官による民への圧迫です

公開日:  最終更新日:2016/11/25

最近つくづく考えさせられていることがあるので、
率直に書かせて頂きますね。

日本って、我々のような草の根運動的な団体やNPOが、
国では行き届かない、福祉の隙間を埋めていると思うんですね。
国の対応を待っていたのでは、困ってる人は死んじゃうよ!
って、依存症問題なんかやってると、
そういう切羽詰まった案件にも沢山出会います。

そして何か事件があったり、世論が高まったりすると、
その問題がクローズアップされて国が動き出す・・・
そうするといきなりその事業が入札制になったりして、
これまでコツコツと活動してきた団体やNPOに対して、
配慮も何もありません。
しかも予算の付け方も半端じゃない金額・・・
これって一体どうなんでしょう・・・と思う訳です。

例えば、啓発イベントなどの入札があった場合、
数千万という予算をつけたりするんですね。
でも、コツコツやってきた団体には、
その入札に参加する資格さえ与えられないんです。
売上高数百億円なんていう大企業じゃないと入札には参加できないんですね。
そして、タレントさんなんかを呼んで、イベントをする。

でも、こういう企業さんが主催で、ちゃんとしたタレントさんを呼ぶと、
ものすごいギャラ、大体50万円位かかっちゃうわけですよ。
だから、出演料だけでものすごいお金を使っちゃうわけです。

でもですよ、我々のような活動に共感して、心意気で殆ど交通費のみ!位で、
協力して下さるタレントさんや有名人だって沢山いるわけですよ。
例えば当会だってこれまでに、貴闘力さんや、元プロ野球選手の達川さんや愛甲さん、
それから今度児童虐待のシンポをやるんですけど、そこには大阪の微熱イベントに続いて再び、
落語家の桂雀々師匠が来て下さいます。
イベント情報

先日、アスクの今成さんに伺った所、
アスクさんをはじめとするアルコールのイベントでも、
東ちずるさんや、西原理恵子さん、小田嶋隆さんといった、
ビッグネーム、著名人がご協力して下さっているそうです。

ですから、大企業にドカン!とばらまくお金を、
我々に分配してくれた方が、どれだけ沢山の
そして話題になるイベントができることか・・・
とむなしくなります。

また現在新宿区の女性達で、困難を抱えた女性たちを支援する仕組みを創ろう!という、
SWEP(shinjuku women empowerment project)という繋がりを作っているんですけど、
そこでびっくりするような話を聞いたんですよね。

例えば、新宿区も色々あって、地域によっては、
難民指定を受けられていない難民の方などがいらして、
その2世もいるわけです。
するとですね日本生まれ日本育ちなのに、
進学や就労で様々な困難があるわけですね。
で、そういう人達を助けてこられたNPOがもちろんあるんです。

言葉があまり話せない1世の親たちに代わって、
保護者会にまで参加してこられたそうで、
自分の子供の保護者会もすっぽかしがちな私から見たら、
本当に頭が下がる思いです。

しかし、こういう活動がメディアにも取り上げられたりして、
では、行政も関わりましょう・・・となると、
いきなり入札制になり、新宿区の場合、うちの子供たちもお世話になっている、
大手進学塾E光ゼミナールが、予算をかっさらっていったのだそうです。

ちょっとちょっと、そりゃあないでしょうよ・・・って思いませんか?
こういう構図ってなんなんでしょう。
資金力のない民間団体は信用ならないから、
予算はおろせないというお考えが国にはあるのでしょうか?

実績のある民間団体よりも、実績のない大企業のほうが、
安心安全良い仕事ができると、国は考えているのでしょうか?

でも、その割には国の至らないところは、
民間に丸投げで知らんぷりですよね。
特に依存症問題なんて、ほぼほぼ民間で頑張ってきてますけど・・・

国と民間団体はもっと良い関係、共存共栄できるよう、
考えて貰いたいと思います。
特に国は、民間団体なんて考慮せず、ぱっと決めちゃう事ができますけど、
民間団体側から、国に要望を届けるなんて至難の業です。
課題が上がってきたなら、せめてその分野で活動してきた主な団体には、
聞き取り調査くらいして欲しいと思います。

本当に心からお願いしますね!

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