クリスマスの家族相談会です

公開日: 

Merry Christmas!
今日は、多くの人達が家族や友人たちと、
クリスマスイブを楽しんだことと思います。

私も、夜は家族と一緒にクリスマスディナーを楽しみましたが、
日中は通常業務。
昼間は、今年最後の家族相談会を開催致しました。

つい先日になって、「あら?今月の相談会はクリスマスだった!」と気がつき、
もしかしたら今月は誰も来ないかも?と思い、スタッフに確認した所、
「予約入ってま~す」とのこと。

「そっか~ギャンブラーに盆暮れ正月なんて関係ないよね、
いやむしろそういう時こそ事件は起こる・・・」
と改めて初心に帰った次第です。

という訳で、今日も通常と同じくらいのご家族が相談に見えたわけですが、
驚いたのは「IR報道でギャンブル依存症を知った」という方が、
いらっしゃったことです。
「なるほどなぁ」という思いと共に、まだまだこの問題って知られていないんだなぁと、
改めて啓発の必要性を感じました。

我々は、依存症ネタに琴線が触れるので、
「最近は相当多く依存症のことが報道されている」と思いますけど、
実際には、まだまだなんですよね。

あといつも思うのは、ギャンブルの分かりにくさですね。
「お金の問題が度々起きていたけど、ギャンブルとは分からなかった」
というご家族って結構いるんですよね。
これが本当にギャンブル特有の厄介さなんですよね。

で、相談会には、大抵の場合、まだこの問題を知ったばかりで、
衝撃を受けています・・・みたいなご家族がいらっしゃるわけで、
そういう方々は現在進行形で、人生が真っ暗なんですよね。
私もそうだったからよく分かります。

でもだからこそ、相談会に来た方には、
帰りには希望を持って帰って欲しい!というのが私の願いです。

私が繋がった頃の、相談会ってホント希望なんて1ミリもなかったです。
「ギャンブラーは回復しない。奥さんは即離婚、息子なら家を追い出せ。」
「一生涯、アルバイト程度の仕事で、毎日自助Gに通うしかない。」
大体、こんな話でしたね。

だから私は夫にあてはめてみて、この話がどうしても信じられませんでした。
「そんなはずない!」って思ってましたね。
あと「ギャンブラーは脅しだけで、絶対自殺はしない」そう言われていました。
現状を鑑みると、あの頃の専門家と言われるアドバイスは、
どれも全然当たっていなかったですよね。

今もですね、時々TVなんかを見ていて、
お医者様等がギャンブル依存症のコメントをしていて、
???と思うことは正直ありますね。
ですから私は、ご家族には是非とも、
ありとあらゆるパターンを網羅した、家族の自助グループに繋がって欲しいですね。
本当に色んな人がいて、色んなパターンがあるのが現実ですから、
現状を受け入れて、絶対に希望を捨てずに生きて欲しい!
というのが願いですね。

あと、筑波大学の森田先生が時々相談会にいらして下さるんですけど、
先生が始めていらして下さった時、
私の相談会のスタイルはものすごく驚かれました。
何故なら、とっても細かく行動アドバイスをするからですね。
私の強みは何と言っても、弁護士事務所勤務8年の実績による法律知識。
家族が不安に思っている大抵のことは、法的に対処しておけばなんとかなる!
と事細かにアドバイスします。

だから恐れや不安をいつまでも話し続けてしまうのが、
新しく来た方の常ですが、私の場合は「いいからこれやっときな!」
という姐御的なアドバイスで「大丈夫だからやることやりなね」
と、バッサバッサと問題をなぎ倒しちゃう感じですね。

そして大体ギャン妻を泣かしますね。
なんせ私、遠慮なく心の中を鷲づかみするようなことをしますから。
「そんなこと言ってるけど、本心はこうなんでしょ!?」みたいに。

だってギャン妻の考えることなんて、どんなにカッコつけて取り繕ったって、
透けて見えちゃうんですもん。
隠してた不安感を引っ張り出して、テーブルにのせちゃいます。
「正直になった方がいいよ、こう思ってるでしょ~」なんてね。
図星指されると、人って必死に隠してたモノが決壊して、
緊張感の糸が、ぶつっと切れるんですよね。

でもね、泣くのはいいことなんですよ。
張り詰めてないで、どんどん泣いた方がいいですよ、ビギナーさんは。
するとカタルシスがやってきて、重荷おろすと前を向いて歩けますから。
詰まってたパイプが通る感じですね。

で、最後は笑わせて、励まして帰って貰うんです。
相談会から帰る時には、希望がなくっちゃ!ですよね。
絶望して帰るなら、なんのための相談会なんだ・・・って感じです。

涙あり、笑いありで、とっても疲れますが、
やっぱ私、相談会って好きなんですよね。

他人のことなんですけど、混乱した頭を整理してあげること、
自分では気がつかなかった、自分の感情に気付かせてあげること、
そういう心のジグソーパズルを羽目合わせるようなことが、
根本的に向いてるし、好きですね。

だから良く「全然気づいてなかったけど、めっちゃ腑に落ちた!」
って言われるんですよね~。
そういうのがなんか私も快感なんですよね。

今日来てくれた皆さんも、新しい年には希望を持って迎えて欲しいな!
って思っています。
私も、愛するギャン妻、ギャンママを、全力でお守りしますよ!
皇太子さまの名ゼリフの様ですが(笑)
だって明けない夜はないし、止まない雨もないんですから。

新しい年はきっと良い年になりますよ。
だから仲間として一緒にやっていきましょうね!

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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