シンガポールで分かったことです

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本日、シンガポールの国営のギャンブル依存症対策推進室とでも言うのでしょうか、
そういう施設を視察させて頂きました。

なんていうんですかね、日本でシンガポールの取り組みが、
絶賛されているために抱えていた、違和感モヤモヤが、
この視察ですっきり綺麗に解消されました。

そうだよねぇ~、シンガポールだけ特別上手くいくわけもないし、
結果は大体、同じことになるはずですよね。
だって、この世界で、それほど珍しい取り組みをやってる国なんて、
あるわけないですもん。

大体、ギャンブル依存症プログラムといえば、
12ステップか認知行動療法。
それをメインに、その他もろもろのオプションがありってのが、
王道じゃないでしょうか。

でも確かにシンガポールは、韓国や日本よりは、
ギャンブルの問題は少ないです。

でもそれは、シンガポールの対策がなんか特別に秘策がある訳じゃなく、
もともとの土壌がぜ~んぜん違うんですよね。
だって、蔓延している、ギャンブルの種類も数も全く違いますから。

シンガポールは、カジノができる前は、ロトと競馬位しかギャンブルがなかった。
しかも、カジノができるってことになった時、住民の大反対がでて、
それを押し切るために、なんと5年も前から、
依存症対策に国を挙げて取り組むんですよ。

日本なんて、これだけギャンブル依存症が蔓延してるのに、
いまだにIR法案が通ったらギャンブル依存症対策をやる・・・
なんてのんきなことを推進派の皆さんは言ってるわけで、
それじゃダメに決まってるじゃん!って、
常々私は申し上げているわけで、
やっぱりね~と、確信いたしました。

しかもシンガポールって、依存症対策だけに限らず、
なんっていうか管理社会なんですよね。
国民が住むところまで、ぜ~んぶ国が把握している。
だからこその国民の意識もあるわけですよ。

現地の友人で通訳をかってでてくれたゆきちゃんによると、
シンガポールは、公営の賃貸住宅か、
日本人の駐在員が借りるような、とんでもなくぶっ髙い、
高級コンドミニアムしかないんだそうです。

民間のアパートってのがない。
全部きっちり管理されてるのだそうで、
なんと、そんな状態なのに、
破産するとその公営住宅に住めなくなっちゃうんだそうです。

だから破産なんてできない。破産したら人生終わり。
住むところもなくなり、大変なことになっちゃう。
だから、簡単にお金が借りれるシステムにもなってない。
日本のコンビニ並みのサラ金なんてないわけですよ。

警察権力だって強い。
オンラインカジノなんて違法なもんは、
見つけ次第もうガンガン次から次へとブロックしちゃうそうですから。
日本みたいに「法的な解釈が、どうたらこうたら・・・」
なんてグズグズ言って、何の対策もせず放置・・・
なんてしてないんですよね。
違法なもんは、ガンガン取り締まる!
それがシンガポール警察です。

一番「すげ~!」と思ったのは、
とにかく広告が制限されていて、少しでもギャンブルが
「楽しいもの」という印象を抱かせるようなCMやTV番組は一切禁止
なんだそうで、子供たちがギャンブルについて目に触れることが、
極力ないように配慮されているんだそうです。

で、中学生14歳になったら、
ギャンブルに対する教育を開始する。

こんなの日本でできるわけないですよね。
ギャンブルマネーにメディアなんかぺっこぺこ、
超大口のスポンサーですもんね。

日本は、「子連れでギャンブル場に来てください~」
って主催者が極力ファミリー連れに来てもらえるように、
子供向けのイベントまでやるんですよ~と言ったら、
「えぇ~~~~~~!信じられない~~~~~」と、
シンガポールのスタッフさん、のけぞって驚いてました。

でしょ~!本当に日本って変なんですよ。
子供たちの未来なんか考えちゃいないんですよ。
今、少しでも儲かりゃいいって大人が、
「公営」なんて調子いいこと言って、暴利をむさぼってんですよ。
一体どこが「公営」なんでしょう?

とまぁ、もう色んな発見があって、結局ですね、
ギャンブルの数と、規模が大問題なんですよね。
しかも日本なんて国が殆どな~んも対策してくれない・・・
ホントねぇ、民間が頑張ってるよなぁと、
あたしゃ泣きそうになりましたよね。

こんな何もしてくれない国で、
本来なら国がやるべきことを、仲間を助けようと、
身銭切ってやってるんですから、ホント私たちって偉い!って、
心から思いましたよ。

パチンコ業界は我々のこと相当ムカついてると聞いてますけど、
お角違いも甚だしいですよね。
感謝されこそすれ、文句言われる筋合いなんか1ミリもないですね。
感謝状貰いたいくらいの話で、本当に冗談じゃないですよね。

今秋IR法案が出る出ないで、
再び話題になりそうな気配ですけど、
私つくづく思いました。
海外並みにきっちり法整備したカジノを作って、
無法地帯の現在のギャンブルを淘汰しろ!って。

公営もパチンコも、対策に本気で取り組まないなら、
おとりつぶしにしたらどうでしょう?
カジノじゃなくてもいいですけど、
既存のギャンブルでも、対策をきっちり整備したギャンブルだけ、
これからも運営していいですよ!ってこと、
なんでならないんでしょうね?

そうしましょうよ。
世の中それでかなり良くなりますよ。

なんだかシンガポール視察で、益々過激になっちゃたかしら私。
だって、本当につくづく、日本って依存症対策ひどすぎるんですもの。
もう今年の後半は、死に物狂いで広報します!
ギャンブル依存症対策を絶対に推進したいです。

あっそうそう昨日、たけとワークの写真をUPすることを忘れましたので、
本日UPしておきます。
是非、お越しくださいね!

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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