男女間の賃金格差解消の悲しい歴史です

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私はかねてより、依存症問題に苦しむ妻子の支援ということに、すごく力を入れており、
特に「自信を失ってしまい労働意欲が持てないギャン妻の再起」をライフワークにしています。

こういうギャン妻は、大抵パターンは決まっていて、
ギャンブラーの夫から受けてきた、言葉の暴力であったり、度重なる裏切り行為で、
私と、出会った時は無職もしくはパート程度でしか働いていないんですね。
そして病名がつかない身体の弱さを必ず訴えていて「身体が弱くて働けない」と言います。

けれども話しをして仲間とつなげ、キャリアコンサルをしてできそうな目標を掲げ、
「月このぐらい稼ぐのよ!」と言って背中を押すと、大抵できるのです。
そして回復するにつけ、どんどん元気になって、何年か後には正社員の道を見つけてきたりします。
メンタルと身体って直結してるな・・・といつも思います。

いずれは、こういったキャリアコンサルや、親が依存症の子供達への支援を、
貧しい国の妻子にむけてやっていきたいと思っており、各国の事情などを調べてみたりしています。

そこで分かってきたのですが、そもそも足元の日本が男女の賃金格差がひどく、
OECDの中ではワースト3に入っているというのです。
だからこそシングルマザーの貧困ということが、何度も取り上げられているのだと思いますが、
一向に改善されていません。これは現場でも実感している所です。
OECD加盟国の中で、最も性別による賃金格差が大きい国 ワースト12

そして調べていくうちに、実は貧しい国々の中でも、男女格差をとっくの昔に解消していた国、
しかも、それはある重大事件に端を発した悲しい歴史を持つ国があることを知りました。
それがルワンダです。
日本は中国、インドよりひどかった! 世界の男女格差ランキング トップ&ワースト20

この表をご覧頂ければお分かりの通り、男女格差の少ない国TOP3はもちろん
アイスランド、ノルウエイ、スウェーデンといった北欧3国です。
しかしその後には、ニカラグア、ルワンダとアフリカ勢が続くのです。
私にはこの結果がとても意外でした。
・・・が、調べていくうちに、何故ルワンダがこれを実現できたか知り愕然としました。

そう、ルワンダと言えばもうお気づきの方がいらっしゃるかもしれません。
1994年に起きたジェノサイド(大虐殺)です。
ツチ族とフツ族という壮絶な民族間の争いは、
わずか100日間で80万人もの人々が虐殺されたと言われています。
日本でもTVのニュースで繰り返し報道され、
道端でバタバタと人が亡くなっている光景に衝撃を受けました。

今でもルワンダは、世界最貧国のひとつですが、ジェノサイドの前は特に女性の人権侵害が深刻でした。
女性は人前で話すことも許されず、結婚した女性は夫の許可なく銀行口座を開くことすらできませんでした。

ところがこのジェノサイドで全てが変わります。
何故なら多くの男性が殺害され、ルワンダの人口の6~7割は女性となったからです。

男性が激減したルワンダでは、これまで男性がまかなっていた仕事に、
女性が就くことになりました。
昔なら有り得なかった、軍隊や警察、工場や現場仕事、
全ての分野に女性が進出することとなりました。
そして政治・・・
市長や知事といった座にも女性が就任していったのです。
女性たちは国を変え始め、法律を作りました。

新憲法では、男女の機会均等が謳われ、女性議員は3割以上と決められました。
なんと現在ルワンダの国会議員の61%は女性で、この比率は世界最高、
女性の社会進出は88%にも及び、こうして女性の社会進出が最も進んだ国となったのです。

あの世界中を衝撃に陥れたジェノサイドが、
現在こんな結果に結びついているとは・・・別の意味で衝撃を受けています。

対する日本。
30年前は「世界一の金持ち国」と国民の誰もが浮かれていたのに、
今では7人に1人の子供は貧困にあえぎ、
男女の賃金格差は149か国中110位。
女性の国会議員比率は193か国中158番目です。
皆さんはこの現実をどう受け止めるでしょうか?

日本でジェノサイドなど起きるはずがないと信じていますが、
逆に、この虐げられた女性の現状への社会変革は起きるのか?
こちらの方は、なかなか信じられません。
多くの日本女性は、あきらめているのではないでしょうか?

でもあきらめたら終わり。
どうやって現状を打破していくのか?
女性が政治や社会問題にもっと興味をもち、
真の意味で、女性たちの地位向上に尽力してくれる議員は誰なのか?

これからは男性議員の言いなりになるお人形のような女性議員ではなく、
誰が、本当に力を尽くしてくれるのか?
私もできる限りレポートしていきたいなと思っています。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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