岡山セミナーでの嬉しい出来事です

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昨日は、岡山で家族会の仲間たちと、ミニセミナーを開いたんですね。
岡山というのは、200万人を少し切る位の比較的人口が多い都市でありながら、
何故か全然自助グループが育っていない地域なんです。
相談電話が多く、それでいて繋ぎ先の家族グループがない・・・
ものすごく困っていました。

だからこそ我々が今回岡山に拠点を作ろう!と、
厚労省で頂いた助成金+岡山県から出た補助金+我々の身銭で、
今年度かなり頑張って岡山県内で活動しています。

で、岡山県内の様々な支援団体、通常ギャンブル依存症が引っ掛かってくる相談窓口に、
せっせと足を運んでみて、その理由が少しわかった気がしたんですが、
岡山県のそれら団体の方々、ギャンブル依存症の情報をほっとんど持ってないんです。

「わぁ~!どうすれば良いか困ってたんです~」と言われる場合もあれば、
「何それ?ギャンブル依存なんて聞いたこともありません。」とけんもほろろに、
追い返されてしまうところもあって、ちょっと衝撃を受けている状況です。

例えば、消費生活センターさんとか、消費者庁さんがものすごく頑張って、
「ギャンブル依存症の借金について」ってことで、せっせと通達を出して下さってるので、
問題意識を持って、こちらに質問して来て下さったり、
繋いで下さっている窓口の皆さんもいらっしゃる反面、
地域によっては「???」ってなところもあって、ばらつきがあるんですが、
岡山県は依存症問題は医療センター一極集中みたいな感じになっているようなんですね。

依存症問題で、この一極集中は絶対にうまくいかないです。
何故なら、依存症問題で何が効くのか?それは一人一人パターンが違うからです。
だから長くやってらっしゃる先生方だと、もちろん
「自助グループは行ったけどヤダ」とか、もちろん「考える会に相談したけどダメ」って方にも、
会っていらっしゃるでしょうし、逆にこちらの側も、
「医療センターに行ったけどダメ」「一度でやめてしまった」などなどの相談が来るわけですよ。

あそこがダメならここに行ったら?これやってみたら?と、
色んな選択肢がある方が良い訳で、一つの選択肢で完璧に出来るなんてこと、
依存症問題では絶対に100%ないです。だからこそ地域連携が叫ばれている訳です。

で、岡山はものすごく相談が多い・・・なんでだろう?と思っていたら、
岡山県というのは医療センターだのみ、そこに丸投げ状態で他が全然育ってない。
でも医療ってのは、お金の問題や、その他の申請とかサポート体制作りとか、
そういうこと圏外じゃないですか~。
お金の問題やんないとギャンブルは無理。すぐ再発します。
それから家族グループがないと、本人が足を運ばなきゃどうしょうもない・・・ってなっちゃいます。
だからセンターの先生方が、一生懸命やって下さっていても、
漏れがすんごく多いんですよね。ネットワークが育ってないから。

他の地方はもうちょっと、社協さんとか、地域包括支援センターさんとか、
もちろん自助グループ、特に家族の自助グループに、サポート体制と連携があるんですよね。
地方に行くと家族の仲間達、地域の人達と顔なじみになってますもん。
それの最たるところが何度も言ってますけど新潟県。あそこの一体感は本当にすごいです。

だって新潟県は人口236.5万人で、岡山の193.2万人よりは多いですけど、
ギャンブルの家族の自助グループ「ギャマノン」8か所、家族会2か所ですよ!

岡山と同じくらいの人口197.3万人の群馬県も、かなり行政、民間、自助グループが連携出来てる所ですが、
ここと比較してみると「ギャマノン」4か所、
依存症の種類にこだわらない家族の自助グループ「ファミリーズアノニマス」1か所、
家族会が1か所と合計6か所の拠点があるんです。
それに対して岡山県の家族グループゼロですよ、ゼロ!ナッシング!まずいでしょこれ・・・

昨日も、セミナー後に相談会やったんですけど、
相談者が沢山いすぎて、結局、最終便の飛行機に乗り遅れ、タクシーで再び駅に戻り、
新幹線で帰ることになり、品川からわざわざ羽田まで自分の車をとりに行く羽目に・・・大赤字です(笑)
家に帰ったら1時過ぎていて、倒れました←ウソで~す。
夜の首都高ドライブでストレス解消して帰ってきました!

あとですね岡山に来て思ったのは、ちょっと大変なケース、
家族全員がなんらかの持病や障害を抱えているケースを、
親身にサポートしてくれる体制がない・・・
だからマジで餓死者もしくは家庭内殺人がでるんじゃないの?と心配してます。
こんなん福祉の人が寄り添ってやってくれなきゃ無理でしょ・・・って案件なのに、
冷たく放り出されちゃうので、我々こんな遠隔操作でどないせいちゅうんですか!?と今困ってます。
どなたか岡山県の行政の方助けて下さい。

ってな現状がある中、この半年間必死に家族会や自助グループの大切さを訴え続けてきた所、
昨日何とセミナー中に、「じゃあ自助グループ私が立ち上げます!」と、
手をあげてくれた方がいて、「きゃ~~~~~~~~嬉しい~~~~~~~!!!!!」と、
抱き合って大喜びした次第です。

いや~ホント、大阪から東京からと、仲間達が時間と労力を割いて、
「報われた~!」と思う瞬間です。
ホント嬉しかったなぁ~。ありがとうございます!
できればやっと種が撒けてきた岡山での活動。
来年もやっていきたいなぁと思ってます。
新潟に匹敵する位の連携県にしたい!そう願っています。
厚労省さん宜しくお願い致します(笑)

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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