松本俊彦先生のFacebookで、とんでもないすんごい研究を成し遂げた精神科医の先生の事を知り、
今日はその事について書きたいと思います。

みなさん、こんなクラウドファンドがあって、
一瞬にして目標金額が集まったプロジェクトをご存知ですか？
よりよい精神科診療のために届けたい、 患者さんとご家族、7000人の声と想い

このやきつべの径診療所　　夏苅郁子先生、お母様が統合失調症でおられ、
先生ご自身もリストカット・薬物依存・摂食障害に苦しみ、精神科へ通院し大量の薬を飲んでいらしたとのこと。
だけど、そのことを公表できず、診療に携わって来られた事。
そして、7年前についにカミングアウトされ、さらには精神科医と当事者・家族のギャップに気付き
まず精神科医が変わらねばならないと思いたち、精神疾患を抱える当事者・家族およ7000人から、
アンケート調査を回収した！という、とんでもなく素晴らしい研究がこの度だされたというのです！

このサンプル数の多さにも度肝を抜かれますけれど、
その調査費を、自腹＆著書の売上＆当事者家族からの寄付で賄い、
製薬会社などには一切頼らなかった！というこの姿勢が素晴らしいじゃないですか。

自分たちだけ美味しい思いをして、ギャンブル産業から金を引っ張って、
対策へのアリバイ作りに協力するような、
どこぞの研究者には、是非見習ってほしいものです。

ホント当事者・家族の声を聞いて欲しい！
なんでこんな簡単な事が実現できないのかなぁ～と思うんですけど、
これは一昨日のブログにも書きましたが、
もうね日本語が通じないんですよね。
日本語通じない現象です

これは依存症をやってない先生はもちろんですけど、
どんなに手ダレの依存症で著名な先生でもそういう場合ありますよ。
一度自分がだした説は、そう簡単には曲げられないと思っていらっしゃるし、
「そんなことない」といくら口で言おうと、
当事者・家族と同列の立場になんか立ってない、お医者さんは必ず上から見てますから、
全然、言葉が通じないです。

例えば、最近のお医者さんに対し一番困っているのは、
「家族が金銭管理しなさい問題」ですけど、
いやいや借金が問題なのに、金銭管理してもしょうがないでしょうよ～。
金があるからギャンブルするってのもありますけど、ないからやる！ってのもあって、
あろうがなかろうがギャンブルするから依存症なんですよね～。
でも、そういうギャンブラー心理をいくら伝えても、全く聞く耳持たないお医者さんています。

だからもう我々は下界でですね、
「あの先生はこういうけど、現実にあってないよね。」
「あの先生だと全部そうなるよね・・・でも、こういうパターンもあるから！」
「あ～、そういういい方するけど、そこは聞き流していいから～」
などなど、裏レクチャーしてあげてるのが現実です。

でも、これ別に悪意もないし、そうやって上手く付き合っているというか、
「通じないから、仕方ないな。」と思ってましたし、
そういうもんだと思ってましたけど、
よく考えたら立ち場って本当は逆ですよね。
目からうろこ！

患者のニーズに応えるのが、お医者さんの仕事だし、
患者のニーズってのは、それぞれ違う訳ですもんね。

それと、ご自分が偏見を払しょくしようと、カミングアウトし、
このプロジェクトに至ったっていうのが素晴らしいですよね。
「人生のどこかで出あう病気だから、手を差し伸べて」って、
朝日新聞の記事の見出しが出てますけど、これいいですね～。
ホント精神疾患なんてだれでも簡単になっちゃうんですよ。

ギャンブルの医者の中に「一度精神疾患なんてレッテル貼られたら、それだけで回復できなくなる」
とかなんとか、堂々とギャンブル産業のパンフレットに書いた人がいて、
だから「ギャンブル依存症は病気なんて言わない方がいい」とかなんとかいう説で、
こんなすごい偏見持った人が、精神科医やってて大丈夫なのか？
そのうち精神疾患を持つ当事者・家族団体から訴えられんじゃないの？と、
老婆心ながら心配になったほどです。
ギャンブル産業側も、パンフと医者のレベルと品位を、ちゃんとチェックした方がいいですよ。
責任問われるのそちらの方ですからね。

さらに、このものすごいアンケート結果を、全国の当事者・家族のために役立つように、
冊子まで作って、全国にばらまこう！ってこの気概！
あたしゃ、涙が出ます。
自分の活動に、金を使っちゃってるので、お金はないですが、
せめてご著書は購入させて頂きます！

さて、この記事を読んでもう一つ大きな収穫が！
「そうか研究費集めて、自分たちに根性があったら、私たちだって大規模調査できんだな！」
ってことがわかりました。
そしてすっかり、その気になっています。
わはは！やべ～、また面倒なこと始めちゃいそうな予感がします・・・（笑）

ブログ是非応援して下さい！クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村
依存症 ブログランキングへ

現在国内の推定罹患者320万人（2017年厚労省）のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を！

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研)　ギャンブル依存症(角川新書)