この家族プログラムを訂正して頂きたいです

公開日: 

新しいコラム書いたんで是非読んで下さい!
芸能界に転換点 ZIGGY森重樹一氏登場!

さて昨日、どうも最近相談会などに来るご家族の話しを聞いてると、
医療、行政、ギャンブル産業の相談電話や相談会で
本人が何故、依存行為を続けているのか、推測させたり、本人の心の闇を探れ、
みたいなことを言われている人が多くて、
それさせてどうすんの?というブログを書いたのですが、
本人のこと推測してどうすんだろ?です

色んなところで、家族プログラムを受けたりしている仲間の情報で、
「あ~!あれか!」と、思い当たる節が見つかったので、今日はそのことを書きます。

あのですね、私は12ステップで回復したので、
今色んなところでやられてる依存症の認知行動療法は「ふ~む?」って感じですけど、
スマ―プを開発した松本俊彦先生のご著書によると、
「依存症者が集まって、次へつなぐ入口的役割」と書かれていたので、
それはよくわかる!と思っているんですね。

そうそう、何でもいいから繋がって、そっから心の深いところに入り込めたら回復していくよね!と思ってます。
12STEP以外に、あたしゃエンカウンターも効く!と思ってますよ。
実際、でっかいトラウマ抱えた私には、あれめっちゃよかった~効きました。

で、この最近流行りのギャンブルプログラムの中でも、必ずと言っていいほどあるのがこれ。
この依存行為のメリットデメリットを書きましょうってやつですね。
多分、アルコール・薬物でも入っていますよね?
プレゼンテーション2

そもそも私これに関しては「これ何に役立つの?」と、全く意味がわかりません。
もちろん分かる人もいるんでしょうけど、これ依存症から脱出するのに役立つんですか?本当に?
依存症当事者の意見が聞いてみたい・・・何かの気づきになるのだろうか?

え~、まっ自慢じゃないですけど、私って多分ADHDですよね(笑)
松本先生にも常岡先生にもそうお墨付きを頂き「お~、そんな自分が好き!」と思ってますが、
落ち着きがないADHDからみるとですよ、
「だからメリット・デメリットって、結局どっちがいいのかさっさとハッキリ言ってよ!」
という気分になっちゃうんですよね。

こういうよくわかんない曖昧な表現があたしゃ最も苦手です。
何が言いたいのか?意図が全く分かりません。

大体、発達障害と言われる人達は、色んな特性が混ざってると思いますが、
これアスペ系の人だって、じゃあ結局どうすりゃいいの?って思うんじゃないですか?
うつ病の人とかだと、「うつにもメリットあるよ!」みたいに励まされていい気がしますけど、
依存症なんて進行性なんだし、ものすごいあのとらわれての苦しみの真っ最中にですよ、
「メリットもありますよ」なんて言われたら、そっちしか耳に入ってこない気がして、
「ほら見ろ!メリットあんだよ!」とそれにまたとらわれていく気がします。

だって、ギャンブルのメリットって沢山あるもん!ざっと考えたって、
・大物感が味わえる
・ストレス解消になる
・ヒマつぶし
・時々短時間でとてつもない大金が手に入る
・刺激的
・ワクワクする
・予想があたると気持ちがいい
・ギャンブル場のおっさんたちが面白い
・人生を投げてるような人が沢山集まっていて「自分はまだ大丈夫」と安心できる居場所になる
・ギャンブルを愛し理解してくれる気の合う友達ができる
・ヒリヒリするようなスリルが味わえる
・頭の中の心配事を考えずにすむ
・大金を勝負できる自分がかっこよく思える
・200万円位勝負すると、一瞬だけものすごくすか~っとする。あの数秒間が味わいたい。
などなどですね。

これに対してデメリットはですね、
・金がなくなり、借金に追われる
・家族が悲しむ
・時間がなくなる
・孤独になる

とこんな感じですけどね、これを書いてるだけでですね、
今でもこの15年ギャンブルを止めてる私ですらですよ、
ギャンブルのメリットなんて、書けと言われたらいっくらでもワクワクして書けちゃいますよ。
それだけでドーパミンドバドバ出ちゃいます。

