、その後ローマ教皇のおよそ6分に渡るお言葉があり、
その模様は、早速、バチカンニュース他で取り上げられています。
Pope calls for solidarity and nearness to victims of addiction

ニュースにもありますが、ローマ教皇のお言葉で、
予防、治療、リハビリプログラム、社会復帰支援など、
統合的なプロジェクトとして今後も依存症に苦しむ人々を支援していきたい、
そのためには国際依存症連携会議を作りたいと願っている。
というようなことをおっしゃっておられました。
会議全体を通じて、バチカンの方針も終始そういった呼びかけでした。

本当にありがたいことですし、ローマ教皇の働きかけから、
罰したりスティグマを強化するのではなくて、「回復支援」ということに、
もっと主眼が置かれていく社会になって欲しいな・・・と心から思いました。

このあと教皇と一人一人が握手させていただいたのですが、
私は、「来年是非日本にいらして下さい!」と申し上げました。
教皇ご来日の折には、是非この依存症問題にも一言触れて頂けたらありがたいなと思いました。

さて、3日間を通じ、本当に大きな経験と、様々な出会いがありました。
ここにお招き頂いたことに心から感謝しています。

私は、会議の間ずっと何を考えていたかというと、
「自分を変えたいな」という思いでした。
日本の小さな世界にいて、色々嫌なことも沢山あるし、
政治や人間関係にうんざりすることも多いです。

そしてやったことのない事に、どんどん挑戦しなくちゃならない状況に置かれ、
「どうしたらいいのか、よくわからん?」というプレッシャーで憂鬱な日々が、
1年365日のうち300日くらいを占めている人生です。
地域連携を行き渡らせて、対策が国内に網目のように張り巡らされたら、
早くリタイアしたいなぁ・・・なんて、しょっちゅう現実逃避しています。

でも、バチカンに来させてもらって「そんな自分を変えたいなぁ」ってずっと考えていたんですね。
・嫌な事を先延ばししてグズグズダラダラしてたり、
・「まいっか!」と準備をおざなりにしてぶっつけ本番勝負ばかりだったり、
・必要な勉強をする努力を怠ったり、
ちょっとやっておけばもっとパフォーマンスが上がるであろうことを、
ちゃちゃっとやらずに、ダラダラしてるんですよね~私って。

そういう自分の殻をもういい加減脱ぎ捨てたいな!とつくづく思ったんです。
だって私もう54歳なんです。
ここからもグズグズだらだらしてたら、出来るはずだった事も出来ずに終わっちゃうじゃないですか。
世界は広いし、アディクション問題でやれることは、やんなきゃんない課題はまだまだ沢山あるじゃん!
って思ったら、「お~!やることいっぱいあって楽しいなぁ~」って、心から思えたんですよね。
いつもは「やることがありすぎて嫌になる・・・」って愚痴ってるのに。

それとホント与えられた恵みに対して、まだまだ社会にお返しできることも、
たっくさんあるなぁ~って思ったんですよね。
それ忘れて、傲慢になってたよね!って気づかされた5日間でした。

日本のギャンブル依存症対策で、多少貢献したかもしんない、
だけどそれがなんなのさ?って気分になったんですよね。
なんか日本にいると誹謗中傷をうけるか、めっちゃくちゃ「すご~い!」って言ってくれるか、
どっちかしか自分は体験しない訳ですよ。
しかもめっちゃ狭い世界で。

だけどここバチカンは、ローマ教皇をトップに、世界中の人から注目され、
尊敬され、敬意を払われる代わりに、めちゃくちゃ忍耐強く世界中の人達に、
愛情を注いでいる人達の集まりな訳じゃないですか。
考えてもみて下さいよ、毎日何百人もの人に会って、話しを聞き握手しなくちゃならないって、
そりゃめっちゃきついですよね。
でも、ホントなんていうかオーラも違うし、すべての包容力が全く違うんですよね。

あの方々の振舞いかたや、もてなし方、サービス精神、
そんなものにずっと触れていたらですね、
「あたしってなんだったんだ!?」って気持ちになりました。

また、世界中の依存症問題に関わる、第一人者の方々とお話しできたことこれも大きかったです。
知らない取り組みが、世界では沢山行われているんだなぁって分かりました。
こんなに依存症問題に熱心な教会が世界中にあるなんて思ってもみませんでした。
そして12ステップをこんなに評価して下さっている方々が世界には沢山いるんだ!っていうのも驚きでした。
こういった様々な発見で、大きな希望を貰った感じですね。

そして思いましたね。
「私、残りの人生もっと本気出そう!」ってね(笑)

バチカンには人を元気にさせる不思議な力がありました。
「あの経験が殻を脱ぎ捨てた、ターニングポイントだったよね!」
って5年後に言ってる気がします。
そのくらい小さい自分がバカバカしくなったんです。

同時に、仲間達や支えてくれた沢山の人達への感謝が、
あふれてきたんですよね。
なるほど、人が成長するメカニックはこういうことなんだなぁと思いました。
自分が!自分ばっかりが!と、言ってる間はたかが知れてる!

だってローマ教皇そんなこと絶対言わないですよね。
バチカンは自分の使い道を教えてくれた気がしました。

本日無事日本に帰って参りました。
時差ボケも全くありません。
元気そのものです。
応援して下さり、本当にありがとうございました!
こっからまた生まれ変わっていきたいな~と思っております。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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