計画変更・意見の違い・先の見通しです
私が、依存症者やその家族と関わっていて、
「面倒くせ~なぁ~」と思うことは多々ありますが、
その中でも、なんでこう過剰反応すんのかね?って思うのが、
・突然の計画変更
・意見の違い(特に親しいと思っている人と)
・先の見通しがたたないこと
この3つですね。
そもそも人生なんてこんなことの連続な訳で、
これを突然降りかかったイレギュラーなことと捉えるから、
過剰反応になるんじゃないの?って思うんですよ。
ところが依存症者ってのは、変に完璧主義な人が多いので、
こういったあいまいな、いい加減っぽいことが起きることが大嫌いなんですよね。
でもってこういうことを言いだす人を許せない!
だから妙に攻撃的になったり、皮肉を言ってみたり、
大げさに悲観したり、怒りを露わにしたり、
やたら不安になったりして、
結果としてその完璧主義は、
他人から見るとただの「狭量」な人となり、付き合いきれないとなっちゃう。
かくいう私もそうだったので良く分かるんですけど、
今、回復してくると、いや世の中のそこそこ健康な人って、
人にも自分にも余裕があって、寛容なんだよねと思います。
まず病んでる時は、急な計画の変更がとにかく苦手。
施設なんかでこれやると「聞いてない!」なんて怒りだす人とかいて、
いやだから今言ってんだけど・・・って感じです。
そりゃ人間楽しみにしてたことがNGなったりしたら、
誰だってムカつきますけど、
相手にも事情があるんだから「まっしょうがないな。」
ってことになるじゃないですか。
ところが病んでると、いつまでも恨みや怒りがグルグルと渦まいたりします。
だけどさ~、サラリーマンやってたら、
クライアントの気まぐれで、計画変更なんてしょっちゅうですよ。
プロジェクトが中止になったり、売上あげられなくなって大幅な軌道修正とか、
人事異動だってあるし、それこそ倒産の憂き目にあうこともある。
そもそも計画通りなんか行かないことの方が多いんだから、
それが普通なんだ!って、慣れていかないとね!って思います。
だから学校でやたらと「計画性」なんて、
一方向の考え方ばかり押し付けんのって良くないですよね。
無計画性とかいきあたりばったりも教えた方がいいですよ。
次にですね、どんなに親しくたって好きな人だって、
他人なんだから意見が違ったって当たり前なんですけど、
例えば自分が好きだったり、憧れてたりする人が、
自分と違う意見で、しかもその反対意見の側に自分の嫌いな奴がいて、
そいつと自分の好きな人が意気投合してた・・・
なんてシュチュエーションになると、とたんに
「裏切られた!」とか「あんな人だと思わなかった」
なんて自分が嫌われたり、仲間外れにされた気分になっちゃったりしてね。
いや~、そんなのたまたまこの度は違う意見だっただけで、
違う意見は=敵になるってことじゃないんですよね。
違う意見の人とも、そこそこ折り合っていくってのが、
生きていく上で必要なスキルじゃないでしょうか。
それと先の見通しが立たない事を、
みんなホント不安がりますよね。
相談に来られた方
「お金を渡さないと、犯罪に走りませんか?」
ってみんな聞きますもんね。
わかんないですよそんなの。
でも変えていくっきゃないじゃないですか。
私がこれをこうやったら、相手がこう来るんじゃないか?
みたいなことずっとシュミレーションしていて、
全く動けない人も多いです。
だけど明日の事なんて、依存症の問題がなくたって、
だ~れにもわかんないですもんね。
あと依存症の援助にかかる人は、本人と関わる時に、
計画なんかたてたって無駄ですよ。
約束なんか守られること殆どないですし、
気持ちがころころめまぐるしく変わりますから、
その一瞬一瞬にどう接する?しかないですね。
インタベンションなんてまさにやってみなくちゃ分かんないです。
だから依存症者に必要なスキルって、
・柔軟性、融通性
・多様性を認める
・今日一日
なんですよね~。
本当にプログラムって良く考えられてますよね。
つくづくそう思います。
クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村
依存症 ブログランキングへ
現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト
[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)