でも、そっち書いたら、デメリットはあんま書きたくないです。見たくないからです。
多分そっちは適当にやります。
これホントやばいプログラムだと思うんですよね。
コレ書いたあとギャンブル場直行してる人いますよきっと。

メリットなんてホントこだわって書いたら
・華麗なるまくりざしが決まった時の芸術的なモンキーターンを見ることができた時の感動が味わえる
なんてそのうち書いちゃいそう・・・(笑)
その位書きだしただけで、ワクワクしちゃいます。
あっ!これ読んで、引き金になる人がいるかもしれないからやめよう・・・危ない。

だから私がADHDなら「発達障害12ステップ出来ない説」を覆したいんですよね。
むしろそっちの方がよっぽど分かりやすいです。
あれやってく上で、曖昧さが全くないからですね。
「依存症やってるメリット」なんてわけわかんないこと書かないし、
言われた通り書いて進めりゃ、誰でも出来ちゃう実にシンプルなプログラムです。
問題は、過去の出来事に直面し、短く文章化できるかどうかだけですね。
しかも認知なんかどうでもいいんですよ。行動あるのみ!ってのが、
落ち着きのないADHDにはうってつけですよホンマ。

でもまぁ、歴史と実績のある認知行動療法ではコレ必ずやるみたいですから、
それに私が「意図がわからん」と言っても、一笑に付されるだけで相手にされないでしょうし、
「多分これあんま効かないし、混乱するし、下手すりゃトリガーだよ」という、
依存症者一個人の意見があった・・・
ということだけ謙虚にお伝えできればと思います(笑)。

まっ「集い」「話す」ってことを主眼に置くならこれもありだと思うんですね。
でも問題はこのこのまんまこのプログラムを家族にもやっていること。
つまりですね「本人の心を推測してこの表を埋めましょう!」ってのがあんですよ。
ひょえ~~~~~~~!と思いましたよ。これ。
今やこんなことやってんの?ってね。

だって、家族は本人の気持ちの推測が止まんなくて、あまりに苦しくて自助グループに繋がるんですよ。
そして、本人のことあれこれ考えるのやめよう!って、言われて、
他の仲間を助けることに、頭のスイッチを切り替えて楽になれたんですよ。
推測してどうすんの?って、ホント心から思います。

あたしゃむしろですね、この表のやり方自体は家族の方には割と効くかも・・・
って思っているところがあるんですね。
第一家族はメリット考えて、ドーパミンどばどば出たりしないですから、
リスクもないじゃないですか。

た~だ~し!!!このメリットデメリットを例えば、
「心配することのメリット・デメリット」とか、
「説教のメリット・デメリット」とか、
「借金肩代わりのメリット・デメリット」とかですね
家族の問題に置き変えなきゃ全く意味ないです。

そもそも世の中の人「心配」って錦の御旗ですからね。
「心配してるのよ!」って言われちゃ、こっちはグウの音も出ないぜ・・・みたいなね。
それが心配のメリットなんて、自分の気が済むだけじゃん!とか、
心配のデメリットで、家族関係悪くなったんだ!
なんて、世間の価値観に対するパラダイムシフトが、ガツ~ン!と起きるわけで、
こっちの方がよっぽど効果あるんじゃないですか?

もうね~、世の家族プログラムが今とっても適当すぎるんですよ(怒)。
お願いですから、プログラムを勝手に医療者が作っちゃわないで、
我々の声や意見を取り入れて作って下さいよ。
それが連携ってもんじゃないですか?

連携は会議室の中だけじゃできないんですよ!
是非、我々をバカにせず、ないがしろにせず、上から来ないで、
一緒に作って下さい!

先生達だって「意見も聞かないし独善的で、偉そうで感じ悪いよ」って陰口が出回るより、
「すっげ~我々の気持ち考えてくれて、分かってくれてえらぶらない、良い先生だよ~」
って仲間うちで評判になった方が、やりやすくないですか?
ビギナーなんてその評判だけで、プラシーボ状態で回復しちゃいますよきっと。
いや私だって地元の仲間にそう言われたら、プラシーボですよ(笑)

どうか先生方まずは「家族の意見を聞くメリット・デメリット」を是非表にしてみて下さい。
宜しくお願い致します!

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