成長してみて分かることです

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人間というのは、どんどん成長するものだなぁと、
最近つくづく思います。
そしてそれは個人だけではなく、団体も成長するんだと実感しています。

2014年にこのギャンブル依存症問題を考える会を立ち上げた時、
今のような団体になることなど、全く想像もしていなかったので、
今やっていることは、すべてが手探り状態。
五里霧中、暗中模索で、あっちゃこっちゃの壁にぶつかりながら、
何とか前を向いて進んでいるわけです。

特にですね、つい数年前まで、ただの主婦だった仲間たちが、
行政と交渉したり、政治家の先生に会いに行ったり、
そんなことをやるのは、めっちゃハードルが高いわけですが、
でも地元でどんどん活動し連携を強めてくれているんです。
ホントすごいなぁ~と思ってます。

私も、そんな仲間のおかげで、活動の幅を広げているわけですが、
アルコールの断酒会さんや、薬物のダルクさんて、
こういうことをやってきたんだなぁ~とわかるようにもなりました。
トップダウンじゃなくて、地域でそれぞれ活動して、
だんだん大きくなり、社会に認知されていったんですよね。

私たちの回復プログラムは、常に「行動」を求められていますが、
「あぁ、こういうことが行動なんだなぁ~」と実感してます。
今、ビックブックをよ~く読んでみると、
それを裏付けてくれる言葉がたくさん書いてあるんですよね。
「常に、外へ向かっていけ」ってね。

で、だんだん団体の活動が充実してきてわかったのは、
今一番私がやらなきゃならないことは、
なんといっても、ピアサポートの研修だなって思うんです。

どうしても私は先頭に立って突っ走っているので、
経験も人一倍つめるし、そもそもの行動力があるし、
人とつながれる得意技がある。
だから突っ走ってばかりだと、仲間と知識と経験の水があいちゃうんですよね。

そして、今まで全く余裕もなかったし、
自分自身もどっちの方向に走ったらよいのかわからなかったんです。
だから無理だったことも沢山あったし、
無駄な交渉事に奔走していたこともありました。
で、そういう「こっちじゃない!」っていう経験、
あっちゃこっちゃ、四方八方に走り回って、
ようやく「あっ!こっちなんだ!」って道が見えてきたんですよね。

だから私は、後ろから来てくれてる仲間のところに、
今から走って戻って、
「こっちこっち!道はこっちに開けてたわ~!」と、
道先案内をしなくちゃならないと気が付いたんですよね。
そうしないと、日本中に支援の手を網羅させることなど、
絶対に不可能ですもんね。

私が経験し学んだことを、繰り返し仲間に伝え、
私と同程度には話せるように、レクチャーしていく。
そうすれば、それを地元に戻って仲間みんなに伝えてもらえますもんね。
だから今後は仲間のピアサポート研修を充実させたい!
と目標を持っています。

で、自分もこんな風に成長してみて、見えてきたことです。
人生に無駄はないというけれど、無駄はあるんです。
やってみてわかったこと、行ってみて気づいたこと、会ってみて知ったこと、
そしてその結果「ダメだこりゃ」ってわかったことって沢山ありました。
「こっちの方向で力を注いでも無駄だ・・・」って思うことですね。
いやむしろそっちの方が多いくらいです。

だけど、「そっちは無駄だ」ってわかることは無駄じゃない。
ダメな方向が分かることも、やってみなきゃ分からないんですよね。
それを「どっちの方向が正しい道か?」なんてことは、
いくら考えていても、それはただの妄想にすぎない。
わかるわけないんですよね。

よく道を切り開くってことは、取捨選択っていいますけど、
この取捨の割合って、1:10000くらいなんですよね。
それが昔はわからなかったので、
ただの頭でっかちの身動き取れない人で、
しかも1回失敗するとすぐにめげちゃう・・・
そんな妄想と幻想だらけの人間だったんだなぁと、
成長してやっとわかるようになりました。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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