依存症者を持つ家族の想いです
清原報道で、私が一番イラっとしたのは、
まるで奥様とお子さんの代弁者のように、
正義感を振り回し、
誰でもわかる善悪で人を裁いて得意になってるパターンですね。
「奥さんが可哀想」と「子供の事を考えろ!」
そんなこと死ぬほど考えたけど、やめられない辛さ。
依存症者もしくは、そのご家族なら誰でもわかるけど、
一般人には全く通じないこのもどかしさを感じますね。
そして、どうしてこうも人は、
「心を強く持って!」って、バカの一つ覚えみたいに、
叫び続けてるんでしょうか?
そんなの解決策にもなんにもならないですよね。
大体「心が強い」ってどんな状態で、
「心が弱い」ってどんな状態なんでしょうか?
どんな時にも、折れないくじけない心を持ってる人なんて、
不気味すぎて、人間じゃない気がしちゃいますね。
そんなのただの感情鈍磨じゃないでしょうか?
そんな中、今日は古館さんが良いコメントを発信していて、
ちょっと嬉しくなりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160203-00000155-sph-ent
回復を信じてくれる人がいるって、いいですね。
希望が見えてきます。
しかも実に冷静な分析ですよね。
今日は、グレイスロードの家族会があってですね、
入寮者のご家族ほぼ全員にお集まり頂けたんですね。
皆さんに、良い家族会だったと、コメントを頂き、
私たちもとても充実感があった会だけに、すごく嬉しかったです。
逆に、ご家族の様々な思いも聞けて本当に良かったです。
回復途上にある人、順調にいっている人、
壁にぶつかっている人、なかなか素直に回復に向き合えない人・・・
などなどご本人にも様々な段階があります。
また性格の違いも、これまでの人生スキルの差も大きいので、
回復のスピードは全く違います。
そして順調にいってても、どこかで躓くこともあるし、
ずっと壁にあたってても、突然良くなることもある、
最初のうちは色んなことがあるものです。
施設にいるのなんて、せいぜい1年か2年。
やり直す人もいますけど、
回復人生を考えたらほんの入り口です。
その先は、自分で回復し続けるしかありません。
その時何が大きく影響するか?
それは、私は家族の回復だと思っています。
今日の家族会で、ご家族の真剣な思いを、
ヒシヒシと受け止めました。
でも、相手に望むこと、施設に望むことは多々あれど、
いくら言ってもミーティングにすら行かない人もいます。
(特にお父さん)
ごくごくまれですけど、こちらの熱い想いが一向に伝わらず、
ご家族が恐れからどんどん突っ走り、
勝手に暴走し、勝手にひっかきまわして、
スタッフや当事者を傷つける嵐のようなご家族もいます。
しかもその自分の病気に全く気がつかない。
自分たちは悪くない、自分たちはこんなに一生懸命やっている。
「いいからその恐れとプライドのブロックを外して、
ねじまげて聞かないで、ストレートにこっちの言うことを聞いてくれ!」
と思う様な時も残念ながらあるんですよね~。
あげく逆恨みされることもあって、
ふざけんな!と思うこともあります。
あと、日本語が通じないなぁ~と思うのは、
こちらの呼びかけに全く応じず、
イベントなどに一向に参加しないのに、
「様子が分からない」と言われても、
「いや・・・そりゃそうでしょうよ・・・!?」
としか言いようがないじゃないですかぁ。
知りたい人は機会あるたびにお見えになるんですし、
そういう機会をこちらも作るように心がけている訳ですし。
殆どのご家族が、一生懸命協力的に、
事あるごとにお手伝いを申し出てくれたり、
足を運んで下さったり、
あと社会への啓発やメッセージ活動などもやって下さる中、
いつまでもお客様みたいな感じなんですよねぇ。
そういう時は、がっくり疲れもします。
でも、そういうレアなケースも含めて、
ご家族は皆さん、一生懸命当事者の回復を願い、
愛しているんですよね。
どんなにてんてこ舞いな思いを当事者にさせられても、
やっぱり愛してるし、回復を願っているんですよね。
私たちも、困ったご家族、困った当事者、
本当に様々なドラマがあって、
割にあわない、理不尽なことばかりですけど、
でも、それを含めて依存症者とその家族を愛しているんですよね。
だからやり続けていられるんだと思います。
その想いは、説明がつかないんですよね。
一般常識や、世間の理屈から見たら、
ものすごく変な人たちの集まりなんですよね私たち。
だって、大事に思っている人を、
恨んだり、恐れたり、傷つけたりする病気なんですから。
私なんて、多くの仲間と関わってますから、
恨んだり、恐れたり、傷つけたりすることも、
恨まれたり、恐れられたり、傷つけられたりすることも、
人の10倍くらいあるわけですよ。
でも依存症者とその家族に対する愛が止まんないから、
これをずっとやり続けているんですよね。
単純に、加害者だ被害者だなんて、
そんな表面上のことしか、マスコミも世間の人も言いませんけど、
実際は、そんな図式なんてないですよ、依存症の家族のなかには。
もっと様々な感情が織り交ざり、そして大きな愛でくるまれているんです。
この感情の大きな織物が、依存症の世界の醍醐味であって、
普通の人には分からない、私たちだけに見える世界観であり、
その根底で見つける深い愛こそが、
大きな特権なんだと思っています。
遠方から足をお運び頂いたご家族の皆さま、
本当にありがとうございました。
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