プリンスの時代です

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今日は、逮捕されてしまった仲間の面会に、
大阪は東成警察署まで行って来ました。

なんとか今後のことについての話し合いの折り合いもつき、
ホッとして帰宅したのもつかの間、
今度は施設から飛び出した仲間がいると聞き、
またどっと心労が押し寄せた次第です。

つくづく思いますが、この仕事をしていると、
気が休まる暇がありません。
自分で言うのもなんですけど、本当に多くのものを犠牲にしてやり続けてます。
なんせ仕事なんて言ってますけど、お金は出ていくばっかりで、
ちっとも入って来ない訳ですしね~。
365日休みなんかないんですから。

しかも講演だとか、打ち合わせだとか、
なんだかんだと「代わりが効かない仕事」が多く、
常に緊張感の連続。
ちょっと今週は余裕があるなぁ~と思っていても、
イレギュラーの事件が飛び込んできて、
すぐに余裕はなくなっていきます。

でもそれでも、なんとかかんとか続けられているのは、
やっぱり仲間のお陰ですね。
今日も大阪に行ったついでに、
夕方薬物の家族の仲間のミーティングに顔を出し、
関西の仲間の愛情をたっぷりと貰って来ました。
はぁ~!しばしのエネルギーチャージの時間ですね。

そんな訳で、書きたいことは沢山あれど、
でもやっぱり今日はこのことに触れたいです。
「プリンス急死」。

LINEにこのニュースが流れてきたときは思わず、
え~~~~~~~!っと絶叫してしまいました。

プリンスは、マイケルジャクソンと並び、
私たちの青春時代の超スーパースター。

マイケルの「スリラー」と、プリンスの「When Doves Cry」
どちらも登場した時の衝撃、そして初めて見た時の場面まで、
今でもまざまざと想い出すことができます。

音楽というのは、あの頃の友人たちのこと、
その時代を生きていた想い出と共に、空気感までが、
一気に蘇ってくるものですよね。

六本木のチャールストンカフェで、
当時最新鋭だったどでかいスクリーンに、
これまた流行し始めた、外タレのPVがガンガン流され、
私たちは時代の最先端の遊び人を気取った大学生でした。

私は、それこそショーンKさんで話題になった、
テンプル大学日本校の男の子や、
当時大人気のTV番組「オールナイトフジ」に出ていた女の子なんかと、
その時、一緒にいました。

初めて「スリラー」が流された時、本当に店内が「シーン」と静まり返り、
皆がスクリーンに釘づけになりました。
そしてあの有名な「Wa~hahahahahaha」という笑い声と共に、
曲が終了すると「何これ・・・」という放心状態になり、
「すげ~~~~~~~」と、店中にどよめきが起こりました。

Discoで初めて、プリンスの「When Doves Cry」が流れた時は、
「なんじゃこの曲~」とその何とも言えない、
聞いたことがない、国籍不明のような曲のリズムに、
ぶっ飛んでしまいました。

そしてその後、初めてバイト先のビデオスクリーンで
プリンスのお姿を目にした時、
「なんちゅうナルシストぶり・・・」とその異様ともとれるスタイルに、
怖いもの見たさみたいな気持ちで、
目が離せない存在になりました。

でも個性的な容姿とは裏腹に、
「Purple Rain」で聞かせてくれた美しい裏声には
心から魅了されました。

私が好きだったのは「Let’s Go Crazy」。
ノリノリのHit曲ですが、不協和音ににも聞こえそうな
ギリギリのバランス感覚。
Discoで汗だくになりながら皆で
「Oh! NO! Let’s GO!!!」と叫びながら、
飛び跳ね、シャウトしていました。

そして友人カップルと、ダブルデートで、
映画「Purple Rain」を観に行ったことを、
昨日のことのように想い出します。

まさにプリンスは青春の1ページに君臨したスーパースターでした。

そして、今日の夜になって、
プリンスが薬物の過剰摂取の治療を受けていたことが、
ニュースで明らかになりました。

あぁ、やっぱりプリンスも・・・

マイケルもプリンスも私より少し年上ですけど、
まさか中年期を同じ依存症という病気で苦しむことになろうとは、
18歳の私は、想像だにしませんでした。

そして何もかも手に入れ、
サクセスストーリーを邁進するスーパースターが、
30数年後に薬物で命を落とすことになろうとは、
世界中の誰も考えもしなかったと思います。

そして私は今日、沢山の仲間に囲まれ思いました。
「マイケルやプリンスのような
富も名声も手に入れることは、
一生ないけれど、でも私はこうして生き抜いている。
そして、沢山の仲間の手助けができている。」

それで充分だと思いました。

スーパースター「Prince」
でもね多くの仲間を見送った私たちには、あなたの気持ちが良く分かるよ。

私たちはあなたに夢中だった。
あなたが命を削って生み出してくれた音楽にね。
あなたは、なんでもスイスイ簡単に作れてしまう気がしたけれど、
そんなはずないよね。
だからきっと今は楽になったんだよね。

ありがとう。

合掌

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