タフラブの難しさです

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今日は、タフラブプロジェクトの打合せだったんですが、
最近タフラブについて、色んな人に説明しまくっていて思ったんですが、
結構一般の人にもこの理念って「あ~!わかる~」って感じで伝わるんですよね。
だから、タフラブプロジェクト絶対に意義がある!と思っています。

で、色んな人と話してると、共依存な人と、そうじゃない人っているな~と思うんですね。
依存症の家族は間違いなく共依存状態に陥っていますよね。
だからこそ家族はプログラムで、その共依存状態から抜け出していくわけですけど、
だけどやっぱすぐ戻っちゃうし、あと対象が移行したりするんですよね。
ギャンブラーの息子が施設に入ると、夫婦仲が悪くなったりね。
まぁ、難しいなぁと思いますね。
ホント「家族の病」とはよく言ったもんだなぁと思います。

だから家族支援をしていると、すっごく迷うんですね。
施設の中って、いっつも色んな事件があって、ゴタゴタすったもんだしてるんですよ。
当り前ですよね、止めたくないけど、仕方ないから来ました・・・
みたいな人が沢山いるわけですし、
全員が止めはじめたばかりで、イライラソワソワしかも新しい環境で、
不安でいっぱいな、人間関係の持ち方が不器用な人達の集まりなんですから。

しかも、気が合う人もいれば、気にくわない奴もいる、
その人達と、ずっと一緒にいなきゃいけない訳ですよ。
そりゃあ、うんざりもしますよね。
でもその濃い~、人間関係だからこそプログラムが使えるようになる訳じゃないですか。
ってかプログラム使わないと、苦しくて生きていけないですよね。
だけど、依存症っていうのは、なかなか前というか上を向いて生きていかれないんですよ。
苦しんで、苦しんでやっとトンネルを抜ける感じ。
その一番辛く苦しい時代を、施設で過ごすわけですね。

多分誰しもが施設の苦しみの中で本当の底つきを迎えるんだと思います。
依存症の根底には誰しも共依存があって、それが苦しい訳ですからね。

病気がの声が「堕ちていきたい」と囁くので、
恨みや恐れ、ねたみ、ひがみの処理できない感情を抱えた依存症者たちは、
その感情を抱えた仲間と足を引っ張り合い、施設の中でも不満分子でまとまりたくなったり、
前を向こう!と思っても、しょっちゅう感情が大幅に揺れ戻ったり、
そういう経緯を経て、ちょっとずつ回復していくんですね。

で、入寮中に色んな問題があっても、それいちいち親御さんに伝えたりしないですよね。
伝えたってどうにもならないし、言えば親御さんは囚われちゃいますから。
でも、そうやってなんか平穏な日々が続いていると、
親って勝手に、非常にスムーズに上手くいってるものといった解釈をするんですよね。

そんなわけない・・・

だって、さんざん苦労しましたよね?
もうお忘れでしょうか?って思っちゃうんですけど、
のど元過ぎればなんですよね、人間て。
私もそうですけど。

家族の方で、もしなんか持病をお持ちでしたら、
それが依存症だと思って貰うと有難いです。
怪我とかでもいいです。
私なんかすっかり年とって、ひざ痛に悩んでるんですけど、
こういうのってなっかなか治んないじゃないですか。
でも、気長に筋肉つける体操なんかしてると段々良くなるらしいんですね。
でも、良くなったなぁ~と思ってやめちゃうとまた元に戻っちゃうじゃないですか。

病気も治りかけが肝心だったりしますよね。
うつ病とかもそうじゃないですか。
とにかく気長に、治ると信じて効果があることをやり続けるしかない。

だから入寮して数カ月後に、フォーラムやセミナーでちょこっと会って元気そうだからと言って、
「もう結構いいんじゃないか?」と錯覚しないで欲しいのと、
治りかけが肝心ですから焦らないようにして欲しいなぁと思います。
もちろん入寮費などの心配もあるでしょうけど・・・

そこらへん、すごく迷っちゃうんですよね。
色んなことを家族に事細かに伝えていくって言うのも、それはそれで大変ですよね。
家族は囚われて、余計に色々聞きたくなっちゃうかもしれないですし、
聞かされてどうなるもんじゃないのに言わないで欲しかった!ってなるかもしれないし。
でも、安心しきってくると、今度は細かいことが気になってくる。
早いうちに、聞いてくればいいんですけど、気になったまま今度は聞いちゃいけないかしら?
みたいな感じでいると、どんどんどんどん色んなことが気になってくるんですよね。
そんなことで空気が悪くなっちゃうと嫌だし。

で、私は家族から何か聞かれれば、施設に確認したりしますけど、
なんつうのかな、双方の受け取り方の行き違いなんだな~と思うことも多いし、
何よりもスタッフに家族対応の方で潰れられちゃ困るから、
どの程度を、どういう風に伝えていったらいいのかな?ってな取捨択一がホント悩みどころです。

まっ人それぞれ違うので、正解なんてないんでしょうし、
思考錯誤なんですけど!

時々ですね、各施設に家族をインターンで派遣しようかしら?
と思ったりすることありますね。
そうすると、施設ってどんな感じなのか良く分かると思うんですよね。

あとはホント依存症の薬でもできて劇的に改善する!
みたいなことがさっさとできるようになんないかしら?って思います。

だけどそうなったら、つまんないんですかね?
こういう思考錯誤や悩みが、きっと人生に深みを与えてくれているんでしょうね。
だからこそ依存症からの回復には、喜びがあるわけですし、
私なんか、依存症の苦労がある度に、
「あぁ、自分はとりあえず回復できていてありがたい!」
って、毎回思いますもんね。

まぁ、今は前向きな苦労をさせて貰っています。
だからこそ喜びもあるよね!

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