「連携」という言葉は使えばいいってものではないです

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今年度は、新潟で家族相談会が実現しました。
交通費だけですが、助成金が頂けたので、なんとか往復できます。
さすがに、これ以上地方の相談会を持ち出しでやるのも難しいので、
どうか地方自治体の皆さん、交通費だけでいいので助成金下さい。
宜しくお願い致します。

もうですね、地方の現状とかを目の当たりにすると、
暗澹たる気分になります。
ギャンブル依存症対策なんて全く進んでいないですし、
殆どやる気もない。

どこもかしこも「連携」なんて言葉を安易に使っているだけで、
これのどこが連携なんだ!?と、
怒りまくっている状況です。

こんなんで、本当に新たなギャンブル「カジノ」まで許可されるのか?
「マジで人がバンバン死ぬよ!」
と、怒鳴りたくなる気持ちでいっぱいです。
国も地方自治体もギャンブル産業も、アリバイ作りじゃない、
本腰入れた対策に着手して頂きたいものです。

2,3か所の昔からギャンブルにも力を入れてくれていた精神保健福祉センターさんはありますが、
IR以降、騒がれてっから仕方なく・・・的にやりだした地方自治体の対策は、
いわゆる電話相談を受けているだけ、
もしくは家族相談会を実施しているだけです。
せいぜいやっていると言ってる自治体も、
それにプラス当事者、家族向けの数回の認知行動療法のみ。

この入口部分は、むしろ今まで草の根的に活動してきた、
我々市民団体に委託するか、自助グループを巻き込むべきです。
そもそもギャンブル依存症について、なんの取組もしていなかった自治体に、
何が伝えられるというのでしょうか?

その証拠に、こういった精神保健福祉センターさんなどからの紹介で、
人が自助グループに繋がってなんかきやしません。

だってそりゃそうですよね。
自助グループに職員の人が参加してくれたこともなく、
話しを聞いてくれたこともないのに、
どうやって自助グループの魅力や役割や意味を伝えられるのでしょうか?

先日もある県の、精神保健福祉センターさんに、
何をやってるのか聞きに行ったんですよ、地元の仲間と。
で、「家族相談会では、地元の自助グループと連携してる」
ってしきりにおっしゃるんです。
「連携ってなんですか?」って聞くと、
自助グループがあることを紹介してるって言うんですよ。

だから一緒に行った地元の仲間に、
「精神保健センターさんから繋がってきます?」と聞いたら、
「精神保健福祉センターさんからは一人も繋がってません。」ってことなんです。
仲間曰く、皆、ネットか、我々と長年繋がっている医師の紹介のどっちかしかないっていうんですよ。

そしたら精神保健福祉センターさん慌てちゃって「えっ!?一人もですか?」なんて感じで、
全くフォローなんかしてないんですよ。
気がついてもいないし、自助グループに「どうですか?」と聞いてもいない。
しかも、その後、当事者を介入してくれたわけでもなんでもない。
ただ、もうそのご家族は、どこにも繋がっていないわけです。

これ、連携って言うんですか?
1年家族教室やって、一人も自助グループに繋がらないって、
全然連携なんかしてないじゃないですか。
なんで繋がらないか?
それは職員さんに共感もなければ、自助グループの魅力も分かってない、
だから伝えられるものがないんです。
つまりひんしゅく覚悟で思いっきりハッキリ言えば、説明が下手だからです。

こういう大事な入り口部分は、地元で活動して来ている民間に委託するとか、
一緒にやるとか、そういう協力関係があってこそ真の「連携」じゃないですか?
例えば、この自治体の家族相談会、私にやらせて貰えれば、
5割の家族は自助グループに繋げてみせますよ。
だって実際東京でやってる相談会で、それ以上の成果だしてますから。

それとですね、ギャンブル依存症のリーフレットなど作って貰えませんか?
ってお願いにもちょくちょく行くんですね。
それこそ簡単な病気の説明と、地元の自助グループが紹介してあるような、
三つ折りリーフレットなんかだったら、大したお金もかからず、
作れるはずじゃないですか。

でも「お金がない」の一点張りで、全く着手してくれない。
だったら当会で作った冊子を置いて下さい!
って言うと、置いてくれる所もありますけど、
「特定の民間団体のものは置けません」と、
けんもほろろの所もあります。
だったらやってちゃんと行政でやって下さいよ!
って話じゃないですかぁ。

自分たちでやらない、
民間も信用しない、連携も取らない、
だったら依存症者は自己責任!ってことですかね?

もうね~こうなったら、どこの自治体が冷たくて、
どこの自治体があったかい連携体制をとってくれるか、
徹底調査してやろう!と思ってます。

もうこの我々と行政の温度差に本当につくづく嫌気・・・うんざりです。
ダメな自治体って、何言っても本当にダメ。
でも私は、めっちゃしつこいあきらめない性格なんですよね。

だって私があきらめたら、こんなこと誰がやるんですか。
仲間から「地元の精神保健センターさんが全く動いてくれない。りこさん助けて~」
と依頼があれば、自腹で、そこの地方自治体まで行って交渉する。
そんなガッツと根性ある変わりものは私しかいないです(笑)
だけどそこまでやっても、
仲間が死ぬ辛さや苦しみを、全く実感してくれないセンターってありますからね。

良く分かんないメンツにこだわってる。
でもって私がガンガン言うと、けむたがったりね。
「そういう言い方がダメ」とか、言われたことすらあります。
「市民とそういう向き合い方は良いのか?」って言いたくなりました。

第一、面会申し込んでも会ってすらくれない人もいますからね。
後日、連絡します・・・って、待っててもなしのつぶて。
そりゃ、お偉い方は、私なんかに会う暇ないのかもしれないですけど。

なんでこんなに民間団体って、下にみられるんでしょ。
絶対何かが変!?と思いますが、
こういうことを書くと、またひんしゅくをかう。
わかっちゃいるんですけど、あまりの対応を受けると、
ブチ切れちゃうんですよね。

人間が未熟なのは重々承知。
だけどこの熱い想いを、どうか鑑みて、
ギャンブル依存症対策、それもおざなりじゃなく、
真の連携を目指した対策に着手して頂きたく、
失礼は重々承知の上でお願いしたいんです。
是非とも宜しくお願い致します。

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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