応援「日比プラン」骨髄バンクについてです

公開日:  最終更新日:2019/02/13

先日、知り合いの新聞記者さんに、私の骨髄ドナーの体験をお話しした所、
そのことを新聞のコラムにして下さいました。
是非、ご一読下さい。
世談・役立てる喜び(中日メディカルサイト)

この記事にある15日付けの朝刊で紹介された記事と言うのがこちらです。
骨髄移植 ドナー動けず 適合しても「仕事」「健康の問題」(中日メディカルサイト)

で、先日、民進党の大西健介先生、初鹿明博先生のFBで知ったのですが、
現在、民進党の先生方の間で、
骨髄バンクドナー登録の推進と環境整備を進める
「日比プラン」という取り組みが行われているそうです。

この「日比プラン」は白血病で闘病生活を送られていた、
名古屋市議の日比健太郎先生が、
「自分と同じように白血病で苦しんでいる人を助ける環境づくりをしたい」とお考えになられ、
病気を告白し、白血病への理解を呼びかけたことから端を発しています。
その思いに呼応する形で民進党の先生方が、
「日比プラン(民進党骨髄ドナー登録推進プラン)」を立てて、
日比先生を先頭に行動を始められたわけです。

残念ながら、日比先生は今月35歳の若さで急逝されましたが、
その遺志は、先生方の間で受け継がれているそうです。

先ほどの大西健介先生、愛知県が地元だけあって、
私の記事をご覧になられたようで、すぐにご連絡下さいました。
とても有難いですね。
ですから私も微力ながら先生方の応援ができるよう、
本日のブログを書くことにしました。

現在もまだドナー登録が不足している骨髄バンク。
まだ登録していない方々が、不安に思われる懸念材料を少しでも払しょくできるよう、
今日は、私の経験をちょっと具体的にご説明します!

記事にもありますが、骨髄提供の手術をする前日、
なんと義父がなくなってしまい、お葬式に出ることができませんでした。
そういった様々なドラマはありましたが、
そういう感情の話はちょっと今日は置いておいて、
淡々と、どんな風な流れになるかご説明しますね。

私の場合、なんと言っても青春時代に、あの昭和の名女優、
夏目雅子さんが白血病で亡くなったことに衝撃を受けたことが、
登録の動機です。
夏目さんが亡くなって数年後にこの骨髄バンクができて、
「これはもうやらねば!」と思って登録しました。

骨髄バンクのドナー登録は簡単です。
申込書に必要事項を書き込んで、お近くの登録窓口に行って、
採決をして貰って登録するだけです。
大した手間暇かかりません。

で、あとはひたすら待ち。
私の場合、登録してからなんと17年誰とも適合しなかったようです。
随分長い間待つことになりましたね~。

で、適合する患者さんが現れましたとご連絡頂くと、
ここからがちょっと忙しくなります。

まず、骨髄提供をする意思があるかどうかを確認され、
こっちの健康状態も問題ないかどうか、
更に詳しい検査が必要になります。
この頃から自分の担当のコーディネーターさんがつきます。

で、実際やるとなると、弁護士さん立会いのもと、
詳しい説明が行われ、同意書にサインをします。
この時は誰か家族も一緒に行って、
「家族も同意してますよ!」ってなサインが必要になります。
私の場合は、夫と一緒に行きました。

更に、採取が終わった後に、元気な自分の血をとっておいて、
それを自己血輸血するんですね。
そのための採血が必要になります。
献血しにいくようなイメージですね。

で、こういうのって病院でやる訳ですから、
土日にやってはくれない訳ですよ。
だから休みを取りやすい会社じゃないと、
結構大変かもしれませんね。
逆に自営業とか、学生さんとか、
お勤めしてても比較的自由裁量で動ける人なら、
どうってことないぐらいの時間です。

あとは実際の採取日の前日から入院になって、
大体4日ぐらいで退院します。
で、ですね、なんと病院は個室をとってくれます!
しかもどこの病院が良いかも、希望を聞いてくれます。

私その頃、めっちゃ激務でして、変な話入院を心待ちにしてた所がありました。
入院したらゆっくり休むぞ~!なんて思ってて、
ポータブルDVDプレイヤーを準備したりしてました(笑)

じゃあ肝心の骨髄採取ってどうなの?って話ですが、
手術は全身麻酔なので、全くなんも分からないうちに終わっちゃいます。
で、麻酔から目が覚めると、その日はだるかったり、
私の場合、ちょっと熱が出てたような記憶があります。
でも次の日にはもうほぼほぼ元気ですね。

で~も、骨盤から骨髄採取するんですけど、
この骨盤の鈍痛は1週間くらいありましたね。
特に階段の上り下りがしんどかった~!
でもって、鏡でみたら、結構激しく内出血してましたね。
見た瞬間「う~!キモい」と思いました。
でも、その階段の上り下りの痛みもやがて全く感じなくなり、
特に後遺症というものはありませんでした。

さて、骨髄バンクをやってみてどう思ったか?
とにかく初めての経験ですので、何もかもが物珍しく、
へ~!とか、ほ~!とかいちいち感心してました。

で、ですね、終わってみて思ったのは、
「あぁ~良い経験させて貰ったなぁ~!」って思ったんですね。
とにかく私は、健康優良児なわけですから、
この与えられた健康で誰かの役に立てたのは、
すごく有難いなぁと思いました。
改めて、自分の健康にも感謝できるじゃないですかぁ。

そして、この骨髄バンクって
ドナーが誰か?なんてわからないんですけど、
バンクを通じてお手紙を2回ほどやり取りができるんですよね。
プライバシーは明かさないままです。

しばらくしたら私もお手紙を頂いたんです。
患者さんがご家族からいかに愛された存在であるかがわかるお手紙で、
もちろん、とっても嬉しく思いました。
そして私に「ありがとうございます」って書いて下さっていました。

でも私、そのお手紙にお返事出さなかったんですよね。
もうね、やり取りして気を使って欲しくなかったし、
なんていうか、うまく言えないんですけど、
私がやったことだけど、私の力じゃないんだよね・・・
ってそんな気がしたんですよね。

私という存在のことは気にしないで欲しかったし、
私は、自分の健康とか、周りの人の愛情とか、配慮とか、
沢山のものを貰って、すごく感謝でいっぱいの気持ちだったんで、
だからなんか自分が「ありがとう」と言って貰うことに、
ピンとこない感覚があったんです。

うん、ホントあの感覚はうまく説明できないです。
でも、あのすがすがしい気持ちって、
無償の愛の喜びなんじゃないでしょうかね?
だから「あぁ、骨髄バンクって、提供した側のためにあるんだなぁ~」
って思ったんですよね。

実際、経験した7割以上の人がもう一度機会が巡ってきたらやりますか?
っていう質問に「やります!」って答えているんですよね。
もちろん私も、もう一度機会が巡ってきたらやりたいです。

骨髄ドナーのチャンスは人生でMAX2回まで。
そして、55歳が上限です。
私の場合も、年齢の限界までに、あと1回チャンスが来るかなぁ~と、
楽しみに待っている状態です。
まさに「リアル半落ち状態」ですね!
小説読んだ人にしか分からないと思いますが・・・(笑)

誰かの役に立てるって嬉しいこと、
でも、誰かの役に立てるように神様が作ってくれた!って、
そう思えることって、もっと嬉しいことじゃないでしょうか。
私は、そんな風に思いました。

皆さんも骨髄バンクのドナー登録いかがですか?
私の経験が、誰かの役に立ったら益々嬉しいです。

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