予防教育は学校だけではダメです

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本日は、予防教育授業で香川県に参ります。
今、機内でこのブログを書いております。

今年、文科省の委託事業を、
ギャンブル依存症問題を考える会、香川県、鎌倉市の
3か所で獲得しているんですね。

この委託事業IR誘致に手を挙げている自治体が1箇所もなく、
全く関係ない自治体と当会であることが実に感慨深いです。
IR誘致団体はですね、依存症対策を「しっかりやる」
と口先ばかりでなく、是非とも本当にしっかりやって頂きたいと、
心から願うばかりです。

大体ですね、カジノをやりたい自治体や事業者はですね、
「予防さえしっかりしてれば依存症問題は大丈夫!」
という話に持っていきたいようですけど、
そんなことあるわけないじゃないですか。

おまけにですね、今はまだ有効な予防教育なんて確立してないんですよね。
ただ「ダメ絶対」だけでは「ダメ絶対」なことだけははっきりしてますけど、
じゃあどんな予防教育が有効か、研究も追跡調査も全くないのが現状です。

あとですね、現実的に考えて、
予防教育は学校教育だけじゃどうにもならないですね。
どう考えたって少子化の一途をたどっている子供たちよりも、
大量に大人たちがいるわけですから、
このボリュームゾーンの意識改革がなされない限り、
日本に依存症予防の考えが広まることなどないでしょう。

特に何とかしてほしいのが、企業に対する意識改革ですね。
企業に対する依存症予防の教育をぜひ導入して欲しい!
これが我々の悲願です!

依存症予防教育というのは「こうやればならない」
などと言い切れるものは何もないはずです。
むしろ「誰でもなる可能性がある」
このことを伝えることが予防教育の意義でないかと思います。
そして周りの人たちがどう対応すればよいか?
なってしまったらどうしたらよいか?
こうした知識があるとないとでは大違いなのです。

このことを是非とも企業は知ってほしいのです。
日本の企業、特に中小企業は人手不足ということもあって、
信じられないくらいギャンブル依存症問題に対し、
ダメな対応をしていて、この問題を増長させています。

横領や経費の水増し請求をしていても、
1度くらいならと、見逃してくれちゃうことが多々あります。
大体3回くらい繰り返して、やっと解雇される・・・なんてパターンが多いです。
その間家族は何度も尻拭いさせられたり、
時には家族が「尻拭いはしないから解雇してくれ!」と頼むと、
逆に「家族がそんなことだから!」と説教を始める事業主すらいます。

今の子供たちが大人になっても、
現在大人である我々は、まだまだ社会の中枢にいるでしょう。
現在の40代50代が団塊の世代により、頭打ちにされてきて、
今の30代は我々ベビーブーム世代に頭打ちにされるという、
厄介な数の多い年上世代というのが、
ふんぞり返っているのが日本の現実なのです。

ですから予防教育は、学校教育だけではどうにもなりません。
もっと大人世代、年上世代の意識改革こそ必要です。
健康経営やストレスチェックが叫ばれる現代、
是非ともそこに依存症予防教育を導入して欲しい!
厚労省が経産省を巻き込んで、
この企業向け予防教育の導入を推進して欲しいと願っています。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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