ギャンブル依存症対策法を閣法で!?です

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IR法案が通過してから、民進党さんや公明党さんが、
独自で「ギャンブル依存症対策法案を!」と発表されていたので、
「独自でだしてもまとまらないのでは?各党を交えた議員立法で!」と、
願っていましたが、今日になってこんなニュースが飛び込んできました。

依存症対策で基本法検討

え~~~~~~!!!!!
政府は、議員立法ではなく閣法で「ギャンブル依存症対策」を作るつもりなの?
とぶっ飛んでしまいました。

しかもこちらの産経新聞の記事によると、
ギャンブル依存症対策法案 来年通常国会への提出検討

とのことで、こちらもえ~~~~~!!!!!
来年の通常国会?と再びぶっ飛んでしまいました。
そんな早急なプランで、どれだけの対策を盛り込んで貰えるでしょうか?
関係者からの意見聴取など行われるのでしょうか?
いくらIR法案を通したいからといって、
早かろう悪かろうの対策では作る意味がないです。

カジノを作って、自殺者や破産者、なによりも子供たちが犠牲になるようじゃ、
経済成長なんて望むべくもないじゃないですか。
利益より社会負担費が増大しているような、
現状と同じギャンブル場なら、これ以上増やすべきではありません。

逆に、今回のIR法案を契機にこれまでのギャンブル政策の失策を、
リカバリーできるような、大ナタを振るった、
ギャンブル依存症政策を推進して頂かなくてはなりません。
だとしたら、ここは慎重にことを勧めて欲しいです。

何故私がこれほど不安に思うかと言えば、ここに来て度々目にする報道に、
全国に相談員配置、面接調査で実態把握 IR法施行、ギャンブル依存症対策強化へ
というものがあります。

この報道、IR法案がらみで対策が深まったように書かれていますが、
実は、IRとなんか全く関係なく、
すでに今年の8月には決まっていたことなんです。
IRではなくアルコール健康障害対策基本法によって決まっていた人員配置であり、
面接調査によるギャンブル依存症の実態把握も、
今年の初頭には既にきまっていたことなんです。

ところがいかにもIRに合わせて、「政府は一生懸命やってます!」
的アピールに使われているのをみて、
「え~まさかこんなまやかしで誤魔化そうとしてないよね?」
という気持ちがむくむくと湧きあがっているんですね。
単なる、マスコミさんの事実誤認なら良いのですが、
政府が敢えての誤魔化しを発表しているとなると、
そりゃあないでしょうよ~!と思う訳ですね。

そもそも、IRにちなんでギャンブル依存症対策を打ち出すのなら、
厚労省マターの対策法案では不十分で、
各管轄省庁をまたぎ、現状の規制を強化するようなものでないと、
この悲惨な現状は変えられません。

例えば、有馬記念で申し上げた通り、広告規制をかけたり、
何よりもギャンブル依存症対策費を、
ギャンブル産業から拠出させることができるのか?
は重大な課題となります。

そして公営ギャンブルもパチンコも、
うかうかしているとドンドン射幸心をあげてくるので、
それもきちんと規制しなくてはなりません。

確かに、実施法を1年以内に!ということで、
時間的余裕もありませんが、
けれどもIRという起爆剤を、自爆剤に変えてしまわぬよう、
ここは是非とも、慎重かつ大胆な政策をじっくり吟味して頂きたいと、
強く願っております。

絶対にお願い致しますね。
そもそもギャンブル依存症対策は、
厚労省にできることは限られています。
医療等の役割がそれほど大きいわけではありません。
管轄省庁をまたいだ一元管理をする部署が絶対に必要です。
ここでおざなりなものにならぬよう、
我々も頑張って発信していかねば・・・
と改めて緊張感に身を引き締めております。

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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