げに恐ろしきは罪悪感です
最近つくづく思うことは、罪悪感というのは、
実に力を奪われるものだなぁということです。
ホント埋め合わせって大事ですよね。
罪悪感を持っていると、その人と対等に向き合えないし、
攻撃されるんじゃないかと身構えてしまうので、
必要以上にファイティングポーズをとってしまって、
相手のちょっとした言葉尻につっかっかったり、
最初っから喧嘩腰になったりと、
へんてこりんな態度をとってしまうので、人間関係はこじれにこじれます。
で、長崎のセミナーで、グレイスロードの佐々木も言ってましたが、
良く二人で話しをするんですが、
やっぱギャンブラーが社会復帰して、お金を掴むとスリップするのって、
お金の埋め合わせの部分が弱いからだと思うんですね。
ホントどこの施設を卒業した人でも、かなり高い確率で
就労したギャンブラーはスリップしています。
お金の問題の罪悪感が、お金の埋め合わせをちゃんとやらないと消えていかない。
そして、罪悪感の最大の罪は、そんな自分を自分が信頼できないんですよね。
だから今はそこを強化していこうと思っています。
確かに、ギャンブラーの借金額は半端じゃありません。
人によっては1億超えることもあります。
そうなるととてもじゃないですが、全額は返しきれないですよね。
若い男の子だと数百万円でも難しいものがある。
でも可能な限りの返済計画を立て、きっちり埋め合わせしていく・・・
これやらないと、家族と対等な関係なんて築けないです。
ホント不思議なのは、親に散々金ださせて、踏み倒しておきながら、
ずっと親を恨み続けてる人。
いやいや私ならそんなにバカにして恨んでるなら、
まず現金を耳揃えて返して、貸し借り無しにするけどなぁ・・・と思いますね。
我が家の母親は、私の借金を払ってくれるような人じゃないので、
私は、親に借金だけは一度も言った事ないですね。
山のように借金を抱えてましたけど、親への恨みもすさまじかったので
「あいつに借りる位なら、死のう・・・」ずっとそう思っていました。
今思えば、その自負は本当に私を助けてくれたと思いますね。
もしかしたら、その「絶対に親だけには頭を下げたくない」というあの思いが、
私の底つきを早めてくれたのかもしれません。
だからですね~、施設費まで払ってくれて、
とりあえずギャンブル止まったのに、
親への恨みつらみはいっぱしでも、金は返さない・・・
って人は理解に苦しみます。
「あのさ~、確かに親に問題があっただろうよ。
だったらさ、その親に借り作って、
いつまでも罪悪感抱えてんのやめなよ。
お金返して対等になんな!」
って言いますね。
なので、もう頭でグチャグチャ考えてないで、
施設の場合は、どういう感情があろうと、
とにかく少しでも、例え5000円でも1万円でも払いはじめ、
それがきちんと継続するようなサポート体制を整える!
ってのが大切だなと思いました。
あと家族の側も罪悪感を抱えてる人は土台が弱い。
だからなるべく早く罪悪感を払しょくできるよう、
埋め合わせの計画をたてるべきですね。
時々、スポンサーがスポンシーに巻き込まれちゃって、
グズグズもっともらしい理由で、埋め合わせを引き延ばしている
スポンシーの言葉を鵜呑みにして、
埋め合わせの先延ばしに付き合ってるケースがありますけど、
「さっさとやらせりゃ~いいのに・・・」といつも思いますね。
相手が行方不明にでもなっていない限り、
やろうと思えばいつでもできるわけですからね埋め合わせなんて。
家族の側が罪悪感持ってると、すぐ「かわいそう病」が発病して、
当事者に対して、びしっと境界線がひけないから、
ロクなことないんですよね~。
長崎セミナーでこんなことがありました。
スピーカーの仲間が、かつて仲間のお金を盗んでしまった。
そして今施設で、コツコツとおこずかいをためたので、
そのお金を返したい!と、会場で公開埋め合わせをしたのです。
お金をとられた仲間が前に呼ばれて、お金を受け取ってHUG!
実に、美しい、回復を信じられる光景だなぁ・・・と、感激しました。
げに恐ろしきは罪悪感。
自分で自分を信頼できることほど強いものはないです。
罪悪感を感じたら、必死になってさっさと手放す努力を!
それが依存症者とその家族を救います。
是非、お試しあれ~!
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