これは偽物の世界だと思ってた!です

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本日は、午前中に西千葉まで電車で行き、
定時制・通信制の高校の教頭・副校長会で講演させて頂く機会に恵まれました。

仙台のモデル授業でも言われましたが、
この定時制・通信制の先生方に、依存症について知って頂くことは、
非常に重要なことではないか?と思っています。

そこで最近は、自分の話しをスライドにして取り入れるようにしているんですね。
やはり、色々講演をやってみて実感が大切だなぁ~と思うようになったからです。

そしてつくづく今になって、「子供時代しんどかったんだなぁ~」
と、気がつくようになったんです。
でも子供時代は、「自分ちってなんか変?」なんてこと気がつかないじゃないですか~。
例えば我が家なんて

・お金がないのに毎日パチンコに行く人がいる
・お金がないので毎日大人が不機嫌で大ゲンカを繰り返している
・貧乏なのは、子供である私がいるせいだとすりこまれる
・虐待されていた従姉妹がしょっちゅう逃げ込んで来る
・安すぎる家賃で居座っていたので大家さんから度々立退きを要求されその度に家族会議になる

ってなことがそれこそ日常茶飯事にあったわけですけど、
それが我が家独特の事だなんて、この私、かなり大きくなるまで気がつきませんでした。

大人はお金を使って良いものだと思っていたし、
家族が喧嘩しまくっていても、境界線がないので「うちは仲の良い家族」だと信じていました。
子供である私にお金がかかって申し訳ないですね~と思っていましたし、
従姉妹とは、姉妹の様な時期があったかと思うと、引き裂かれ全く会えない時期があったりと、
めまぐるしく環境が変わりましたけど、大人たちに詳しい事を聞いても誰も答えてくれないので、
そのうち「聞いちゃいけないことなんだ」と思うようになりました。
いじわるな大家さんは、早く死ねばいいのに!と思っていました。

と、このように子供はしんどい環境になんとか落とし所をつけて、
理解できない出来事を、しのいでくるわけですけど、
やっぱ頭のなかのどっかでは混乱してるんでしょうね。
当時の私は、

「この世界は、偽物の世界でいつか本当の世界が始まる。」
「今の自分を観察している、もう一人の自分がいる」
「自分のことを、外から観察している誰かがいる」
と、いつもこんな感覚があったんです。

で、これが当たり前だと思ってましたけど、
決して当り前じゃなかったんですよね~。
もう、驚いちゃいましたよ!

だから1998年に映画「トゥルーマンショー」が上映された時は、
本当に混乱しましたよね~。
「えっ!私もずっとこの世界は偽物だって思ってたわ・・・」ってね。

こういう感覚って専門用語ではなんていうんですか?
離人症?離人感?どなたか教えて下さい~。
あの感覚があるとですね、なんか人生を大事に生きられない感じがしますね。
だって「今は本番じゃない」と感じるので、
「早くこの辛いお芝居の世界を終わらせて欲しい」と思っちゃうじゃないですか~。
別の自分がいるなら、この自分を大事にしなくてもいいや!って思っちゃいますよね。

多分ですね、私と同じ感覚の学生って今もいっぱいいると思うんですよね。
そういう人達が、本当の自分と統合できると良いな~と思っています。

私は、かなり長い間自分が分離していて、
ず~っと自分がもう一人の自分を見ていた気がしますね。
だけど不思議な事に、依存症から回復するために12ステップやったら、
あの「もう一人の自分」っていう感覚がなくなったんですよね。

今になってみると、あれはあれで面白い気がしますけど、
再び分離しろ!って言われたら、やっぱしんどいですわ。
自分は一つにまとまってた方が、やりやすいですし、
大事にもできるし、人生に全力投球できるってもんです。

なんか変な話ですいません。
相当ヤバい奴だ!と思われたかもしれませんけど、
はい、やべ~奴だったんですよね~あ・た・し!

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