人生を「頑張るため」に必要だった!です

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バチカン主催の「薬物と依存症国際会議」の模様を、かなり本気でレポートを書きました。
本日Japan In-depthさんに掲載して頂きましたので是非、ご一読下さい。
バチカン、依存症問題解決に本腰

バチカンから帰ってきて、世界の薬物政策や回復施設のことなどを調べまくっているのですが、
やはり日本は「依存症は回復できる病気」「治療を受けるべき病気」「リハビリが必要な病気」
といった概念が全く伝わっていないことが、大問題だと改めて思っています。

特に薬物依存に関しては、スティグマが強すぎて、
この「そもそもやらなければいい」という、そもそも論という思考停止が、
日本中を席巻していて、これを変えていくのは容易ではないなと思っています。

映画や、ドラマ、ニュースなどで「薬物の怖さ」なんていう、暗い感じじゃなく、
リハビリ施設で回復している人達や薬物問題に取り組む支援者のことなどを、
もっと現実に即した雰囲気で作って欲しいなぁと思っています。

Netflixには海外の薬物問題に関する、よいドキュメンタリーが沢山UPされてますから、
皆さん年末年始はネトフリで是非依存症問題について触れてみて下さい。
私のおススメは以下の作品です。

「回復施設ってどんなところ?」というのがよく分かります。
日本の回復施設も同じようなことをやっています。
リハビリボーイズ

消防署員、警察、裁判所など、薬物問題の周りにいる人達の、理解と回復支援が素晴らしい!
日本との違いに衝撃を受けます。
ヘロイン×ヒロイン

アメリカの競争社会で勝ち抜くために、大人たちに蔓延しているADHD処方薬「アデロール」。
日本でも一番多い「処方薬依存」のことがよく分かります。
テイク・ユア・ピル

日本のおどろおどろしい薬物依存の扱いかたとは全く違うことに驚かれるでしょう。
そして、依存支援に何が必要か?理解して頂けることと思います。

特に3番目の「テイク・ユア・ピル」は、依存症者の心理がよく分かり、
私自身も「これだ!」と思いましたね。
このスマートドラックと呼ばれる、アデロールにはアンフェタミン成分が入っています。
日本では覚せい剤と同列に扱われ、所持すること自体も違法です。

アメリカでは処方箋があれば簡単に手に入る薬なので、
このアデロールを使って、集中力が増し、元気になる(と信じられていて)、
良い成績をとりたい、よい仕事をしたい、スポーツで結果を残したい!
という超頑張り屋さんの間で、蔓延しているというのです。

観た時「私も、まさしくこれだ!」と思いましたね。
依存症者が、依存物質や依存行為にはまるのは「遊び人」「怠け者」「人間失格」
と思われていますけど、実際は逆です。
依存症者は、現実をうまく乗り切るため、頑張っていくため、社会に適応するために、
アルコール・薬物・ギャンブルなどを使っているのです。

もちろん実際には、
「飲んだら、緊張せず人と話せた」
「薬を使ったら、仕事に集中できた」
「ギャンブルで、お金が入ってきた」
などという成功体験は最初のうちだけなのですが、
やがてそれなしではいられなくなってしまいます。

人がどれだけ「やめなさい!」と言ったって、
こっちはそれなしには人生頑張れない!と思っているんですから、
やめられないですよね。
「上手に使おう!」「上手にやろう!」と思ってしまいます。

私もですね~「仕事が頑張れるのは借金があるおかげだ!」ってずっと思ってましたからね。
「借金は人生のビタミン剤」という名言(?)を作って、
「借金のお陰で仕事をやってられるんだ、頑張れるんだ!借金がなかったら、やってらんないよこんなこと」
「だからギャンブルやったって、買い物したっていいんだ!」
と、本当に心から思ってましたからね。
なので「借金依存」と言えるかもしれないですね。

これって今でもあって、例えば大事な講演の前なんかだと、
万年寝不足なのでつい「ユンケル」飲んじゃう・・・みたいなこの心理パターンですよね。
ただ単に自分の脳にしっくりとハマったものが、ギャンブルだっただけで。

もし、めちゃくちゃなんかの薬で「シャキーン」となった経験があったなら、
薬物依存になってたかもしれないですし、
お酒にめっちゃ強いタイプだったら、
アルコール依存になったかもしれないってこの違いだけですよね。

こういう世間のイメージと、知られていない実態について、
私ももっともっと分かりやすく発信できるように、
試行錯誤しながら、アイディアを出していきたいです。

それにしても海外はこの問題の扱いが豊富で羨ましい。
みなさん是非ネトフリ観て下さいね!

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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