「秘密があっても、自立があればいい」です

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依存症は「家族の病」と言いますけど、依存症支援していると本当に、
「家族も病んでるよな~」と思うことしばしばです。
ってか、殆どがそうです。

巻き込まれていくと、家族もまともな判断ができなくなるんですよね。
一番多いのが、「なんだかんだと巧妙に嘘をついて、お金を出させられてしまう」という相談ですね。

でもそれすんご~くウソ臭いものなんですよ。
時々、思い出して「昔の自分はこんなこと信じてた~!」と笑いながら話すんですけど、
例えば

・車をぶつけたら相手がやくざで脅されている
・彼女が怪我をしたので治療費がかかる
・会社の経費を落としてしまった

なんてことを言って、10万20万30万と要求するわけですよ。

どうです皆さん。
見ただけで「嘘くせ~」って思いません?
まさに家庭内オレオレ詐欺ですよね。
イヤ我々も「嘘だ~」って思いますよ、今ならね。

だから本来は、どんなに巧妙な嘘をついたとしても、
単純に「どんな金でも貸せない」と突っぱねちゃえばいいんですよね。
「本当かな~?」と思いながらずるずる払っているから、問題が長引いているんです。

でも、日本ってこの家族が一蓮托生となることを
「美しい事」の様に思っているケースがめちゃくちゃ多いんですよ。
そして
・家族は秘密をもっちゃいけない、
・なんでも分かりあわなくちゃいけない
・困った時は助け合わなくちゃいけない

と、脳ががんじがらめなんです。

いやいや「秘密があっても、自立があればいい」というのが私の持論で、
例え借金で自転車操業していたとしても、自立して親に迷惑をかけていなけりゃ十分だし、
妻にきちんと生活費を渡して迷惑掛けてないなら、別にパチンコやって首が回らなくても、
それは本人の問題だから放っておきましょう!ってことなんですよね。

だって、何が起きてたって自分と子供たちさえ守れればそれでいいじゃないですか。
もしくは自分たちの老後さえ守れればいいわけですよ。

一蓮托生になることにメリットなんて一つもありません。
借金の肩代わりに感謝して、ギャンブルを止めるならともかく、
借金の肩代わりのその日に、新たな借金を作るのがギャンブル依存症者ですからね。

また、親や夫そして子供達は家族であり愛すべき存在ですけど、
さっぱりわからん???事ばかりです。
でもそれでも特に日常困ったりもしません。

むしろ分かんないから面白く、
それでも家族でいられるから家族ってすごいよね~ってことじゃないでしょうか?
健康的な家族は、相手がわからないことが不安じゃないんですよね。
人を愛せる人は、人に愛されてるか?なんて気にしないからです。

そして困った時はもちろん助け合うんですけど、
助け方が問題で、イメージとしては飛行機の緊急時の動画あれですね。
ほら酸素マスクが降りて来た時に、まず自分がマスクをかけて、それから子供にかけるってやつ、
あのイメージが大切なんですよね。

マスクを人にかけていて、自分が死んだのでは意味がないし、
もっと言えばモタモタして自分が死んでしまったら、子供も死んじゃいます。
だからまず自分が助かることを優先する!この教育が大事なんですよね。

日本の家族信仰が是正され、健康的な家族関係が構築されることを望みます。
これ以上為政者に、家族信仰を利用され、福祉の整備を怠らせることもないですよね。
酸素マスクはまず自分に!これですよ、これ!

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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