病んでる家族の頑張り方です
昨日の夜から、関西に来ていますが、
急遽もう一泊することとなり、少々お疲れモードです。
あのですね~何が疲れるって、
警察沙汰の事件を起こしたことで、本人と私が繋がれたのはいいけど、
折角のチャンスに家族がちっとも自助グループに行ってない・・・
なんてことが発覚すると、マジ私はかなり激怒しますね。
だってですよ、全国津々浦々飛んで歩いて、
交通費のみはご家族に頂きますけど、
それ以外はボランティアで、これだけ時間と労力使ってですよ、
出所後のこととか裁判のこととか、
一生懸命ご本人に介入して、やっとなんか方向性が見えてきたなぁ~
なんて時に、家族はこちらの言ったことを全くやらないなんて、
あたしゃなんのためにこんなに頑張ってるのさ!って気になりますよ。
ところが、こっちがお伝えしたことはやらないけれど、
家族は家族で、当事者が警察沙汰になると、
他の家族への影響や、世間との闘いなど、
ものすごく頑張っているつもりなんですよ。
で、「他の家族が落ち着かないから、自助グループはお休みしてる」とか、
こっちからみると訳がわからん理由を、
必死に言ってるんですね。それが頭の中の真実なんです。
世間体を誤魔化したり、
当事者の兄妹が怒り狂っていたりすると、
その感情の尻拭いをしたり、
頑固なサムライみたいなお父さんが、
「腹を割って話そう」なんて言いだしてみたり、
そういうですね、素人同志で考えている、
問題への対処法は、問題がぐっちゃぐちゃになるだけで、
大抵の場合は何の役にも立たないんです。
でも問題は次から次へと起きるので、
家族はすごく忍耐と努力をしているつもりなんですね。
だから私が「自助グループに行ってね」と言っても、
「今それどころじゃない!」なんてなっちゃうんですね。
あのですね、その努力は言ってみれば「うさぎ跳び」みたいなもんなんです。
昔、必ずやらされましたよね、うさぎ跳び。
近年では、あんなの辛いだけで何の役にも立たないと言われ、
すっかりすたれた「うさぎ跳び」。
病んでるご家族の頑張りって、この「うさぎ跳び」を、
膝を痛め、腰を痛め、背中が曲がり、
もう止めた方が良いのに、こんな風になるのは、
まだ努力が足りないからだ!って、やり続けてる人なんです。
そんな根性トレーニングんなんて何の役にも立たないわけですよ。
そうじゃなくって、運動力学にそったトレーニングメニューをこなし、
メンタルサポートを受け、食事管理をする・・・
そういったことで皆、実力をあげ強くなっていくわけじゃないですか。
そのトレーナーであり、コーチであり、
はたまた同期の仲間であり、後輩であり、そういった様々なチームメイト、
それが自助グループの仲間な訳ですよ。
努力が経験に基づいているので合理的であり、
励ましあえ、そして楽しみながら続けられるわけですよ。
大体ですね、依存症なんて、父親に解決できたことなんかないのに、
この期に及んで、ご主人に頼り、
ご主人の素人療法に頼ろうとしちゃう病に侵されてる、
お母さん方が実に多いです。
いや、旦那より、あなたの方がよっぽど頼りになるよ!
と何人の人に申し上げたことでしょう。
いいですか、本人が警察沙汰になったら、
これ以上安全な場所はないんですから、
もうあたふたする必要なんかないんです。
しかもやれることもほとんどない。
家族はご自分の回復に専念できる大チャンスです。
そんな時に、この運動力学主流の時代に、
うさぎ跳びで頑張っていこうなんて馬鹿げてます!
家族だけで勝手な努力をしてないで、
経験者の知恵をどんどん借りましょう!
自助グループは経験という知恵の宝庫です。
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