Tears In Heaven「それでもよい人生だった」と言える回復です

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先日、ブログにも書いたフレディーマーキュリーの自伝的映画「ボヘミアンラプソティ」が、
大ヒットを記録していますが、同時に今「エリッククラプトン」の記録映画も公開中なのをご存知でしょうか。
今日は、東京相談会を終え夫と待ち合わせして、この映画を観てきました。

「ボヘミアンラプソティ」はどちらかと言えば、
フレディマーキューリーのアイデンティティを掘り下げた映画であるのに対し、
「エリッククラプトン」彼のアルコールと薬物の依存症そしてその背景にフォーカスしています。

自伝も読んだので知ってはいましたが、改めて映像で見ると、
本当に壮絶な人生ですよね。
よくぞ生き延びてくれました・・・と、仲間として心から思いますよね。

私は、クラプトンの名曲「Tears In Heaven」が、
青春時代のマイフェイバリットソング BEST 3のうちの1曲なので、
この曲が流れた時は思わずジ~ンとしました。
ちなみに残り2曲はTOTOの「Africa」とボブマリーの「No Woman,No Cry」です。
ってかこの3曲嫌いな人なんかいるのか?ってくらいベタですが・・・

映画にジミヘンなんかも出てきて、すごく懐かしかったですが、
70年代の海外アーティストはドラッグで本当に良よく亡くなりましたよね。
ジミヘン、ジャニスジョップリン、ジム・モリスン、
The Whoのキース・ムーン、そしてSex Pistolsのシド
・・・シドのわずか21歳の死には世界中が驚き悲しんだものです。
当時の中高生の男の子達みんなPistols大好きでしたもんね。

当時は、日本も最後のヒッピーカルチャーが席巻していて、
新宿のガード下なんかにはラリってるお兄さん姉さんが沢山いたんですよね。
当時私は自殺願望を抱えた中学生だったので、
ビビりながらそういうお兄さんお姉さんを横目で見て、
「あ~、早く死にたいな・・・」とちょっと憧れを持って見つめたりしていました。

時代の空気感、そして実の母親に愛されなかったクラプトンは、
その満たされない思いを抱えたまま、スーパースターになりますが、
その後様々な人間関係のトラブルから、薬物とアルコールの依存症になって行きます。
そして世界一有名な回復施設「ヘーゼルデン」に入寮し回復していきます。

その後、愛息の衝撃的な事故死という悲劇を経験し、
名曲「Tears In Heaven」が生まれ、この曲はあらゆる賞を総なめにしました。

数々の痛みや、悲しみを乗り越え、
今やクラプトンは同じ苦しみを持つ仲間のために、
できるだけ低料金で入れる回復施設をカリブ海で提供しています。

そんな普通の人ならとても耐えられそうもない壮絶な人生を送りながらも、
「良い人生だった」と語るクラプトン。
回復者の素晴らしさって、これですよね。

依存症になる前の、悲しみや痛みを抱えた人生。
そして依存症による、恥や罪悪感、傷つき体験。
沢山のものを失い、信じられないくらいの数奇な経験をし、
死ぬか生きるかの瀬戸際で回復し、すべてのことを受け入れる。

どんな困難でも「あの時あれがあったから今の自分がある」と思えるようになること。
私も、過去の数々の辛かった出来事が、線で繋がった気がしましたもんね。
「私の人生、これでよかったんだ・・・」って思えた時、
ホント涙がとめどなく流れたことを覚えています。

良い映画です。
仲間の皆さん、是非観に行きましょう。
クラプトンが生き残ってくれたことに改めて感謝です。

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