このところ、清原さんの報道でうんざり続きでしたが、
今日のしくじり先生はミラクルヒット！まさに神回。
そう！貴闘力関のギャンブル依存症についての番組です。

ギャンブル依存症問題を考える会のフォーラムに出て下さり、
赤裸々体験を語ってくれたことが、
今日の出演に繋がったんじゃないかなぁ～と、
ひそかに思っております。
フォーラムニュースも是非ご覧下さいね。
https://www.youtube.com/watch?v=26Ot9t1vpq4

大体ですね～普段「TV作ってる人って、依存症に理解ないなぁ～」
という番組が多いんですよね。
でも、今回のしくじり先生は、我々から見ても、
「うんうんその通り！」と、うなずける部分が殆どでした。

さて、見逃した方や、依存症にお詳しくない方のために、
今日のしくじり先生でギャンブル依存症を解説してみましょう。

まず貴闘力関は、現役の関取時代すごい人だったんです。
関脇まで上り詰めたわけですから、超一流です。
なんせ、史上初の幕尻優勝も果たしているのです。

ですから、意志が弱い人とか、根性がない人なんかではありません。
だったらこんな所まで、登りつめられる訳がないですから。
意志も強く、根性もある人なのです。

ところがギャンブルが止められなかった。
ギャンブルにつぎ込んだお金は5億円だそうです。

すかさずあき竹城さんのツッコミ「バカだよ」

はい、そうですね。
もちろん一般の方からはそう見えます。
でも、バカじゃなくて、正確には「病気」です。

関根さんから、良い質問が飛びます。
「抜け出したい気持ちもあった？」

「何度もありました」

そうです。本当は私たちもこんな生活「やめたい」んです。
でも、やめられなかった。
何故なら「ギャンブル依存症」だからです。

ここで貴闘力さんは「遊びなら良い」でも
「命を削ってまでするギャンブルは完璧に依存症です。」
とおっしゃいました。
命＝魂と置き換えても良いでしょう。

普通の人は、
「命削ってやったことない。」

若林さん、そうですか～。私は、あります・・・(笑)

貴闘力さん、日本の現状についても啓発して下さいました。

「ギャンブル依存症推計536万人」

そして日本人が一番罹患率が高いということに、
皆さん一様に驚きの声をあげておられました。
はい～残念ながらそうなんですよ。
日本は依存症対策の超後進国ですから・・・

「ギャンブルをやる時は性格も変わる？」
おっと～これも良い質問ですね～。
性格というよりも私たちは「人格が変わる」と表現します。

「鬼みたいになる！」「阿修羅！」
「誰も近寄って来ない」
そうです、依存症は人との関係性を断ち切る「孤独の病」と言われています。

ここで貴闘力さんから質問が飛びましたが、
レギュラーであるノブコブの吉村さんの相方徳井さんは、
お子さんの学資保険まで使いこむギャンブラーだとか・・・
吉村さん「依存症だと思います」とおっしゃってましたが、
はい！鉄板です。間違いなくギャンブル依存症ですので、
お早めに治療につなげましょう。いつでもご案内致します！

さて貴闘力さん、新弟子時代に兄弟子さんに、
タクシー代5000円をもらい、場外馬券場にお使いに行かせられる。
でも貴闘力さん、この5000円徒歩で行くことにして浮かせるわけです。
そして、この浮いた5000円で一発勝負、自分も賭けてみた！
で、俗に言うビギナーズラックで5000円が40万円になるんですね

でも、ご本人もおっしゃってましたけど、
このビギナーズラックがあろうとなかろうと、
依存症にはなるんですよね。よく誤解されるんですけど。

さて、そうして十両にあがると、ヒマができたお陰もあり、
ギャンブル三昧の日々。
お相撲をするか、ギャンブルをするか、どちらかの生活だったそうです。

で、有り金全部使い果たすと、100円とか200円で生活していたそうです。
だから、素寒貧になると稽古をするしかなく、
幕尻優勝した時は、お金が1銭もなく稽古に励んでいた時だったそうです（爆）
「ギャンブルやってなかったら横綱でしたね！」と突っ込まれてましたが、
ご本人もフォーラムでそうおっしゃってましたよね。

そして次のエピソードがすごい。
オーストラリア巡業に行った際、
オーストラリアでカジノ三昧！と考え、
なんと1000万円以上も持っていかれたそうです。
なんだか親方想い出して嬉しそうですね。

で、1000万円はすぐに負け、その後現地で1200万円ほど、
周囲人達に借りてまたカジノ三昧。
そして2500万円のお金をあっという間になくしてしまいます。

で、最後にはお母さんのお土産を買う予定にしていた、
付き人さんのお小遣い5万円を「貸せ！」と取り上げ、
それで勝負する。
ひどいですね～、もう鬼畜の仕業ですね。
はい、でもそれが依存症の人格の変化なんですよね。
現在のソフトな語り口の貴闘力さんからは想像できない姿です。

でもですよ、良かったのか？悪かったのか？
そこから8000万円も勝ってしまったそうです。
すごいですね～。私もバカラで5万円から80万円まで勝ったことを、
昨日のことように覚えていますが、貴闘力さんとは2ケタ違います。

またしても嬉しそうな貴闘力関。
そうなんですよね～、ギャンブラーって勝った時の想い出話大好きです。

でも、当然負けることの方がずっと多い訳で、
それを尻拭い、イネーブリングしてくれたのが、
他ならない、義理父　大鵬親方だったそうです。

大鵬親方優しい方なのでしょうけど、
我々と同じ共依存症のようですね・・・

さて、この共依存症者、イネーブラーが登場すると、
事態は益々深刻に！そして重篤に！
なんせイネーブラーは「可能にする人」という意味なのです。

ここまでで、かなり長くなってしまったので、
この続きはまた明日のブログで！

実は、明日は沖縄に講演で参ります。
朝早いので今日はこの辺で！

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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研)　ギャンブル依存症(角川新書)