共産党都議の辞職に思うことです

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昨日、息子のわいせつ事件での逮捕を受け、
父親である共産党都議が辞職したというニュースを耳にしました。
共産党都議が辞職 長男の“強制わいせつ”逮捕受け

この問題について昨日は一日考えることとなりました。
皆さん、子供が不祥事を起こしたら、親が責任をとるべきなのでしょうか?
確かに、普通の薬物所持使用事件と違い、被害者がいらっしゃることは、
被害者感情を鑑みる必要があると思います。

そして議員という公職。
これもまたタレントさんとは違う難しさがあるのかと思います。

ですから辞職は当然という声が当然上がるとは思いますが、
それでも私は、辞職せずに頑張って欲しかった!
と言う気持ちがあります。

そもそも日本の法案を作る人達は、聖人君子である必要があるのでしょうか?
いえ、そんな人達が実際いるわけがありません。
また、親が有名人であれば、当然家族には余計な負担がかかるわけで、
むしろ一般の家庭よりも様々な機能不全が起こるはずです。

そのために生きづらさをお子さんたちは抱えるはずで、
その中でなんらかの問題が起きるお子さんが出てくるのは、
当然の事ではないでしょうか?

議員自身、さらにはそのご家族まで、決して問題を起こしてはならない!
という縛りがあったら、誰も議員などできないのではないでしょうか?
沢山の問題は、世間に知られていないだけで、そこここで起きているはずです。

また、何故逮捕時に「誰々の息子」「なんとか先生の家族」といった情報が
筒抜けになるのでしょうか?
これだけ個人情報がうるさい時代に、それもまた不思議です。
警察やマスコミはその辺の秘守義務についてはどう考えておられるのでしょうか?
「誰々の息子」「なんとか先生の家族」などと情報をもらしたり、
報道する必要があるのでしょうか?

私は、むしろ議員や有名人という人達は、
痛みの分かる人達がなるべきではないだろうか?と思っています。
その方がよほど発信力も良い方に発揮され、
社会全体に優しさの好循環が生まれるのではないだろうか?と思っています。

私が考える議員のための必要な資質は
こういった問題が起きた時に、真の強さを発揮できる人
つまり弱さや傷、痛みを正直にみせ、
その経験を社会に還元できる人だと思うのです。

今回の件の都議は、むしろこの経験こそ都政に生かして頂きたかったと思います。
ご自身が経験したからこそ分かる、
被害者、加害者双方の思い。
そして被害者、加害者双方に必要な支援やプログラム。
またなんといっても加害者の家族がおかれている現状について、
改善して頂けるのは、当事者となった先生だからこそできることではないでしょうか?

もし先生が議員を続けた場合、どんな風な障害があるのか?
何を言われ、どんな風に傷つき、何を恐れ、そしてどんな対策や法案があれば、
家族が安心して暮らすことができたのか?

家族が問題を起こした時に、職を辞せる人ばかりではありません。
好奇の目にさらされたり、いつか誰かにバレるのではないか?
また「あの人は知っているのでは?」「この人は気が付いているのでは?」
とビクビクしながら生活している人もいます。
そんなご家族を、社会は支援する必要があるのではないでしょうか。

そして世の中は、先生を責める人、
好奇の目でさげすむ人ばかりではないということにも
きっと気がつかれたはずです。

子供の事件は、親の責任だけではない事、
家族もまた傷ついていることを分かってくれる人、
その上でなんでも正直に話して欲しい、
あなたの力になりたいのだと、
先生に寄りそおうとする人達が現れるはずです。

すると被害者と加害者の支援には、
何が必要なのか、きっと見えてくるはずです。

日本では性犯罪も多く起きています。
しかしながらその対策は、依存症問題以上に遅れています。
また事件の性質上、家族会なども育ちにくい環境にあります。

私は、今回の議員辞職は、時代が追いついていないゆえ致し方ないとしても、
この問題に苦しむ、被害者、加害者、
そのご家族のために、是非先生にお働き頂きたいと願っています。

先生、いずれは都政の場に戻ってきて下さい。
そして同じ問題で苦しむ方々のために、
力を貸して下さい。

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