IR事業者さんの依存症対策です

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本日、カジノ誘致に名前の挙がっている、某自治体さんと話していて、
「おっ!この人分かってらっしゃる!」と思った事があったんですね。

ホント色んな自治体さんとお話しすることがあるんですけど、
センスが悪いというか、ギャンブル依存症対策をやる気ない自治体ってのは、
「そこはオペレーターがやりますから。」と、丸投げ状態か、
あとは、顔認証だなんだかんだって上がってる、入口対策でなんとかなると思ってる所ですね。

で、こういう自治体は、そもそも現在ギャンブル依存症対策をやっていないから、
実に軽く考えちゃってるんですよね。

それで私の今の不安というか懸念は、
①各オペレーターの依存症対策の違いが自治体の方で理解できていない。
②いきなり海外仕様の対策を入れたら、日本のこれまでの連携が壊れる可能性がある。
③利益相反問題/対策費の拠出方法はどうなるのか?
④既存ギャンブルとの対策の整合性
⑤カジノを誘致する周辺の自治体への対策
ってことなんですよね。

で、今日お話しさせて頂いた、自治体の担当者さんは、
この辺の事良く分かってらしたので、
「お~、よかったぁ~、分かってる人いるんだなぁ」と、
ちょっと安心した次第です。

日本のIRセミナーって大体同じ顔ぶれが、
推進したい人達を集めてやってるでしょ、しかも英語を通訳する訳じゃないですか。
だからね、自治体の人達、ここはかなり対策ちゃんとやってるし、
自国でもちゃんと民間団体との連携含めて、
「ならない」じゃなくて「なるもの」として、かなり上っ面じゃなく本格的に対策やってるね!
って思うところと、ここは入場制限とか電話相談、カウンセリングとかって、
もっともらしいこと言ってるけど、最低限の入口対策しかね~な・・・
ってところがあるってこと全然見抜いてないんですよね。

ざっと見て、「海外オペレーターは、日本に比べてみんなちゃんとやってるんですよね!?」
って感じで、真剣にはみちゃいないってとこあって不安なんですよね~。

そのうち、海外オペレータがやってる
依存症対策の一覧表作んなきゃならないかなぁと思ってますが、
そうなると、ちゃんと視察も行かないとってなりますしねぇ。
また金がかかります。
国が予算だしてくれて、視察させてくれるといいけどなぁ。
なんで議員ばっかタダでいけて、現場はダメなんですかね?
あれもホントおかしいと思います。

だって我々が行った方がよっぽど細かい所気がつくし、
プログラムの善し悪し、それが日本に合うかどうかまでよく分かるし、
地元の自助グループまでちゃんと見てこれますよ。
ホントその辺の予算まで確保して欲しいです。

それから、今、顔認証を含めた、システム開発が花盛りですけど、
自画自賛システム作っても意味ないですから~。
ちゃんと、それは「効果あるな」ってものを作らないと意味がないのと、
それらシステムが、民間団体、自助グループ全てにとってWinWinにならないとだめです。

あと時々あるのが「自助グループにこんなん導入します!」
なんて勝手に絵図かいてたりするんですけど、
いやいや自助グループそんな産業側のシステムとか自治体のお仕着せなんか受け入れませんよってか、
「伝統」と呼ばれるルールがあるんで使えませんから!

誇り高き12ステップグループは、そういう一切の援助は受付ないので、
だからこそその中間役をとる、我々のような民間団体が必要なんですよね。
海外だってみんなその方式をとってます。

下手すると、誘致自治体や、IRで連携したいベンダー企業さんが、
日本側の実情も知らなかったりするので、
おいおいこの期に及んでその状態で大丈夫かしら?
と思っちゃいますね。

まぁ、私の中では、誘致を目指している所で、
ギャンブル依存症対策で理解とセンスが良い自治体はあそこ、
オペレーターさんで依存症対策が優秀なのはあそこ
と、今の所思っているところはありますけど、
残念な事に、依存症対策だけで決まる訳じゃないですからね。
ただできることはやっていきたいなと思ってます。

とにかく、オペレーターさんも、ベンダー企業さんも、誘致自治体さんも、
現場の声を大切に!
ちゃんと拾い上げて、よい対策を作って下さいね。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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