インタベンションまで・・・です

公開日: 

今日、仲間とフェローをしていて、
「やっぱりそうなんだよなぁ・・・」と思ったことがありました。
この仲間、私よりずっと先ゆく仲間なんですが、
これまで全然家族が手放すって一体何をどうやったら良いか分からずに、
今日まで来たという方なんですね。
で、その仲間のことを何とかしようと思った仲間がいて、
私に引き合わせてくれたんです。

多くの方々は、インタベンションのことを、

どんな風に理解されているでしょうか
もしかしたらインタベンションというツールがあることを知った人が、
「うちの息子にインタベンションお願いします
と、どんどん相談が持ちかけられている
というようなことをご想像されているかもしれません
まっ、確かにそういうケースもあります。
出会ってすぐ「うちの息子、施設に繋げたいんですが。」
とおっしゃられる場合ですね。
そうですね~、でもそういうケースって、
全体の半分以下じゃないかなぁと思います
ご家族も迷いの連続なんですよね。
当事者がなかなか決心できないのと同じで、
ご家族もなかなか決心できないんです
だからですね、インタベンションて大抵は、
今日のように、やきもきした周りの仲間が、
「一度沙羅ちゃんに相談したら」って言ってくれて、
そこから交流が始まって、インタベンションまで至る
ってなケースが多いんですよね
結構、関わりを持ってからは時間がかかる時もあります。
ただ単に、タイミングが悪い場合もありますしね。
当事者がご主人で、奥様が専業主婦なんて場合は、
「まず、働きなね~」なんて話から始めます。
入寮するにはお金がかかる訳ですから、
その原資を確保するためのコンサルのようなこともします。
あとはざっと現状を聞いて、誰に味方になって貰うか
誰に話を聞いて貰うべきか、そんなこともレクチャーして、
味方作りの地盤も固めたりします
でも、なんと言っても一番大変なのは、
ご家族の「円満に事を運びたい。」
「本人に自主的に入寮して貰いたい。」という、
事なかれ主義というか、
事を荒立てずに決着をつけたいという恐れから来る妄想を
どう取り除くかという所ですね
つまり、入寮させたい気持ちは満々なんだけど
本人に恨まれたくない、嫌われたくないという気持ちと、
一度で繋がらなかった時には一体どうなるだろうという先取り不安
これをどう取り除くかが、
インタベンションの大きな仕事の一つです
だから不思議な仕事なんですよね。
不安で困っている仲間であって、
助けを求めていることは間違いないんですけど、
依頼主なんだかどうか良く分からない
そこでもし私がですね、確固たる信念、
これが役に立つという思いがなかったら、
絶対出来ないと思ってます
だって、金儲け主義と思われたらどうしようとか、
支配コントロールになったらどうしよう
なんてグルグルと考えようと思ったら、考えられますもんね
考えたことないですけど
でも当事者に対するインタベンションがそうであるように、
背中を押してあげる、もしくは決心できるまで、
準備を一緒に整えてあげるってことは、
絶対に必要だと思っています
とにかく、迷いに迷うのがこのインタベンションだと思うんです
特に薬物のご家族に、この迷いを強く感じますよね
ギャンブルの場合は、あんまり過去に、
自己流インタベンションに失敗した経験がないから、
比較的スムーズに「やってみよう」と決心されるような気がします
ところが薬物のご家族は、施設が全国にあるので、
一度は施設に入れたことがあったり、
刑務所や病院といった所に入る機会も多いので、そういう所に入って、
やれやれと思ったのに、結局ダメだったという過去のある方が多いんですね。
しかもそのことで益々恨まれ、
なんでもかんでも家族のせいだと責められ続けていて、
ご家族もトラウマだし、その家族の責め言葉に、委縮しきっています。
真に受けちゃってるんですよね。
でも実際はそんなの、恐れからくる屁理屈だし、
自分のことを棚にあげた、利己的な妄想な訳です。
本当に判でついたように、皆同じことを言います。
「施設に行く位なら、死んだ方がマシだと言っているんです。」
「施設に行って
も、一日で出てやると言っているんです。」
「あんな所に入っても、俺は回復しないと言ってます。」
「中で使うと言ってます。」
「前にあんなひどい施設に入れられて、もう絶対嫌だと言ってます。」
まぁ大体こんな感じです
ご家族は、気を遣いすぎて疲れきっているんですが、
自分が気を遣っているということにも、
そんなピリピリした暮らしに我慢をしているということにも、
マヒしてしまって気がつかなくなっています。
そして事態は長期化の一途をたどっていて、
長期化しているということは、
それだけ悪化の一途をたどっているということなのに、
どういう訳だか皆さん、何故か
「今は、少しマシなんですけどね」とか、
