アノニマス自助グループと家族会の違いについてです

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今日は、仲間と集まって、事務所で色々作業をしており、
終了後はまたみんなで集まって、ワイワイとご飯を食べて参りました。
そこで、「何故家族会が必要か?」という話になり、
みんなに説明したら「なるほど~!」と納得され、
逆に私自身「あれ?必要性が伝わってないんだな」と気が付いたので、
ご説明しますね。

まず、アノニマス自助グループ、ギャンブルの家族で言うなら、
「ギャマノン」とか「ファミリーズアノニマス」他にはAC系のグループがありますよね。
で、ここは家族が自分自身の内面をみつめ、12ステップに取り組み、
自己開示をし、人格の変化をし続ける場所なわけです。

つまり家族が被害者でも加害者でもなく、
傷つき体験から立ち上がり、共依存から回復し、
自己憐憫や罪悪感といった感情から解放され、
自分自身を取り戻し、自尊感情をあげていくわけですね。
ベースにあるのが仲間とのフェローシップと12ステップです。

でも、私、最近分かったんですけど、ギャンブルの家族で、
ギャマノンを始めとするアノニマス系自助グループに繋がり続けられる人、
・・・なんてもう依存症業界のエリート中のエリートなんですよね。
これは当事者の方にも言えることですけど。

その中でもさらに自己開示し12ステップに取り組む!
なんてもう行きつく先は哲学者ですよね。

だからアノニマス系の自助グループに通っている人なら分かると思うんですけど、
一度来たっきり繋がって来ない・・・なんて人も多いはず。
12ステップメンバーは繋がるのが当たり前のように感じてますけど、
そんなことなくて繋がれる方が奇跡なんですよね。
自分たちの資質に感謝した方がよいんです。

それに対する家族会。
私も関わっている「NPOギャンブル依存症家族の会」の役割は、
もちろんギャマノンなどへの橋渡しということもあります。

でも、ここはむしろアノニマス系の自助グループに繋がれない方々、
自己開示や、内省が苦手、もしくはできないなどなど・・・
様々な理由で12ステップグループに繋れないと言った人達の
居場所、受け皿となって行った方が、双方の役割分担ができて良いと思います。

だからギャマノンなどと同じようにプログラムをやったり・・・
ということよりも、情報交換の場で会ったり、
医師や弁護士を呼んだ勉強会とか、そういうことを自由にガンガンやったらいいと思うんですね。

さらにはアノニマスグループではできない、
「外部に意見を持つ」役割を担うことが最重要だと思います。
家族という当事者の意見を発信し、行政と交渉したり、
議員に陳情に行ったり、他団体と連携を組んだり、
といったことをガンガン行動していくことが、
役割であり、プログラムだと思います。
12ステップグループと違っていた方がいいんですよね。

そうやって、どこでも良いから、誰かと繋がっていられる、
そういう居場所を作ることで、家族もまた回復するのだと思います。

ここの所、各地の仲間の話しを聞いていると、
家族会にビギナーさんがかなりの頻度で繋がってきているようです。
やはり家族会の方が敷居が低いんですよね。
そして、家族会から12ステップグループへ繋がれる人は繋がっていく、
そうやって各団体がWinWinになれると良いなぁと思います。

私は、アノニマスグループももちろん好きですけど、
最近家族会の人達にも興味しんしんですね。
自分の奥さんや夫の話は聞かないけれど、
人の奥さんや夫には優しく親切で言うことを聞いたりね、
実にいい感じで、皆さん張り切って活動されてます。

特に家族会はお父さんたちの居場所になるようですね~。
やはり交渉事とか、なんらかの行動目標があったりするので、
男性陣には分かりやすいのかもしれませんね。

明日も家族会で、PM1:00~
茅場町の考える会事務所で、
eラーニングを使った勉強会があります。
ご興味のある方是非いらしてみてくださいね!

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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