レスポンシブルギャンブリングです

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今日は嬉しいニュースがありました。
かねてより、考える会で依存症の偏見や誤解を減らすために、
「立ち直り」「更生」といった言葉を使わずに、
「回復」という言葉を使って欲しいとお願いして参りましたが、
その私たちの言い換えのお願いを、朝日新聞さんが取り上げて下さいました。

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とっても分かりやすくて、佐藤拓先生のコメント入り。
FBに記事をUPしたら、
仲間だけでなく、議員の先生や、マスコミ関係の方にも、
確かにそうだとコメントを頂き、益々嬉しくなりました。
朝日新聞さん、有難うございます。

言葉の使い方だけで、大きく印象って変わりますよね。
私たちは、当り前に「回復」を使うのに、
社会の人には「更生」とか「立ち直り」を使われる。
それだけでも、いかにこの病気の概念が理解されていないか、
よく分かりますよね。

これからも少しでも、社会の理解が進むよう、
行動を起こしていきたいと思います。

今日は、初鹿先生にご紹介いただき、
とあるカジノ関係の方と意見交換をさせて頂いたんですけど、
私たちが、ものすごく少ない予算で、活動していること、
しかもそれが殆どすべて、ギャンブル依存症者の家族からの献金で、
まかなわれていることをお話ししたら、大変驚かれてしまいました。

まさに、アイディア勝負だけで、
ここまで発信してきているんですよね~。
しみじみ・・・

あのですね、世間の方は誤解されてるんですけど、
この日本で、一番ギャンブル依存症に理解と協力をしてくれる
ギャンブル産業は何だと思うか?と聞かれたら、
それは断トツ「カジノ」です。

それだけ「責任あるギャンブル=Responsible Gambling」
という考え方が浸透しているんですよね。
最後発のギャンブルだけに。

ですけど、このレスポンシブルギャンブリングという言葉も、
特にカジノ推進派の方々に、
今盛んに使われていますが、
私この言葉にも大変危惧していて、
日本語訳はもっと考えて欲しいと思っているんです。

この言葉ってそもそも、運営側の自助努力と言うか、
自浄作用と言うか、ギャンブルという娯楽に対する、
ギャンブル依存症という負の側面をいかに減らすか、
という企業努力を指すものだと思うんですね。

でも既に、ギャンブルをやる側の自己責任を指す言葉だと、
いう風に思っている人もいるし、
その両方を問う言葉という人もいます。

でもですね、良く考えて頂きたいんですけど、
そりゃあ、予防や知識や制限で、今よりは罹患率も下がると思います。
今が、無防備、無制限と、何もない状況なんですから、
なんらかの対策が講じられたら、全然違うと思います。

けれども絶対絶対絶対に、ギャンブル依存症はなくなりません。
それはギャンブル場があろうとなかろうとです。

そして、誰もギャンブル依存症になりたくてなった訳じゃありません。
もちろん私たちも、やり過ぎたらいけないと思って始めたし、
借金なんて作りたくなかったし、誰かにお金で迷惑なんて掛けたくなかったし、
人生の大半の時間をギャンブルで費やしたいなんて全く思っていませんでした。

始めた時は、普通の皆さんと同じ、
警戒心と、道徳概念と、金銭感覚と、貯金も持っていたんです。
でもどんなに気をつけたって、なっちゃう人はなっちゃうし、
どんなに大金を賭けたって、ならない人はならないんです。

糖尿病と同じです。
無添加のものを食べ、カロリー計算していてもなる人はなるし、
暴飲暴食をしている、健康優良児だっているわけです。

だからプレイヤー側の自己責任と言われたら、
持って生まれた細胞自体を否定するしかないんです。
「ギャンブルに対して、過剰反応をする、
細胞を持って生まれてしまったのも、全て私の責任です」と。

そんなの無理な話じゃないですか。
やってみて初めてわかることなんですから。
気がついたら止まらなくなっていたんです。
どんくらいの量でなるのかも、わからないんですから。

世間の方に誤解されているようですけど、
私たちは止めたかったし、
今でも止まるなら、止めたいんです。
それができるなら、ギャンブルができるんですから。
お小遣いの範囲で遊べるならそうしたいし、
そうしようと思う意志はあるんです。

だからですね、レスポンシブルギャンブリングという言葉が、
=自己責任と独り歩きしてしまわぬうちに、
企業の運営責任とか、運営側の自浄責任とか、
ちゃんと運営側のという冠を
つけて欲しいと思うんです。

それでなかったら、ただの自己責任を問われる時代に逆戻り、
だったら、今と変わらないか、今より悪くなるだけです。

一般に広まる前に、
どうか広める言葉を細心の注意で、
翻訳し発信して頂きたいと思います。

私たちも、ギャンブルで苦しみたくなどなかったのです。
大切な人を、苦しめたくもなかったのです。
その意志も、まごころも持っている人間なんです。
なかったのは過剰に反応するドーパミンを、
抑制できる脳内の機能だったんです。

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