真の勇者!銀杏BOYZさんに感謝です
今年も大きな盛り上がりを見せた、フジロック!
Twitter界隈ではその模様があちらこちらで散見され、私は、大好きな石野卓球さんが出演されたこともあり、
ここ数日そういったツイートを追っかけておりました。
すると!なんと銀杏BOYZさんが曲の合間のMCで、こんなことをおっしゃってくださったことを発見しました!
シャブやってもいいですよ
援助交際だってなんぼでもやっていいですよ
はっぱやってもいいですからね
闇営業やってもいいですからね
生き延びてください
生き延びたらまた会えますよどうもありがとうございました!
銀杏BOYZでした!
これ、私にはめちゃくちゃ響きました。
そして感謝の気持ちでいっぱいになりました。
さすがパンクロック!です。
これ犯罪を推奨している!というご意見もあるようですが、
私と同じように「心に響いた!」という人も多く、それもまた嬉しく思いました。
「わかってくれている人たちはいる!」最近そう確信することが多くなりました。
特に音楽や映像などクリエイティブな職業の方やファンの方々の間でそういう方々に出会うことが多いです。
やはり、言葉だけでなくハートをつかむ感性、人間愛がものをいうのだと思います。
この言葉は「生き延びてください」という部分にすべての魂が集約されていると思うんですね。
決して、「シャブやっても、援助交際やっても、はっぱやっても、闇営業やってもいい!関係ないぜ!」
と社会への反逆を語ったのではなく、
「もちろん後悔もしてるだろうし、罪悪感もあるよね。辛い気持ちでいるはず。
だけどそんな自分をもう一度愛する努力をして、生き抜いていこうよ!一人じゃない応援するよ!」
というポジティブかつ愛情あふれるメッセージだと思うんです。
そして、私たちの経験を言わせてもらえれば「どんな自分も受け入れてもらえる」という無償の愛によって、
「自分は存在していい。存在する価値のある人間だ!」と気が付けるようになるんですよね。
そこから自分も他人も傷つけてしまうような生き方はやめよう!と思えるようになる。
この世は「自分を大事にしていい」ということを、当たり前のように学んでこれる恵まれた人ばかりではありません。
たった一人で力なく生まれ落ちた時に、唯一の庇護者である親に大切にされなかったり、
社会で生きていくうちに、自分の能力に激しい凸凹があって、人とうまく接せられなかったり、
いじめにあったり、人間関係が下手くそだったり、人と感性があわなかったり、
様々な理由で孤独を抱え、自分を責め、自分を嫌い、見捨てていく人たちも沢山います。
私もその一人でしたが、「生きてていい」という気持ちになかなかなれない人間が、
失敗をしてしまうと余計に自分を責め、最後は死を選ぶしかなくなります。
そして現代は、失敗に対し不寛容で、傷口に塩を塗るような対応が「正義」と、勘違いされている気がしています。
そして社会の不寛容さが正義として蔓延してくると、
それを「許し、再起を応援する!」と表明した人まで叩かれ始めます。
すると人は保身を考え、そういった追いやられた人々に対してエールを送ることをやめてしまいます。
そして追いやられた人はますます孤独になり自暴自棄になるという悪循環が起きています。
だからこうやって自分が叩かれるかもしれないことを恐れずに、
追いやられてる人たちにあの大舞台でエールを送れるという銀杏BOYZさんのような方こそ、
真の勇者だと私は思います。
そして、薬物問題をおこした当事者や家族を友人に多く持つ私も、
とても救われた気持ちになり、これからも社会に理解を促していこう!と改めて勇気が持てました。
銀杏BOYZさん感謝です。
[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)