「今は、あの頃よりは落ち着いているんですけどね。」
って言うんですよね。不思議と~
人生が低値安定しちゃってたら最悪じゃないですかぁ
本人が苦しくって、暴れまくってた時の方が、
よっぽどチャンスがあった訳ですから、
正確にはあの頃の方がよっぽどマシだったんですよ
つまり塩漬け株みたいなもんなんですよね
乱高下している時に、思いきって処理しちゃう
言葉は悪いですが、株の世界では足きりは素早くがセオリーです
塩漬け株を持ち続けてたって、二度と買値に戻ることなんかないし、
ダラダラ持ってると、手数料をとられ続けるだけじゃないですか
NTT株が300万に戻る日なんて来ないんですから、
この上手数料を払い続けるなんて愚の骨頂です
だから、インタベンションで揺さぶりをかける
もう一度、最初のチャンスの頃に戻るんです
本人だって、もういい加減うんざりしているんですから、
あの波動がきたら、お手上げになる可能性が高い訳です。
だってもう充分傷つき、悲しみ、自分を切り捨てているんですから
そうやってダラダラと低値安定している地獄から、
蜘蛛の糸を垂らして、ひきあげてあげるのが、
ご家族の役割であり、私の使命だと思ってます
不思議な仕事だなぁって思うことがしばしばです
だって私の家族じゃないのに、
「もういい加減助けてあげたらどう」なんてはっぱかけてるんですから
良く考えると変な話ですよね
挙げ句の果てには、言いすぎて嫌われちゃうこともあるし、
そうやってやっと決心して貰ったのに、上手くいかないこともある
「所詮、施設のスタッフだから、施設のお金のことしか考えてない」
と悲しいことを言われちゃうことがあることも知ってます。
まぁこのインタベンションのお陰で、
様々な、心の軋轢は沢山あります。
インタベンションが一度で上手くいかなかったり、
決心が未完に終わって「やっぱりもうしばらく様子を見ます。」
となっても、私は慣れてるので、全然平気ですが、
仲間は、なんとなく私を避けたくなるようで、
そこから関係がぎくしゃくしたりなんてことも良くあります。
それでも私は、仲間として共に生きていくわけですから、
確固たる使命感とか、信念とか、広い視野とか、
そういったものを持たなかったら、潰れちゃうと思うんですよね。
だから、そこだけは全然見失わずにいられる、
自分の資質を神さまが与えてくれたことに、
心から感謝しています。
「手放せ」「底つきを待て」「見て見ぬふりをする」
そんな辛いこと、やり続ける必要ないと思うんです。
今は70年代じゃないし、2014年現在は、
日本にインタベンションは確かに「在る」んですから。
インタベンションの経験談も、
これから増えていくと良いなぁと思ってます。
なんと言っても、勇気づけられるのは、
同じ経験をした仲間の話ですから
どうか、まだ「迷い地獄」にいる仲間を、
行動した仲間は助けてあげて下さい。
宜しくお願い致します

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Comment

  1. O より:

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    大切な家族だからこそ、悩み苦しみます。沙羅さんのインタベンションの経験や知恵や感が、とても大切だと思います。ビンチをチャンスに変えて一人でもおおくの仲間が、インタベンションや依存症の理解をしてくださる事を願っています。

  2. ゆき より:

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    インタベンションの話をしているときの沙羅さんは生き生きとしていました。アドレナリン出てる~て、感じですよね。苦しんでいる人を心から助けたいという思いがビシビシと伝わってきました。
    長い苦しみから一日も早く、仲間が解放されるようお祈りいたします。

  3. 沙羅 より:

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    Oさん、コメントありがとうございます。
    本当にそうですよね、大切で愛しているからこそ悩み苦しむ。だからこそ私は明るく元気に「大丈夫!!!」と言って背中を押してあげていと思っています。

  4. 沙羅 より:

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    ゆきさん、コメントありがとうございます。
    ゆきさん、昨日は一緒に勇気づけてくれて有難うございました。お陰さまで、彼女も決意できたようです。あとはインタベンション頑張るのみです!お祈り下さいね。

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