保護司さん必読!社会派漫画「前科者」です
いつもお世話になっている、Japan In-depthの安倍編集長に教えて頂き、
現在ビッグコミックオリジナルで連載中の「前科者」というマンガを知りました。
単行本が既に出ているので、早速Kindleで読んでみました。
これは昨年ドラマ化され、ベストセラーとなった、
「健康で文化的な最低限度の生活」通称ケンカツの保護司版といった感じで、
保護司のお仕事を通じて出会う人々にフォーカスをあて、
色んな人生を見つめるお話しです。
主人公の保護司さんが、うら若きコンビニ店員さんという設定は、
ちょっと現実離れしてますけど、こういう社会派の漫画が出てくることは
ホント我々としては大歓迎ですね。
よく選挙の時だけ、「弱者の目線で・・・」とか、
「社会的に弱い立場の人に」なんてリップサービス合戦が行われますけど、
実際、本当のところの社会的弱者への支援なんてそんな簡単じゃないです。
もうとんでもないことが平気で起こる訳ですし、
しかもそういう人達はどこにも相談なんかいきませんから。
だけど何かが起きた時に、支援体制はなくっちゃ困る訳ですよ。
ところが何をどうやったら良いのか・・・?
現場にいたって分からない事ばかりですからね。
試行錯誤の連続です。
そんな時に、こういう関わったことのある人にしか、
誰にもわからない社会のDeepな部分を、漫画化してくれると、
多くの人がリアリティを持てるし、
「なるほどこういう風に支援体制というのは必要なんだな。」とか、
「支援体制が随分脆弱なんだなぁ・・・」と理解して貰えますもんね。
で、今この「前科者」で取り上げて頂いているお話しが、
ズバリ!女性の薬物依存症者のお話しなんですね。
背後の家庭環境に虐待があって、独占欲が強くて、人を信じられないので、
人間関係に軋轢が生まれていくんですけど、実にありそうなお話しなんですよね。
これまさに保護司さんに読んで貰えるといいなぁと思っているので、
是非、ブログを読んで下さっている、保護司さん口コミでお勧め下さい。
信じられないことに、今って京都で薬物依存の回復施設の排斥運動が起こっているんですけど、
その中心的な役割を果たしている方のお一人が保護司さんだっていうんですよ。
この保護司さんに「前科者」是非読んで欲しい!と思いました。
そして薬物依存の人達が抱えている人生の背景や、
どんな困り事があって、何故それが再発の引き金になるのか?
きちんと理解して欲しいと思います。
保護司さんて、特に薬物依存のような再犯率の高い病気などでは、
結構重要な役割だと思うんですよね。
でも、何故だか知らないけど、こういう重要な役割を、
国はボランティアでやらせているんですよ。
あのね~、ボランティアってクオリティが保てないじゃないですか・・・
だから保護司さんって、ピンキリなのが現状なんですよね。
薬物依存症に積極的に関わり、回復施設などと連携してくれる保護司さんもいればですよ、
全くやる気がなくても、ただ単に長く保護司さんやっていれば、勲章貰えますから、
勲章狙いで、決められた期限に面談するだけ・・・みたいな人も実際います。
問題なのは、保護司さんて時間が自由になる年金生活者などが多いので、
新しい考え方や、情報が上書きされていかず、バリッバリの精神論者だったりして、
回復の足引っ張ってんの?と聞きたくなる人もいたり、
先述したような、薬物依存症者に対する差別論者、排斥論者もいるってことなんですよ。
こうなると害しかないですね。保護司さんの資質なんてないんですよ本当は。
だけど無償ボランティアで、それこそ「前科者」と直接話しをし、
時間もお金もかかりますよ・・・なんてボランティア、
誰もやりたがらないじゃないですか。
だから、すっごく変でもクビにもならないし、
保護司と言ったら、むしろ地域では名士で通っちゃうんですよね。
そう考えると、皆さん「え~、それってボランティアでいいの?」って気になりません?
私はずっと気になっていて、賃金を払ってこそ情報も研修などで上書きされるし、
質も保てるってもんですよね!?と今の保護司制度に疑問を持っています。
だからそんな現実も、知って貰って、議論が高まっていくといいなと思っています。
「前科者」現在、ビッグコミックオリジナルで連載中です!
皆さん、是非読んでみて下さいね。
ブログ是非応援して下さい!クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村
依存症 ブログランキングへ
現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)